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マズローの欲求5段階説


1900年代の心理学者 アブラハム・マズロー が唱えた「マズローの欲求5段階説(Maslow’s Pyramid)」について紹介していきたいと思います。

「人間には5つの段階的な欲求があり、それを順番に満たしていくことで人間は幸せを感じることができる」 アブラハム・マズロー


5段階の欲求は1番下の階層である「物質的欲求」から始まり、我々はその欲求を満たす毎に1つ上の階層の欲求を満たそうとする。というのがマズローの主張です。

第一階層 「物質的欲求」

水や食べ物、睡眠や排泄。
生物としての人間が生きる為に必要不可欠なことに対する欲求を指します。


日本という国では実感の難しい欲求ですが、人間の最初の欲求と言えるのが第一の欲求「物質的欲求」です。

第二階層 「安全欲求」

安心できる住居があり、それを維持する一定の経済力を有し、所属する国家からは法制度により治安が保たれているような状態を求める。
そういった欲求を指します。

第二階層までの欲求は生物としての人間が
古代から、「まず命を繋ぐこと」を第一に考えた上での欲求と言え、ここまでの欲求は「物質的欲求」とカテゴライズされます。

第三階層 「所属と愛の欲求」

第二階層までの物質的欲求は生物的でしたが、
それを満たした人間はより社会的で精神的な欲求を満たそうとします。

それが第三階層「所属と愛の欲求」です。

生存の為の食料や暮らし、経済力を得た人間は何処かの組織に属したり、仲間や恋人を求めるようになります。

この欲求も私達は無意識レベルで満たそうとしている場合が多いので、自分の過去の経験や感情を遡って当てはめると、何か心当たりがあるかもしれません。

第四階層 「承認欲求」

社会や組織に属した後、人間はその中で、自分を誰かに認めてもらいたい。自分の個性を発揮したい。といった何らかの地位や名誉の獲得を目指した「承認欲求」を満たそうとします。

現代のSNSは承認欲求型と言われていますが、
安全な国で一定の衣食住が保証され、学生は学校という組織、社会人は会社やコミュニティといった組織に属することによって、大半の人は第三階層までの欲求が満たされています。

そう考えると何故、承認欲求型のSNSがここまで大流行するかも頷けます。

SNSは、人間が潜在的に持つ「精神的欲求」にアプローチしつつ、”いいね!”や何らかの通知によって分泌量が400倍まで跳ね上がると言われる「ドーパミン」の作用を利用しています。

実質的なスマホ中毒者が続出している現代社会において、ある意味成功が担保されたビジネスモデルと言えるのではないでしょうか。


第五階層 「自己実現の欲求」


5段階の最後の階層は「自己実現の欲求」です。

衣食住に困ることなく、何らかのコミュニティに属し、その中で周りの人々からの承認を手にしたり地位や名誉を獲得した人間は、自分に自信を持ち、より自分らしくありたい。自分史上最高の自分を目指したい。といった欲求を持ちます。


「ピラミッド発表時から新解釈へ」


尚、マズローがこのピラミッドを発表された当時は、それぞれの階層の欲求を完全に満たした場合に、次の欲求に進める。といった内容でしたが、その後行われた6万人を対象とする調査の結果、新解釈として、

「各階層の欲求はある程度同時進行で満たされていく」という結果が発表されています。


「終わりに」

AIがより生活に普及するということは逆説的には「じゃあ、そもそもの人間らしさって一体何だ?」「人間が潜在的に求めてるものは何だ?」と考える必要性が今後増していくと思います。

人間の行動習性を知ることや、新たなビジネスの顧客ニーズを知る上で今回紹介した「マズローの欲求5段階説」は知っておきたい知識だと感じていますので、紹介させて頂きました。

例えば、
「承認欲求型のSNSの次は自己実現型?」

そういった憶測を持つことによって新しい情報に対してより柔軟になれるのではないかと私は思います。

ご存知の、映画「君の名は」のプロデューサーである川村元気さんは、毎回狙って大ヒットを生むことができる秘訣として次の掛け合わせが大切である、言っているそうです。

時代性×普遍性

今回紹介したピラミッドはこの「普遍性」を学ぶ上で大事な知識ではないかと思っています。


ご覧くださりありがとうございました。