山口尚

「劇的なアスペクト転換」という語りのテクニック

チャンドラーの『ロング・グッドバイ』(村上春樹訳、ハヤカワ文庫、2010年)を読んだ。終盤で、ある登場人物にかんして劇的なアスペクト変化が生じ、《そのひとは何者か》…

2週間前

「劇的なアスペクト転換」という語りのテクニック

チャンドラーの『ロング・グッドバイ』(村上春樹訳、ハヤカワ文庫、2010年)を読んだ。終盤で、ある登場人物にかんして劇的なアスペクト変化が生じ、《そのひとは何者か》…

2週間前

どこに行っても死者しかいない

私もあなたもすでに死んでいる――という言明には少なからぬ真理が含まれる。なぜなら私たちは必ずいつか死ぬからだ。言い換えれば、死ぬことは現時点で決定されている、と…

3週間前

人間の自由の哲学(4):従来の概念に従う場合には「真の自由は存在しない」と言わざるをえないのであれば、概念内容を変えるこ…

第四章 1. スミランスキーは、《私たちの生には自由と責任にかんする錯覚が含まれる》と考えたうえで、この幻想が刑罰や非難などの実践を「正当な」ものとして維持すると…

3週間前

人間の自由の哲学(3):人間生活には行為主体が存在するという錯覚が含まれる――ソール・スミランスキーの幻想主義

第三章 1. 前章で〈自由否定論を経由して刑罰廃止論を説く〉というペレブームの立場を見たが、少なからぬひとがおそらく《刑罰という制度は私たちが必要とするものであり…

3週間前

人間の自由の哲学(2):犯罪などこの世には存在しない――ダーク・ペレブームの自由否定論

第二章 1. 前章でヴァン・インワーゲンの議論を追ったが、本書の観点から言えば、それはひとつの問題を形成するものだった。この哲学者によると以下の三つが指摘されうる…

3週間前