僕たちの中学校では、自転車登校が主流だ。なぜなら、歩くには時間がかかる場所に住んでいる人が多いからだ。 ある日、僕は友達にこう話かけた。 「バイクで登校できたら、かっこよくない？」 そこへ、クラスメイトのフウタくんが、急に言い始めた。 「いや、一輪車の方が、車輪が少なくてかっこいいぞ！」 ！！ あまりに自信満々に言うので、からかってみたくなってしまった。そして、こう言い返した。 「それなら、登校してみたら」 翌日から、彼は本当に一輪車での登校を始めた。登校について、彼
僕は、考えるのが好きだ。 ふと、「あい」とは何か、という疑問にぶちあたった。そこで、他者の意見を聞いてみることにした。 ある哲学者は、言う。 「あいとは、関係を構築もしくは維持するための努力である」 ある英語教師は言う。 「あいとは、一人称単数の代名詞である」 ある言語学者は言う。 「あいとは、アルファベットの一文字のことだ」 ある通訳者は言う。 「あいとは、目のことだ」 友達のあいちゃんは言う。 「あいとは、私のことでしょ」 ある子供は言う。 「お猿さんだよ♪
俺には、熱い友達がいる。彼は現在就職活動中だ。 先日、書類選考で落とされたらしい。彼は納得がいっていなかったようなので、詳しく話を聞いてみることにした。 彼が受けたのは、とあるデザイン会社であった。熱意の凄まじい彼は、履歴書と一緒に「会社の絵」を提出したらしい。「会社の絵」は、その会社の外観を描いたものだという。 気になったので、「会社の絵」を見せてもらった。それは、とてつもなく素晴らしいものだった。そんな彼を落したその会社はアホなのかと思った。 そこで、俺も書類選考
僕は自分で言うのもなんだが、勉強ができる優等生だ。最近、気がかりなのは、山田さんがよく視界に入ること。 私とカケルは両思いに違いない。だって、よく目が合うし、帰り道、私の前にはいつもカケルが歩いてるから。 そう言えば、特進クラスを決めるテストがあった。 山田さんは勉強ができるから、テストに受かって特進クラスに行くだろう。 だから、僕は故意に落ちた。
