「教える」⑬ ~「つまり、何が言いたいんですか?」こう言われたら教師失格~

「教える」。

他人と関わっていく以上、

付き合うことになる問題です。

そして「教える」という事は難しい。

この「教える」という事について考えることが、

1人1人の学びに繋がっていくと思い、続けて述べています。


前回は、

私たちは人の話を全部覚えることは難しい。

だから、忘れるという前提で教えている。

忘れる人に対しては、

1つに絞って「教える」ことになり、

その1つに絞るのが、分かって欲しい事であり「目的」である。

だから「教える」のが上手な人は、

「目的」、分かって欲しい事をハッキリさせるようにしている。

ここまで書かせて頂きました。

皆さんは、何か他人に「教える」ことになったとき、

こんな事を聞かれたりしませんでしたか?

「一言で言ってください」

「結局、結論は何ですか?」

「つまり、何が言いたいんですか?」


おそらく、このような質問をされる方は、

「教える」ために話をしたあなたの言葉を、理解しようと努めたのでしょう。

どうでも良い、聞き流しても大丈夫。

そんな聞き方ではなかったのだと思います。

それでも、分からなかった。だから質問をしています。

どうでも良い、聞き流しても大丈夫。

そんな聞き方だったとしたら、質問することなく、

分かっていないのに形だけ「分かりました」と言って、

その場をさっさと離れようとするでしょう。


どうして分からなかったのか。

教えられる側にも問題はあるかもしれませんが、

「教える」側に、間違いなく言える問題があります。

それは「目的」、分かって欲しい事があやふやになっている。

1つに絞り切れていない。

その結果、「目的」、分かって欲しい事が

3つも4つも、たくさんあると思わせる教え方をしたのです。


私たちは、新しいこと。未知の世界。

そうしたものに出会うと、パニックになります。

皆さんは、今でこそ使いこなせるようになったであろうスマホにせよ、

最初に手に入った時、どうだったでしょうか。

電源を入れるには、どうすれば良いのか。

文字を入力するには、どうすれば良いのか。

アプリを入れるには、どうすれば良いのか。

どこから手を付けて良いか、分からなかった人が多いように思います。

ただでさえたった1つ、知らない事と出会うだけでもパニックになり、

それ1つを自分のものにしよう、吸収しようとするのに精一杯になります。

それが、3つ、4つとたくさん同時に出くわしたならどうなるでしょうか?

もうお手上げとなってしまい、

「やっぱり俺にはダメだったんだ」とリタイアしても

仕方がないのではないでしょうか?


どうせ「教える」なら、たくさんの事を教えたい。伝えたい。

その気持ちは素晴らしいと思います。

しかし、どれだけ言葉を並べたとしても、

相手がその言葉を受け取ることができなければ、

教えたことにはなりません。

言葉が厳しいかもしれませんが、

たくさんの事を教えたことで

教えたつもりになっているとすれば。

それはただの自己満足ではないでしょうか。


「一言で言ってください」

「結局、結論は何ですか?」

「つまり、何が言いたいんですか?」

こんな事を聞かれないようにするために、

1つに絞って「教える」。

そのために分かって欲しい事、「目的」をハッキリさせる。

それを大切にしたいものです。


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