8 Mile

ラップが趣味のフリーターの映画。それ以上でもそれ以下でもない。アレックスとラビットの関係が支離滅裂で非現実的。
最終的にスタートとゴールに大した差がない変化の小さい展開。例えば、”Straight outa Compton”には、何者でもない若者達が成功と堕落を経験してネクスト・レベルへ向かうという展開があるけど、この映画はラップバトルに出られるようになりました、デトロイトの小さい街の小さいクラブでノースキルなラッパーに勝ちました、で終了。ヒップホップの最たるものである”大いなる成功”が一切描かれていない。
またこれを青春映画と位置付けるにしても、青春映画の定義としてラストは主人公の物理的移動を伴う別れが挙げられると思うが、これに該当するのはアレックスという中盤から急激にどうでもよくなるキャラクターで、エミネムことラビットはまた日常のフリーター生活に戻るだけ。

結局この映画で評価できるのは、エミネムのラップだけ。

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