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【後編】デザイナーのキャリアとポートフォリオ【foriio x Find Job! meetup vol.1 イベントレポート】

2019年9月19日(木)に開催されたイベント、「foriio x Find Job! meetup vol.1」のイベントレポート後編です。後編はクロストーク部分のレポートになります。前編をまだご覧になっていない方は、先にまず👇コチラを!

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■公開されたポートフォリオの大事さ

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山田寛仁(以下:山田)
「では、クロストークを始めようと思います。まず、皆さんはポートフォリオっていうのは節目節目で作ってましたか?」

上司ニシグチさん(以下:ニシグチ)
「僕はnoteに書いた名刺制作のプロセスの記事がきっかけで採用された会社もあるので、ポートフォリオで作品だけを見せるのではなくて、プロセスも何か媒体を使って見せる、っていうのは1つの手だと思います。」

山田
「なるほど。takejuneさんはポートフォリオを作るタイミングはどこだったんですか?」

takejuneさん(以下:takejune)
「人生で2回しかポートフォリオを作ったことがなくて(新卒の時に1回、当イベントのためにforiioで1回)、転職で開発ディレクターになった時は作ってないんです。むしろ、僕は採用側にとしてポートフォリオを「見る」ことが多かったです。月に2~30人は見てました。だから皆さんとは逆視点ですね。」

山田
「送られてくるのは、作品をまとめた所謂「ポートフォリオ」でしたか?それともニシグチさんのブログのように、プロセスの文章が入っているものもありましたか?」

takejune
「転職のエージェントを通すと、基本的にポートフォリオは送られてきます。それはZipファイルだったり、URLでパスワードがかかってるものだったり、非公開のものがほとんどですね。でも本当は公開されたURLがあったほうが見やすいです積極的にオンラインで情報発信をしている人の方が魅力的に見えるし、こちらの判断材料も多くなります。

山田
「それは何故か、もお聞きしていいですか?」

takejune
「Twitter等で、自分の関わった案件についての発言が見られると『この人は情報発信をする意欲がある』というのが分かるので、やる気が図れます。」

山田
「これって、植木さんのプレゼンにあった「2段階のアプローチ」に通ずると思いました。意欲的・戦略的なアプローチはやる気を見せられますよね。」

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植木さん(以下:植木)
「面接で2~30社落ちていた時も、純粋に自分に力が無かったんだなって気づいて、戦い方を変えました。ストレートで早い球が投げられなかったから、変化球を覚えたって感じです。『ここで働きたい』っていう気持ちが乗っていたからこそ、そういうアプローチができました。意欲があったからこその結果だと思います。」

山田
「意欲的になれる会社に対してなら、工夫して伝えようとしますからね。」

植木
「そうですね。だからやる気やスタンスって大事です。」

■転職とポートフォリオ

山田
「ニシグチさんは工夫していたことはありますか?」

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ニシグチ
「僕の時は就職氷河期で、大学の教授に『氷河期なんですよ』って話したら、ちょうどデザイナーを探している百貨店を紹介してくれました。今でこそ転職サイトもありますけど、人との繋がりやコネクションが火を吹く時がありますよ。

ニシグチ
「takejuneさんがおっしゃる通りで、SNSで発信してるかどうかって大事だと思います。その人の内面が分かりやすいし、アクティブに発信している人の方が優秀だな、っていう印象もあります。」

山田
「takejuneさんはどうですか?」

takejune
「転職サイトやエージェントから来る正規のパターンと、リファーラル採用(社内の人間の紹介で面接して採用する)のパターンで二通りがあって。後者のときはポートフォリオは無くてもいいですけど、前者は基本的にポートフォリオがないともう見ないですね。今は転職ってリファーラルが多いんです。一期一会の30分面接だけで、人となりって判断できないんですよ。そう考えると、リファーラルに繋がるようなコミュニティに属しているのが大事だと思います。SNSを利用して情報発信したり、今日みたいにイベントに来ることで繋がった人はきっと大事ですよ。」

山田
「リファーラルは有効的ですけど、信頼度が紹介してくれる人に依存しているじゃないですか。紹介する人の基準はありますか?マネージャー以上の紹介、とか。」

takejune
「そもそも信頼できる人しか採用しないので、信頼できる人の紹介なら、された人も信頼できる人だろう、っていう考えですね。」

山田
「なるほど。少し別の話になるんですけど、フリーランスで働いていると、誰かにお願いして、または、されて仕事をしますよね。そういう時ってポートフォリオは必要ですか?」

植木
「あるプロジェクトに参画した際、アシスタントを募集したんです。応募してくれた方のキャリアがまだ短いようでしたが、ポートフォリオは綺麗にまとめられていました。プロジェクトの都合上、早めに採用を決めなければいけなかったのでこの方にお願いました。そこで蓋を開けてみたら、ポートフォリオ自体、本人が作ったものじゃなかったということがありました。僕は一体何を判断して選んだんだと(笑)。結局、その人はアシスタントとして文句無い仕事をしてくれたので良かったですけど。」

