新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として 厚生労働省 首相官邸 のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。

国会図書館の早期再開を

国会図書館の「お問い合わせフォーム」に、以下のメッセージを送りました。

問い合わせではなく要望なのですが、国会図書館の早期再開を望んでいます。
早く開けてもらわないと調べものが進まないという私の都合もありますが、それ以上に、心の豊かさは心の強さにつながり、心の豊かさを支える文化施設は私たちがウィルスに立ち向かうための大事な武器と考えるからです。
図書館の役割は、東京本館に掲げられた「真理がわれらを自由にする」だけではありません。
図書館、博物館、美術館といった文化施設は、密閉空間ではありますが密集度や密接度は概ね低いためにクラスター発生の可能性は低く、閲覧席の距離を取って対面にしない、入場数を制限するなどの措置を講じれば感染リスクをさらに軽減できます。
新型コロナウィルス感染との戦いは長期戦であり、この戦いを続けるには私たちの文化的生活が維持される必要があり、そのために文化施設の早期再開が必要と考えます。
国会図書館が再開すれば、全国自治体の小さな図書館も後に続くでしょう。行き場のない高齢者等が集まるリスクはありますが、他の3密環境に集まるより低リスクで、かつコントローラブルです。
人々の行き場をすべてシャットアウトするのではなく、目的達成のためには人々の行動制限はもっと戦略的かつ柔軟に行うべきです。
…ということを、国会図書館から国会に提案していただきたいとも考えています。
ご検討、よろしくお願いします。

最近つよく思うのは、最後に書いた「人々の行き場をすべてシャットアウトするのではなく、目的達成のためには人々の行動制限はもっと戦略的かつ柔軟に行うべき」ということ。

全国民の意識・行動を変容させたい(のだろう)という政府と専門家の意図は理解できる。だが、本当にそれで目的が達成されるのだろうかという疑問がある。東京都の小池百合子知事は「ステイホーム」を呼びかけるが、当の小池知事は自宅にいるわけじゃない。自宅にずっと閉じこもってる気持ちが、閉じこもってない人たちにわかるとは思えない。それは専門家らも同じだ。

すでに、人々の意識・行動の変容はかなりの程度まで進んでいると感じる。昨日久しぶりに都内に出たが、渋谷センター街があんなに閑散とした光景は初めて見た。これ以上の変容は無理なのではないか。ならば、やって良いことと悪いこと、行って良い所と悪い所の線引きをクリアにし、実効性の高い行動制限(と、それに見合う補償政策)を行っていくべきなのではないか。

図書館をクローズさせることは、果して新型コロナウィルス感染との戦いにいかほどの実効性を持ち得るのか。ウィルス対策に何が有効かの知見は集積されつつあるはずだから、長期的な視野に立った、よりメリハリをつけた対策を望みます。

追記:今朝(2020.04.25)の朝日新聞掲載の依田高典京都大学教授(専門は応用経済学。著書に「行動経済学」「『ココロ』の経済学」など)の談話が僕の言いたいことにとても近いので以下抜粋。太字は僕がとくにうなずいたところ。

経済学では、本人の利益を無視して、行動を変えるのは難しい、とされています。こうした現状を維持するような傾向は人間の生理に根ざしており、口先の介入だけで行動を変えられると考えるのは、人間に対して失礼だとも思います。
〔略〕2011年に東日本大震災が起きた後の人々の節電行動からわかったのは、社会的要請による節電は1~2週間ほどは持続しても、それ以上の長期間はもたないということでした。今のような外出自粛を1カ月超も続けるのは大きなストレスになります。
今の自粛はやみくもに「接触を控えろ」というばかりで、医学的な感染リスクに基づいておらず、国民からみてどの程度の生活を維持していいのか分からない。政府は何をして良いのか、何をしていけないのかを、分かりやすく説明する必要があります。
〔略〕各自治体による「協力金」などの現状の休業時の支援策は、本当に休業が必要な業種なのかや、集団感染リスクの大きさの判断などがあいまいなまま、一律に出しています。自粛に従わない事業者にも相応の事情がある。本当に休業が必要と判断した業種には、しっかりと生活補償をしなければ営業を止められません。
自粛が長引くほど、人々の心理的、経済的な痛手も大きくなります。〔略〕長期戦に備え、インセンティブなどでメリハリをつけ、人々に希望を与えることが大切でしょう。(聞き手・湯地正裕)

ほんとうは全文引用したかったけど著作権上やむなく抜粋掲載とした。興味ある人は全文を読んでいただきたい。

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議{←訂正しました}のメンバーをみると医学関係者が大半を占めるようだが、誰がどんな基準でこのメンバーで決めたのかは知らないが、より広範囲な専門家(心理学とか行動経済学とか?)の知見も集約した、実効性のある戦略立案を求めたい。

提案1:塞ぐばかりではなく出口を作る。ex.新型コロナウィルスは日光に弱いとの研究結果もあるようだから、屋外レジャーは対策をとったうえで解禁すれば、人々の気が晴れ、明るい気分は免疫アップにも効果的だ。家族で庭バーベキューなどもいいだろう。

提案2:国や自治体は、自宅での楽しい過ごし方、ウィルス対策に効果的な過ごし方、経済を回す過ごし方を提案する集約サイトを公開したらどうか。読書や音楽のほかに家でできるこんな楽しみがあるよ提案とか、芸人や落語家などを集めて免疫アップに有効なお笑いを動画配信するとか、演劇家やミュージシャンを集めて国費でネットライブをするとか、旅行に行った気分になる各地お取り寄せ品の紹介をするとか。楽しいステイホームにするための努力を、国も自治体もしてもらいたい。

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フリーランスのリサーチャー、ジャーナリスト。著書に『終戦史 なぜ決断できなかったのか』。メダカと庭の畑の世話が毎朝の日課です。1965年愛知県生まれ。何者でもない老人になりたいです。
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