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新卒一括採用という風習ついて

毎年、夏を過ぎる頃、どの企業も高校や大学から新卒採用をすべく、就職活動が始まります。

もう、殆どの人が当たり前と思い過ぎて、違和感を覚えることは無いですね。

しかし、私は前々からこの風習については何のためにあるのか、さっぱり理解出来ませんでした。

今回は私が考えている違和感を説明したいと思います。

即戦力が必要なのに新卒採用

高度経済成長期からバブル期の頃は兎に角どの企業も人手が欲しい時代でした。工場のように人を投入すればするほど、利益を沢山得られたため、誰しもが就職出来る時代でした。そして、企業が社員に沢山お金を使う時代でもありました。

しかし、バブル崩壊後は何れの企業も採用を渋るようになり、就職出来ない層、非正規雇用で働かざるを得ない層が生まれました。いわゆる、就職氷河期です。

就職氷河期世代については過去記事からどうぞ。

現在は余程、選り好みをしなければ大抵の企業には勤める事は出来ます。

しかし、今時の殆どの新卒が初めから高い仕事能力を持つ即戦力を求められるようになりました。

それは、教育のために社内リソース(ヒト、モノ、カネなどの資源)を割り当てる余裕が無いからです。

実際、私も新卒の頃は社員教育というものを全く受けたことが無く、上司もいない環境でしたので、必要なことは全て独学でした。(何でそんな環境下だったのかはいつか紹介したいと思います)

そして、いきなり何の説明も無いままOJT(仕事をしながら教育すること)という名の投げっぱなしという企業が数多くありました。

これは、私に限らず、同年代で同じ時期に中小企業に就職した友人達も同様でした。

また、本来教育担当を担うべき世代が就職氷河期のため、すっぽり抜け落ちていることも要因かと思います。

極当たり前のことなのですが、教育すること、仕事を教えることも出来ない程、余裕の無い企業であれば、新卒採用ではなく中途採用すべきではと思います。


ちょっと待って、それじゃあ、殆どの新卒は就職出来なくなるじゃん!


そう、思う人が出てくるかと思います。
でも、私はそれでいいと考えています。

何となくで、就職していないか

景気が悪いと言われる日本ですが、景気の悪さはそんなに悲観的になる必要は無いと考えています。
とても、極論なのですが、例え就職できなくとも、この国で飢え死にすることはそうそう無いからです。

何かと悪者扱いされてしまいますが、生活保護がありますし、障害年金もあります。
何より、仕事を選ばなければ、いくらでも働き口があります。何せ、人口が減っているのですから、人手はいくらあっても足りません。

私はこう考えます。

別に大学を卒業してすぐ就職しなくてもいいのではないか? と。

この国の企業や組織の大半が、一度レールを外れた者に対して厳しいことは理解しています。
私も、どちらかというと、悪い意味で規格外の人間であったため、学生時代は人間関係について、とても苦労しました。

私のように、初めからIT業界に勤める全逓があるような大学であれば問題ありませんが、世の中の大半の大学はそうではありません。大学で覚えたことが就職先で活かせることは極稀です。

自分が本当にやりたいことを見つけ、やりたいことを徹底的について勉強してから、やりたいことが出来る企業を目指す方が、企業にとっても、就活生にとっても良いのでは無いのでしょうか。

人の知識量や学習量や理解度は千差万別です。みんなが同じ様に就職活動をしているから、同じ様に自分も就職活動をして、何となく就職して、何となく安心感を得たい気持ちは分かります。

でも、これからの世の中が何がどう変わるのかなんて誰にも分かりません。

だからこそ、一人ひとりが前例を作る必要があるでは無いのでしょうか。

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