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【テキスト版】#34 お金で買えないもの-知性とセンスと◯◯◯◯-

これは、2020/03/03に公開されたPodcastの内容を書き起こした文章です。

Hikaru: はい、どーも、フリーアジェンダです。話していきましょう。
Yamotty: はい。
Hikaru: 今日は、「セックスとセンスは奪えない」という話をしたいと思います。これはどういうことですか?矢本さん。
Yamotty: いや全然わかんない。あなたが始めたじゃないですか。
Hikaru: そうですね。(笑)

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Hikaru: ベースとして世の中のモノって結構お金で処理できるな、大体のものってお金で買えるな、って思ってて。
Yamotty: はい。
Hikaru: でやっぱりお金持ちってるいるじゃないですか。前澤さんとか。自分が持ってるものって、前澤さんとかだったらすぐ買えて手に入れられちゃうじゃないですか。そんなとき、自分ってなんだろうなって思うんですよね。
Yamotty: お金で代替できない、と。
Hikaru: そう。そのお金で代替できないこと。多分いろいろあると思うんですよ、世の中に。
Yamotty: うん。
Hikaru: 僕が明確にそうだなって思うのは、センスとセックス。
Yamotty: うん。

Hikaru: 分かりやすい方から話すと、セックスですね。別にセックスの話がしたいわけじゃないんですけど。セックスってとっても平等な行為だと思っていて。するときってその場で裸になって、誰も代わりにやってくれないじゃないですか。誰も補助輪もつけてくれない。もう裸一貫で、男だったらですよ、裸一貫で女性の前に向き合わないといけないじゃないですか。
Yamotty: うん。
Hikaru: でそこって明確に自分の経験とか気遣いとか自分のフィーリングだったりとかそういったものが出て、誰も助けてくれないんですね。
Yamotty: 確かに。
Hikaru: 多分コーチング受けることも難しいんですよね。僕の中ではお金持ってるからセックスうまくなるってことは不可能じゃないかと思うんですよね。確かにお金があれば相手を得られてセックス出来るかもしんないけど。
Yamotty: うん。
Hikaru: で良いセックスもしくは自分は何でも与えられるって意味でいうとセックスってお金で買えないどころか、わずか一ミリもブーストすることすらできないんじゃないかと思っていて、これってものすごい公平なんですね。
Yamotty: うん。
Hikaru: これが凄くいいな、と。これに気づいたときから、人生においてセックスは大事にしているんですよね。
Yamotty: センスは?
Hikaru: いまの話、膨らまないんだ(笑)
Yamotty: いや、ちょっと全部聞ききろうかなと。




