批判することと問題点を見つけること

あんまりこういうことについて書くのはどうかと思うけれど、有名牛丼チェーン店の吉野家で、不適切な発言があり炎上しているらしい。

「生娘シャブ漬け戦略」とかいうとんでもない失言だが、これの内実が問題なのは間違いないと思う。

近年のジェンダー観において不適切、とかそういう話ではなく、シンプルにいろいろやばすぎてどこから指摘したらいいのかわからないが、ひとまずこれはあってはならない発言だと思う。

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ところがこの内容を初めて目にした時、この発言をした人の言語感覚が、他の人より尖っていることは否定できないと思った。

決して擁護しているとかではなく、牛丼屋さんのマーケティング戦略に対して、こんなにも奇抜な名前をあてがうことができるだろうか。たぶん、わたしには到底できない。

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そして、彼は吉野屋の会社の役員だろうから、この戦略については(この奇抜な問題発言も含めて)、他の場所でもどこかで話したことがあるのだと思う。例えば、同僚に話したり、部下に話したり、友人に話したりなど。

つまり、言語化するのが本邦初公開ということは、わたしには考え難い。

そう考えると、たぶん相手の表情や反応などのフィードバックなどで、この発言は問題だということが、おそらく一般的なコミュニケーション能力があれば気づくことができるのではないだろうか、と推測する。

相手が嫌がっていたり、ドン引きしていたり、苦笑いしていたら、これは問題だと思って普通は(ここでいう「普通」は、一般的なコミュニケーション能力がある人のことを指す)それ以上話さないようにするはずだ。

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ここからは完全にただの推測に過ぎないのだが、もし彼がアスペルガー症候群だったら、ただ単に彼の発言を批判することでは、何も問題は解決しないだろう。

絶対そうだとは言い切れないけれど、絶対に違うとも言い切れないと思う。

この性質を持った人たちは先天的に相手の感情を汲み取ることに困難を抱えており、学校や職場など社会の様々な場面で人とのコミュニケーションや関わりに難しさを感じている。

そして、独特の言語センス(難解な熟語を多用したり、韻を踏んだり)を持っていることは知られている。

わたし自身も、アスペルガー症候群だと公表している人の文章に触れて感動したことは何度かある。

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以前に、大坂なおみ選手が「記者会見をしたくない」と発言した内容に対して、すぐに多くのメディアが批判したことがあった。

これも後から彼女に精神病との関連が分かってから、その発言を訂正することになった人が多かったと思う。

批判することはものすごく簡単で、愚痴を言うのは誰でもできることだけれど、わたしたちは「このような発言で傷つく人が2度と出ないようにするため」にもっと思考しなければならないと思う。

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