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なぜ会社の名前を出してTwitterカオス垢を運営しているのか

先日、サッカー関係者での忘年会があったのですが(これがまた豪華な顔ぶれでしたw)、その時、サッカーライターの宇都宮徹壱さんに「隊長がなんで会社の名前出して人事の話だけじゃなくサッカーとアイドルと自転車の話をしているのかわからない」って言われたので、その時に答えたことをメモっておこうかなと思います。

このアカウントね。

もう実名出してるわ、りっぴーたー(声優・飯田里穂さんのファンの総称)っていってるわ、プロフィールはカオスです。なんでこういう運用をしているか、専門家ほど「理解できない」って言いますね。

混ぜるのがとにかく好き

Twitterアカウントの運用の基本は「1アカウント1テーマ」です。僕なら「隊長@自転車垢」「隊長@りっぴーたー」「隊長@サンフレッチェ垢」とか、分けたほうが絶対にフォロワー数伸びます。絶対です。それでも、一度もアカウントを分けたことはありません。Twitterに登録してから12年以上になりますが、一度もです。

理由は、とにかく関連性が低い要素を混ぜて化学反応を起こすことが好きで好きでたまらないからなんですよ。

代表の応援(ビッグフラッグ)を広島に持ち込む、なんていうことは近い方で、
・Webとサッカー:某福島のクラブ案件(もう昔のことですが)
・自転車とサッカー:自走で観戦に向かう
・自転車とアニソンDJ:キャラクラーエンデューロに出演
・オフィスとアニソンDJ:#griddj
など、とにかく遠いものを混ぜた結果、新しいものが生まれるのがたまらなく好きなんですね。なので、分割、棲み分け、役割分担、みたいな話が大嫌い。「こんなカオスにおいで、一緒にやろう!」っていうのが僕の基本姿勢なんですね。

そして、じつはこの基本姿勢、僕が働いているガイアックスの採用を考えた時に非常にフィットするわけです。私がカオスで、会社もカオス。私は会社の一部で、会社の外にもカオスを持っている。でも、一緒にやろう、って呼びかけるのが、僕自身の生き方にも、会社から求められる仕事にも、フィットしているわけです。

会社の役割は個人ブランディングになる

ガイアックスはNagatacho GRiDというコミュニティビルを運営しています。

ガイアックスではリモートワークが盛んです。そのため、従来の会社が持つ「コミュニティ+ワークプレイス」という要素から、ワークプレイス要素の殆どを手放してしまい、9割方コミュニティそのものになってきています。だからこそ、Nagatacho GRiDみたいな外部のメンバーを加えたコミュニティにしないと会社としての魅力がなくなるということで、コミュニティを強化しているわけです(コミュニティの魅力は内部メンバーだけではなく、外部メンバーが加わったほうが魅力的ですよね?)。そうやって、ガイアックスはメンバーの成長のために適切な環境を作っているわけです。

ところが、オープンなコミュニティになると、従来は社内ではユニークスキル、社内では一番、というスキルであっても頭角を現すことができた(ただし社内のみ)のですが、オープンコミュニティの中で頭角を現すにはスキルだけではどうしようもなくなります。広い世の中では、同じスキルを持っている人は必ずいます。自分よりもスキルの高い人も、確実にいます。その中で、社員が頭角を現すようにすること、そこまで会社が考える必要に迫られたのです。だってそうしないと社員がコミュニティから離脱するんだもん。

そこで会社が重視するようになったのが個人ブランディングです。この人はどういう考えのもとにこのスキルを持っている。だから、同じスキルを持っている人の中でも、この人を選ぶ価値がありますよ。そういうことを会社が発信していくことが、個人が頭角を現すために有効になってきたわけです。

これは代表の上田も言っていますのでぜひ読んでください。

個人ブランディングの方向と自分の強みの一致が重要

個人ブランディングが必要、それは分かった。じゃあなんで僕のアカウントはカオスなのか。

もちろん、ブランディングをしてもらうには発信が必要、というのはあります。これは前提です。僕がブランディングしてもらいたい方向性は、前述の「関連性が低い要素を混ぜて化学反応を起こす」というものなわけです。

・異なる分野の知識を統合して俯瞰できる
・異なる専門分野でも広い知識で理解を素早く行うことができる
・異なる分野に出会っても、極めて短い時間で理解し、適応できる
・極めて短い時間でその分野でトップ層に近づくことができる
・複数の分野のトップ層とコネクションを作ることができる

こういった僕の特性を示すTwitterの運用方針を考えたら、自分がカオス垢を運営する以外の選択肢はないんですよね。自分の生き方と、会社の個人ブランディングの方向性が一致しているので全く違和感がありません。

注意:難易度は高く、オススメはしない

カオス垢の運営は極めて難しいです。元ガイアックスのメンバーで、リスクマネジメントの専門家である藤澤さんによく言われるんですが、「ネット黎明期から何度も叩かれてバランス感覚を鍛えてきたからこそ」だそうです。

フォロワーは増えません。
ある分野に寄せて書くと、他の分野のフォロワーが減ります。人事分野のことを期待してフォローした人が、「ああああ飯田里穂さんさいこおおおおおおおおお」とか言ってたら、そりゃリムられます。逆もそうです。サッカーのことを期待してフォローしたら小難しい人事の話が始まった。リムられます。そういうことの繰り返しです。

それでも、これがいい

フォロワーが増えるのは嬉しいです。多様性が増すので。なので(年間で1割くらいしか増えませんが)増やしていきたいです。

オタク界隈の人の中に優れたエンジニアリング能力を持っている人がいたら、ライブの前に飲みに行って、工作機械の強度の話やSDGsへの対応についての話をしたりします。

人事界隈の人の中にラブライブ!が好きな人がいたら、そういう人とアニメにおけるメンバーの巻き込みを通じて、共感を得る方法、クロージングパターンの話をしたりします。

こういう新しい発見や表現方法が生まれる、そういうのがたまらなく好きじゃないと、こんな難しい運用はオススメしませんが、続けていこうと思います!

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