Hikaru: センスも、やっぱり奪えないしお金で買えないものかなとか。
Yamotty: うん。
Hikaru: 服とかインテリアとか。まぁこれを言うと多くの人は、「それはコーディネーターを雇ったりとかデザイナーとか専属つけたりとかすれば、すぐに、良いセンスの服を身につけることはできるんじゃないか」っていう風に言うかもしれないですね。でそれは、その通りだと思うんですよ。世間一般もしくはトレンドとしてセンスが良いと言われている服を身に纏うことは全然可能だと思うですね。
Yamotty: うん。
Hikaru: でも二個思うところがあって、それを四六時中、本当に表現できるかっていうと、基本的に結局ファッションとかインテリアとかって自己満足のためのものですよ。
Yamotty: はいはい。
Hikaru: で、自分に合っていて自分が好きと思える服を着れるかどうかってのは、ファッションとして重要だと思っていて。その観点で言うと他者にアウトソースしても絶対その満足感が得られない。
Yamotty: うん。
Hikaru: だから僕がもしデザイナーとかに頼んで自分に似合う服を購入してもらったとして、今流行ってる服とか僕に似合うと彼女が思っている、もしくは世間が思っている服を選ぶことができるんですけど、結局服って自分が自分で選んで自分なりの表現ってやっている部分があって、それを含めてセンスが良いねっと言われるわけだし、それって外からみてもわかるものじゃないかと思うんですよね。僕らしい服着てるかとか。それってやっぱアウトソースしても得られるものじゃないかなと思っていて。
Yamotty: うんうん。
Hikaru: 多くの人はお金を出して解決すると思ってるかもしんないけど、そこは明確にNOだと思っているんですよね。「どうしてその服着たの?」て聞かれたときに、お金で得た人は答えられないと思うんですよね。
Yamotty: はいはい。
Hikaru: それを明確に答えられるフィロソフィーがセンスだと思ってるんで、これってお金で得られないモノだと思っているので、少なくともこの2個は自分の中で重要視していますね。自分にそんなお金があるわけではないし、お金があったとしても育んでいくしかないかなって思ってる、って話しでした。
Yamotty: いやーすごい良い話だわ。正直このタイトルだけもらった時はよく分かんかったけど、 要はお金で他者が買えないものって話ですよね。僕はセンスに似ているけど知性だと思うな。イシューからはじめよって本書いた安宅さんが書いたシン・ニホンって本があって、あれ実は本として出たのは最近なんだけど、四年ぐらい前から三年前かな、シン・ゴジラが出たタイミングからシン・ニホンってタイトルの講演やってたんですよ。僕それ本買う前にTEDとかで聴いたこともあったし。
Hikaru: よし、聞いてみる。
Yamotty: 慶應のキャンパスの講演とか六十分ぐらいかな。
Hikaru: そして本より、音声の方がいいからね。
Yamotty: そうですね。
Hikaru: うん。
Yamotty: でその本の後半とかに出てくる話のなかで、彼は脳神経科学の専門やってて、マッキンゼー行って、要はいろんなことやってて専門性のなんかふっくががすごい多いんだけど。
Hikaru: ブログとかめちゃ面白いよね。
Yamotty: めちゃくちゃおもしろい。凄い尊敬してるんだけど。結局、偉大な科学者と、例えばアインシュタインとゴッホは知性的な意味では同じで、別の角度でモノを見ているにすぎない、と(言ってる)。こういう知性こそAIで代替できないんだ、と。
Hikaru: おぉ。(感嘆)
Yamotty: 例えばなんだろう、女の人が赤ちゃんにおっぱいをあげてるみたいな画像見たときに、今のAIはこれはお母さんがおっぱいあげているってことはわかるけど、今こういう状態なんですよっていうコンテキストとか二つ以上の情報を結びつけて意味付けをするってことって、今のAIは全然できない。
Hikaru: できない。
Yamotty: アルゴリズムをどうにかするとか、あるものをショートカットするとかはすごい得意だけど、意味っていう点においては全くそのAIが歯が立たないって。これこそ今人間が唯一AIで勝ってる部分だと。AlphaGoで負けた時点でIQでは勝てなくなったけれど、この意味を見いだすとか意味をつけるっていう面においては、人間の知性はAIを遥かに上回ってるってのが現状なんですね。
Yamotty: まぁもちろんこれもキャッチアップされるだろうと思われているけれど、まぁ知性が最も高かったと言われているアインシュタインやゴッホみたいな人を脳神経科学的に調べても、結局、その意味を見いだす能力がずば抜けているんだけど角度が違うだけなんだって言う。その知性こそが、なんだろうものすごく代替がしづらいものだし、今の科学が追いつけてないんですって話が、シン・ニホンで書かれてることなんですよね。彼がずっと講演で言ってること。
Hikaru: なるほど。あー面白い。
Yamotty: まぁまさに金に奪われないものは何かっていう意味だと知性だな。
Hikaru:じゃあこのPodcastのタイトルは「お金と機械で買えないモノ」だね。
Yamotty: そうに思いました。まさにお金で代替できないものってこういうことだと思っていて。
Hikaru: モノの意味づけってやっぱ最終的に残るんだと思って。この前ファッションの話したと思うんだけど、なかなか理解できない部分だと思うんだよね。

Yamotty: 知性だもんね。
Hikaru: 百年前からあってとか。ファッションてコンテキストの塊なんですよね。イブサンローランの新しいコレクションとして南国風でそれはムッシュ・イブサンローランがよく過ごしたイビサっていう島のカルチャーを取り入れてるのって、ちょっともうよく分かんないと思うんですね。
Yamotty: これちょっとこの前話したホモサピエンスの話にも繋がると思っていて、人間がなぜホモサピエンスだけがこれだけ他の生態系破壊してでも生き残れたかっていうと人間は嘘を信じることができたから。
Hikaru: 共同幻想ですね。
Yamotty: そう。
Hikaru: それです。
Yamotty: 虚構信じることができたからっていうので。要は金とか国とか会社とかあらゆるものが虚構なんですよ。本当はそんなものないけど。そんなものは持たないけど意味を見いだして。意味を見いだす能力ってのが人間にあってチンパンジーにはなくて、我々だけにあって。っていうのがその歴史学者の方も書いていて。結局僕らがなんだろう、人間らしくあろうと思ったら知性に対して謙虚じゃなきゃいけないなってのがあって。僕が思っていることなんですよね。何か自分は頭良くないんですよ。記憶力とかも悪い、IQとかも測ったら結構高くないはず。
Hikaru: IQは高いと思うけどまあいいや。
Yamotty: だけどなんか、そこに対して謙虚でありたいなって。知性とか意味を見いだすってことに対して謙虚でありたいし、自分も自分が生きてることに対してちゃんと自分で意味を見いだしたいし。これは前澤さんが僕から奪うのは無理だと思うんですよね。だから自分で大事にしたい。逆に知性に対する謙虚さがない人をみると、フェイクじゃないかなって思っちゃうっていう。
Hikaru: だから前澤さんがアートを買うのってそういうことを求めるんじゃないかと。
Yamotty: 多分そうだと思います。埋めたがっている気がしますけど。わかんないけど。
Hikaru: わかんないけどそーですね。
Yamotty: そーっすね。

