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原動力は憧れと競争心

この3月で長崎大学フットサル部FORZAを去る卒業生9人が記す、最後のnote
土のグラウンドでの練習に始まり、全国ベスト8に至るまで。
今の「FORZA」を造った彼らの想いを、ぜひお読みください。

6人目は、高い戦術理解度とハードワークでチームを牽引しながら、4年次にはサテライトの監督も務めた 、#8 馬場 勇希 です。

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正直なところ入部当初の自分は、フットサルをなめていた。
フットサルぐらいだったらバイトもして、大学生活を楽しみながら続けることができると思って、フットサル部に入った。
部活の練習も球蹴りくらいの軽い感覚で通っていた。


健さんに会うまでは。


今でも鮮明に、あの時のことを覚えている。
入部したて、初めて健さんに会ったトレーニング。
たまたま1対1で対峙してボールを獲りに行ったら、ファーストタッチで自分の頭を浮き球で越されて、めちゃくちゃ綺麗に抜かれた。(健さんは覚えてないんじゃないかと思う)
健さんの凄さにみんな笑っていた。

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九州のいろんな人に怒られるかもしれないけど、今だから言える。
初見で、あんなにスペシャルな人だって思うわけないやん。

冗談を交えて言ったが、自分にとってはこのワンプレーが衝撃的すぎて、フットサルへの気持ちを本気にさせた。
この人に認めてもらいたいということがモチベーションの1つになり、それはフットサル部を引退するまで変わらなかった。
軽い気持ちで始めたフットサルだが、この出来事を機に悔しい、負けたくない、うまくなりたいという気持ちが自分にはまだあったんだと感じることができた。

思えば、高校まで本気でサッカーを続けてきて勝負の楽しさ悔しさは死ぬほど痛感してきた。こんな気持ちを味わえるチャンスはもう二度と来ないかもしれないと思って、フットサルに本気で向きあうようになった。 

今ではこんなに楽しそうにフットサルをしているけど、3年までは全くと言っていいほど自分に満足したことはなった。
1年の最初からFORZAにいるけど、3年の教育実習が始まるくらいまでは1日たりとも練習を休んだ記憶はない。
それこそ自分のプレーに満足できていなかったこともあるが、自分が休んだ練習で周りの人が自分より新しい知識を得て、前に立たれるのが嫌だったから。

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正直自分のポテンシャルにも限界があるし、技術や能力は人それぞれ差がある。
だからこそプレーでは周りより劣っていても、知識で少しでもカバーしてやろうと思っていた。それだけは自分の自慢できることだと思う。

自分が小学生からサッカーを始めてこれまでずっと大切にしている言葉がある。
それは自分の恩師でもあり、メルボルンオリンピックのサッカー日本代表主将だった小澤通宏さんに教えていただいた、

「己に克つ」

何事にも本気で挑むかどうかの最終的な選択は結局、自分自身で行わなくてはいけない。
正直、大学の部活なんて時間はもちろんお金はかかるし、他の大学生を見ていたら自分たちより充実した大学生活を送っていて、羨ましいと思い続けてきた4年間でもあった。

いつでも辞めることができるし、いつだって楽な道を選ぶことができる。それでも続けること楽な道に逃げないことに意味があると思う。まさに「己に克つ」ということだ。

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この気持ちを持っていれば絶対よいという話ではないが、自分自身を制して何かをやりぬいたという事実や経験が、その人の今後に少なからず良い影響を及ぼすと思う。
何が言いたいかというと、自分が納得のいくまで続けることが、大事なんじゃないかと。


実際、自分が納得のいくプレーができ始めたのは3年の九州チャレンジのエンフレンテ戦くらいから。
あの試合のゴールから自分の中で何かをつかんだ気がした。

というのも、初めて健さんが自分のプレーをインスタグラムのストーリーにあげてくれた。これほど嬉しいことはなかった。
もちろん九州リーグに昇格できたこともそうだったが、自分が1番認めてほしい人に認めてもらったと感じることができた。

ここがゴールではなかったけど、健さんというモチベーターの存在があったからフットサルへの向き合い方が変わったし、九チャレ以降のフットサルを心から楽しんでプレーできた。
まさに「己に克つ」ことができたと思う。

本当に4年間が充実していて、あっという間でした。
コロナがなければもっといろんな思い出を作れたのにと、悔やんでも悔やみきれないけれどこれも人生なんだなって思います。
またみんなでフットサルができることを祈ってます。

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ここからは簡単にメッセージを

奏太さんへ
奏太さんには1年の時から今までフットサルの1から7.5くらいまで教わったと思います。(笑)
本当に人生を変えてくれたレベルの、すごい出会いだったと思います。
奏太さんにフットサルを指導してもらわなければ、こんなに楽しくフットサルができてないと思うし、本気で取り組めなかったと思います。
奏太さんの指導があったから、今後もフットサルを選手としても指導者としても続けようと思えました。
本当に心からの感謝の気持ちを送ります。

同期へ 
本当にこの学年で良かったということに尽きる。FORZAの練習や試合以外では全くと言っていいほど遊びには行かないし、学部も普段一緒にいるグループも全然違うのにこんなに仲良くて誇れる仲間に会えたの本当嬉しいし自分の財産になったと思う。就職先もバラバラだけど、また一緒にフットサルができる日を楽しみにしてます。

後輩へ
高校までは後輩と絡むことを嫌いだった自分が、初めて好きになれた後輩たちでした。ポテンシャルが本当に高い君たちなら、必ず全国でもいい成績を残せると思います。
今のFORZAは数年前とは違ってトップとサテライトの2チーム構成で、本当に良い環境でできていると思う。でもだからこそ生まれる葛藤だったり、ストレスがあると思う。学年を重ねれば社会っていう現実に直面するかもしれない、それでも弱い自分から逃げず腐らず、克己心を持って何事にも努力し続けてください。

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最後に

他のどんな大学でもなく、どんな部活でもなく、どんなフットサルチームでもなく
FORZAで良かった

ありがとう

#8 馬場 勇希
学年:4年
学部:教育学部
出身地 / 出身高校:広島県 / 広島国泰寺高等学校

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