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コペルくん

新年1本目に書いた、
『君たちはどう生きるか』吉野源三郎著
について、
今日はわたしが面白いなあと思った理由、
こんなことにインスパイアされたよっていうこと
なんかを書いてみようと思います。

ネタバレはできるだけしないように気をつけますw

まだ新年号を読んでいない方は、
ぜひこちらからご覧ください。


この本の主人公は中学生のコペルくんなのですが、
まあ、簡単にいうと、
ちょっとええとこの坊ちゃんだろうと思うんですね。

そのコペルくんの叔父さんというのが、
コペルくんにとっては
最大に「世界を広げてくれる人物」
として描かれています。

これっていうのはもう完全にメンターシップだなあ、
そうわたしは感じながら読み進めていくわけです。

通算何度この本を読んだかは定かではありませんが、
10年以上前に街角の小さな本屋で出逢って以来、
わたしの愛読書、ベスト10入りを果たしている、
そんな本です。

毎日3冊の本を読もうと思うと、
さまざまなジャンルの本と出会っていくわけですが、
その中でもベスト10に食い込んで他の本を追い落とすような
そんな本にはなかなか出会うことができません。
なのにも関わらず、
この本はトップ10入りをするくらい、
大事なこと満載、
真理、原理原則に触れるような深ーいないようなわけです。

それが中学生のコペルくんやその友人を通して語られるので
わかりやすかったり、
一般常識的に学んでおいた方がいいことなど、
改めて、
ああ、そういうことだったのかあと感嘆するような
そんな場面がたくさんあるのです。

中でも、
「おじさんのNote」と書かれている、
叔父さんの解説ページというか、
コペルくんの質問や考えに対して、
叔父さんがコペルくんの将来のために書き残しておく
ノートが最高に素敵!!
と思ってしまうのです。

読み直すたびに、そう思うのだから、
やっぱりそうなんだよねえ^^

人が手ずから残したもの
には何か輝きが宿る

のではないかなあと思うのです。

特に、
「人間であるからにはー貧乏ということについてー」
と名がついたノートのページは何度も何度も繰り返し
読み直してしまう場面です。


いいか、よく覚えておきたまえ。
今の世の中で大多数を占めている人々は貧乏な人々だからだ。
そして、大多数の人々が人間らしい暮らしができないでいるということが、僕たちの時代で、何よりも大きな問題となっているからだ。

君たちはどう生きるか 吉野源三郎著(岩波文庫)


この文章に本当に、ああそうだ・・・って思うことがありました。
時代は流れ、2022年の今は、貧乏な人が多いようには見えない時代。
中産階級が多くいるように見える日本ですが、
確実に、いろんなものが値上がりし、自国以外での買い物が高くつくことに
気が付かないまま消費を繰り返している状態。
それはある意味、
物に取り憑かれて、逆に心の貧しい人々が増えているような状態に近いなあ・・・と思い当たってしまったのです。

人間らしい付き合い方や生き方が逆に難しい
心の在り方が経済以上に貧しさを図られる状況になっているのでは?

そんなふうに思ったり。

みなさんは、
このコロナになっての2年間何を考えていましたか?

わたしは、
大事な物事、人、とは何か、
ということに常に自分の意識を置いていました。

今大事なことは何か。
今大事にすべき人は誰か。

それが明確になると、
経営者もリーダーも、
もうひとステージ上がって何かをなせるようになるんではないかな。


そんなふうに感じています。

みなさんはどうかな。
ぜひ読んだ感想、
教えてくださいね^^

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