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生活を無理してでも高い服を買っていた頃


服が好きか?
と聞かれると
「今は3周回って愛してます」と答えたい。

ただ物事って面白いもので、
嫌いなときのほうがその事について冷静に見れたりするので嫌いというのは別に悪いことではないと思う。

僕が「服を作ろう」と決めたのは
ちょうど「1周半目の大嫌い」なときだ。

_______

大学生だった当時の僕は、アルバイトで稼いだお金はほとんど服に使っていたと思う。

生活を無理してでも服を買うことで、自分を強く見せたかったのか
「わかってる」ふりをしたかったのか
もう忘れたけれどとにかく買っていた。

もちろん、普通に楽しむのは
いいことだと思ってるよ

ただそのときの僕はあまりに
社会を知らなすぎた(今も無能ですが)
ちょうど大学生の就職活動の時期で周りのみんなが
社会人になる準備をしているのに、自分は何も考えていなくて
ただ毎月増えていくクレジットカードの明細を見たときに
「明細以外なにも残ってない」ことに気付いた。

いいものを見たり触れたりするのはもちろん大切だが、
順序と程度はやっぱりあると思う。

そして急に、すごく急にとてつもなく虚しくなった。

今でも表参道の通りで、
街を横切るファッションラバーたちに急にムカついたのを覚えてる。
とんだ自己中心的なやつだ。笑

その日から僕は自分が悪いのに、服が嫌いになった。

自分が100%悪いのだが馬鹿だったので、
「こんなに高い服ばかり売ってる服屋が悪い!」と思ったのだ
(書き出すとすごい馬鹿だ笑)

ただその時のことがあるから
今僕はこうしているのかもしれない。

それから漠然としたまま進路を決めたが
そこで出会ったグラフィックデザイナーの方に、
「コウサカ君は色々な物事やアイデアを考えることができるし、
頭がいいから、何か物を作れるようにしておけばこれから先楽しいことができるよ」と言われ、
影響されやすいので「作るなら服、、、かな」と思った。

文化服装学院二部服装科(夜間部、皆川明さんやカンダケイスケさんは二部卒)に4大を出て一年お金を貯めてから入った。
夜間にしたのは、卒業したら27歳になる歳になるのを考えて昼間はアパレルの内勤をしようと思ったのだ。
入学してすぐにキャリア支援室へいき、メーカーの生産管理の仕事を見つけた。
文化服装学院での話などは長くなるのでまた。
きっと服飾の専門学校に通ってる方々は思い思いに悩んでいるはずだから。

服作りを学んだ事で、いい意味で距離を置いて
ファッションと向き合うことができるようになった。
そこで自分が作りたいものが、どこのどう言う人に必要とされるかを
考えることができた。

そして昔の僕のような「ファッションの奴隷になっている人」を救えたらいいなと思った。

そして「健康的な消費のために」foufouを考えた。


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