ワインエキスパートの勉強まとめ(ボルドー地方②ワインの特徴とAOC階層構造)
ボルドーとブルゴーニュで資格勉強の進みがとまっています。前回のまとめから10日以上経っていしまいましたが、ボルドーとブルゴーニュ(とローヌ)は今後のために確実に押さえておきたいので、進捗は遅くてもしっかり確認していきたいと思います。
ボルドーワインの特徴
・ボルドー地方のぶどうの栽培面積は11万ha(フランス全体で750万ha)で、フランス最大のAOCワインの産地です。
・ボルドーワインの80%以上が赤ワインですが、甘口タイプの白ワインも有名です。また、赤ワインの副産物としてのロゼや発泡ワインも少数ながら存在します。
・ボルドーワインはブルゴーニュと異なり、複数のぶどう品種がブレンドされています。
・白ぶどうの主な品種はソーヴィニョン・ブラン(主に右岸側やアントル・ドゥ・メール)やセミヨン(ガロンヌ川沿い・貴腐ワイン用)で、この他にミュスカデルがブレンド用に栽培されています。
・黒ぶどうの主な品種はカベルネ・ソーヴィニョン(主に左岸側)、メルロ(主に右岸側)で、カベルネ・フラン、マルベックとプティ・ヴェルドもブレンドのために栽培されています。
ボルドーのAOC
・ボルドーには約50ものAOCがあり、これらはピラミッド型をした3階層構造を形成しています。下からボルドー全域>(より範囲の狭い)地区>(地区を形成する)村となり、上に行くにしたがってその名を冠するための品質基準が厳しくなります。
ボルドー全域のAOC
●ボルドー(赤、ロゼ、白)
●ボルドー・シュペリウール(赤、白甘)※ボルドーよりも基準が厳格。
●ボルド・クレーレ(ロゼ) ※ロゼのみ。ロゼと赤ワインの中間色。中世にイギリス人に好まれたクラレットいうボルドーワインが名前の由来。当時のボルドーワインの色は今よりずっと薄かったらしい。
●クレマン・ド・ボルドー(ロゼ(発泡)、白(発泡))
・AOCワインとしての品質はクリアしつつ地区名AOCや村名AOCの基準に満たないものがこれらに分類されます。
・地区名AOCや村名AOCのワインを造るシャトーがこれらのAOCの規格から外れたワインもこちら全域のAOCに分類されることがあります。 (例:シャトーマルゴーが造る白ワイン(マルゴーの村名AOCは赤ワインが対象のため))
・全域AOCはボルドーワインを造る畑の面積の約半分(約5万ha)を占めています。
・ボルドーワインの品質管理はAOC法制定(1936年)より前に遡ります。19世紀には害虫やさまざまな病気、悪天候に見舞われ、また20世紀なるとワインの偽造が行われたり、価格の下落といった状況が続きました。これを踏まえ1911年にジロンド県が独自にワインの品質を規制するようになりました。
各地区のAOC
《左岸側》
メドック:メドック、オーメドック (赤)※ここで造られる白ワインはAOCボルドーとなる。以下同じ考え方
グラーヴ:グラーヴ(赤、白辛)、グラーヴ・シュペリュール(白半甘)
甘口ワイン産地(ソーテルヌ):ソーテルヌ(白貴腐)、セロンス(白甘、白貴腐)
《右岸側》
サン・テミリオン:サンテミリオン(赤)、サン・テミリオン・グラン・クリュ(赤)
サン・テミリオン衛星地区(赤)
ポムロール(赤)
フロンサデ(赤)
甘口ワイン産地:カディヤック(白貴腐)、ルーピアック(白甘、白貴腐)、サント・クロワ・デュ・モン(白甘、白貴腐)
《アントル・ドゥ・メール》
アントル・ドゥ・メール(白辛)
アントル・ドゥ・メール・オー・ブージュ(白甘辛)
グラーヴ・ド・ヴェール(赤、白甘辛)
サント・フォワ・ボルドー(赤、白甘辛)
《コート地区》
※コートは「丘」という意味で、生産地自体はボルドー地方各地に点在する。
ジロンド河右岸側
コート・ド・ボルドー(赤)、ブライ・コート・ド・ボルドー(赤・白)、コート・ド・ブール(赤・白)
ガロンヌ河右岸側 ※ソーテルヌ地区の対岸側
カディヤック・コート・ド・ボルドー(赤)、 プルミエール・コート・ド・ボルドー(白半甘・甘)、コート・ド・ボルドー・サン・マケール(白辛・甘)
ドルドーニュ右岸 ※サンテミリオン近接
フラン・コート・ド・ボルドー(面積小、赤・白辛甘)、カスティヨン・コート・ド・ボルドー(赤)
※太字の地区は格付されています。
村名AOC
再掲です。
これを覚えれば完璧!と自賛していましたが、サン・テミリオン衛星地区の4村分の記載が抜けていますので、格付けのところで改めて整理しよう。
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