Hikaru:
っで面白いのが知性とか共同幻想とか、一朝一夕で養えないというか、金では買えない部分に繋がってるんだろうなって思うんですよね。
Yamotty: まさに
Hikaru: そ知性とかコンテクストアートとか歴史とかファッションって、自分で見て自分なりに解釈しないと作れないものなんですよね。
Yamotty: 体験値から出来てますよね。
Hikaru: インテリアとかもね。そういうものが機械とか金に奪えないものだと思うんですよね。僕そういうのよく考えるんですよね。結局自分がこれをしたとしても金持ちやってきたら終わるんじゃね?とか、自分がこんな生活作ってもマッチョなゴリラみたいな人がやってきたらゲームオーバーだなと思うんですよね。だから常により強大なものに怯えているっていうのが自分の中にあって。だからそういう奪われないものに自分をフルベットしたいなって思っている。

Yamotty:
僕も競争戦略として参入障壁とかの話でさ、GAFAが来ても僕ら負けないいいんだっけみたいな(ことよく考える)。我々よりも一億倍位中お金持ってるような会社が、同じことやるのかやらないのか、負けないのかっていうのを起業家だから凄い考えざるを得ないし、答えなきゃいけないですよね、だからそういう意味の深さとか、なんで我々がやるかってところのコアがものすごい強いものしかやっちゃだめだと思う次第ですね。そういうことを考えさせられる職業についてるから、何かありますよね。
Hikaru: いいことじゃないですかね。
Yamotty: 意味を見いだすとか、彼らの立場から考えた時に意味があるかないかを逆の立場で見て考えるみたいなとかを凄い訓練させられますよね。Hikaru: うんそれ凄いYamottyにとって良いことかなって思ってて。基本CEOって脳が破壊されるみたいなことががあるじゃないですか。
Yamotty: あーありますね。
Hikaru: 日々意思決定を、AかBかな意思決定を問われているって思っていて。いろんな情報だけを集めて機械的な意思決定していると脳が破壊されると思うんですけど、その意味とかビジョンみたいなものを照らし合わせることを常にやっている場合、むしろ人間らしくなっていって、脳は破壊されないと思うんですよね。僕はYamottyがCEOやってるけど脳は破壊されないで欲しいし、破壊されないと思うんですよね。
Yamotty: でも昔ちょっと違ってなかった?「Yamottyもそのうちザ・経営者みたいになるんじゃない?」って言ってたよ。
Hikaru: えっ言ってた?
Yamotty: 言ってた言ってた。
Hikaru: でもあるとき、いつかな、月に1回位会ってたときかな、毎回会うたびに顔つきが変わってて。覚悟が顔に刻まれてるんですよね。シワとか。
Yamotty: えーそれ嬉しい。
Hikaru: なんかどんどん経営者らしくなっていくんだな、とか思ってて。何年かしたら脳が破壊されて俺とは話も合わなくなるのかなと、思った時期もあったけど。まぁ考え方をよく知ったからってのもあると思うけど、今話してて明確になった。知性に対するリスペクトとか意味を大事にしている間は、人間として破壊されなくなるんじゃないかなって。
Yamotty: そうなんですよね。結局どっちが儲かるか、みたいに(針を)ふった瞬間にその虚構に振り切る、つまり人が意味づけたものに振り切ることになっちゃうんで、それは恐いなって。
Hikaru: そうなんだよねぇ。そうなると脳が機械的になって壊されるんじゃないかな、という話でした。
Yamotty: だね。
Hikaru: 今回は意思決定の脳の破壊について。
Yamotty: 違う違う違う(笑)
Yamotty: 「金で奪えないものは、センスとセックスと知性」という話しでした。
Yamotty: 良いなと思ったらチャンネル登録お願いします。では、またね〜!

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