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『13歳からのアート思考』を手に取って

久しぶりに本屋さんに行き、ふと黄色の本が目に入りました。

『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』。

ぱらりと中身を読むと、美術の先生が著作者。「自分だけのものの見方・探し方」について、中高生へ行う美術の授業をまとめた本のようです。

6つの章に分かれていて、最初に課題が提示され、その後に美術についての話やなぜその課題をやってもらったのか、そして「アート思考とは何か?」「アートとは何か?」などを説明していきます。

文章がとても読みやすく、語りかけるかのようで、授業をまるで自分も受けているかのように進みます。

とても面白かったのですが、実はこの本、私自身にとってはとても手に取るのが珍しいタイプの本でした。いつもは小説ばかり読んでいるのです。

読み終わったあとにたくさんの「なるほど!」や「面白かった!」そして「ものの見方が変わりそう!」という気持ちがあったのですが、「私この本を手にとれて良かった!」とも思いました。

そして「普段手に取るものとは異なるけれど、読んでみたらとっても良かった。今後もこういう風に『自分では選ばないだろうけれど実は良書』という本を手に取るにはどうしたらいいかな?」

逆に「私、どうしてこの本を手に取ったんだろう?」と思いました。

なので、それを考えました。

①デザインが好み

本屋さんに行って、目に入ってどうしても欲しくなってしまう本というのがあります。
そういう本はたいてい「アタリ」です。
黄色が好きな色というのもありますが、このシンプルさに心惹かれたのかも。

②「13歳」が身近だった

私はボランティアで小中高生に学習支援をしています。
その関係で子どもたちと美術館に行く企画を立てたことも。

この本では中学に入った途端、図工が美術になって不人気になることを説明しています。
実際、たまに学習支援中に美術など副教科をやる子もいて、「美術好きじゃない……」と嘆かれます。

この本から得られる「ものの見方」をそういうときに伝えられたらいいな、と思ったのも動機でした。
(実際は課題を片付けるのに必死でなかなか難しいのですが)

③「自分だけの答え」

以前、札幌の私立高校の先生のお話を聞いたときに、「突拍子もないことを夢に掲げる子どもがいると、年配者は否定したくなるが、もしかしたらそれが未来では正解になるかもしれない」というようなことをおっしゃっていたのを印象的に覚えていました。
何が役に立って、何が役に立たないのか、もう既存の物差しではなかなか測れない。
2020年は特に、それを誰もが感じた年ではないでしょうか。
だからこそこのタイトルに惹かれたのかもしれません。


私は好きなものがあると、「どうして好きなんだろう?」と考えます。
下の記事のように。

この本について「どうしてこの本を手に取ったんだろう?」と考えたのもその思考と同じです。

①〜③までについて考えたときに、エピローグに書かれていたことを実践してみたかたちになっていることに気がつきました。

これが自分なりのアート思考……!と気づきを得ました。

本の帯に「大人たちもいま熱狂的に受けたい授業」とあったのがよくわかる気がします。

見出し記事の絵は、提示される課題に対して描いてみた絵たちです。本当に授業を受けているみたいで楽しいのでぜひ!

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