山田
「そういうことが起こらないようにするには、どうしたらいいんでしょうね…」

植木
「一緒に働くまで分からないので難しいですよね……逆に50人以上面接した中から選ばれた人が、スキルはあるのにスタンスがダメだったという話も聞きます。かといってエージェントからの紹介を止めて、リファーラルに絞っちゃうと、コネクションのない学生がどうしようもなくなってしまう。彼らも救い出してあげないといけないので、企業側はそれを是非考えてほしいです。」

■若い人のポートフォリオは「伸び」を図る

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takejune
「若い人に限ってのことで言うと、僕は30歳くらいをボーダーとして、スキルや人間性を踏まえて、実力と期待値を見るんですけど、例えば20歳だったら、実力0:期待値100でもいいかなって思います。」

ニシグチ
「おじさんにはきついですね(笑)。」

takejune
「ニシグチさんだったらもう実力100:期待値0で見ますね(笑)。」

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全員
「(笑)」

takejune
「でもネタではなく、若い人ほど伸びます。会社に長く居てもらえるなら、入ってからどれくらい成長するかが大事です。やる気ある人はやります。1年で1000作品作りました、って人は絶対やる気あるじゃないですか。今まであなたはどれだけ具体的な行動をしてきましたか?ってところを見たいですね。だからそれが現れているポートフォリオって価値があると思います。その時点の力ではなくて、時間軸で見た時の伸びを図るツールとして見てますよ。」

■質より量

ニシグチ
「アイデアポスト(1年間毎日続けたデザインのアイデア集)を見て、仕事を依頼してくれた方は、納期を絶対守るって思ってくれたらしいんですよ。1日1日納期があるものを1年続けられる人は信頼できるって。SNS上では、結果だけが投稿されていて、キラキラして見えますけど、そこにたどり着くまでが辛かった。でも未だにすごいって言ってくださる方はいますし、それが自信にも繋がるので、結局質より量だなぁって思います。」

■自分のクリエイティブを突き動かしている感情

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山田
「植木さんの独立したタイミングって、個人での仕事の業績が、会社で働いているものより大きくなった時ですよね。それまで兼業のような形でずっと働けるモチベーションってどこにあったんですか?」

植木
「僕はグラフィックデザイナーとWebデザイナーのちょうど中間くらいの位置にいると思ってるんですが、グラフィックデザイナーとWebデザイナーどちらにも負けたくないと常に考えています。その感情がかなり大きいです。」

ニシグチ
「僕もフリーランスに負けないっていう気持ちでやってました。『かかってこいフリーランス』って感じです。そこで成果を出せば、会社員でもやっていけるって証明したことになるので。」

ニシグチ
怒りと悲しみに似た感情がないと、深いところから突き動かされないと、続かないと思いますよ。

山田
「takejuneさんはお二人の話を踏まえてどうですか。どんなモチベーションで事業を続けられているのか、お聞きできれば。」

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takejune
「僕は仕事を仕事だと思ってやったことはなくて、学生の時の何かを制作している時と変わらないですね。面白いから作っているってだけです。」

山田
「じゃあ、200時間残業っていうのも?」

takejune
楽しいとしか感じてないですね。(笑)

山田
「分かります。僕も事業立ち上げたばかりですけど、今はすごく楽しい。でも、植木さんたちが言うように『個人のクリエイターって大変だよな…』っていう悲しみに似た感情もあります。色んな考えがあるのは興味深いです。」

takejune
楽しむスキルって大事で、『手を動かすだけがデザインじゃない』『これもデザイン』って楽しみを広げる考え方ややり方を持てると苦労せず仕事ができて、自分のできる領域も広がっていくと思います。

植木
「根本には『ものづくり』が好きっていうのがありますからね。」

■foriioは見る側目線のサービス

山田
「すいません時間が無いんですが、皆さんのforiioも紹介したいんです。特に、takejuneさんは10年ぶりにポートフォリオを作ってくれたので(笑)。まずは植木さん、ご自身のポートフォリオをforiioで作ってみてどうですか?」

植木
「僕がforiioさんを初めて知ったのが、インスタの広告か何かだったと思います。事業のサービスデザインを手伝っていたので、他のサービスはこの画面をどんな風にデザインしているのか、参考事例を洗い出して勉強していました。その時に出会ったって感じですね。基本的にはInstagramをポートフォリオとして使っていたので、foriioさんにはその作品をそのまま掲載しました。」

「使ってみて気づいたのは、クリエイター向けというよりは、見る側の人にフォーカスしたサービスだな、と感じました。UIが全てのユーザーで均一化されているので、サイトのデザインに誤魔化されず、作品自体に目を向けることができると思いました。」

「少し不便だと思った点は…すいません(笑)。foriioさんって動画もアップロードできるんですけど、僕はvimeoとかyoutubeのアカウントを持っていないので、mp4とかもアップロードできればいいなと思いました。あとはwebページの画像規格がogpと違うので、変にトリミングされてしまうのが悲しいです。」

山田
「対応します!!」

植木
「やった!(笑)」

山田
「結構な数の作品を載せてくれていたと思うんですけど、それは何か理由があるんですか?」

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植木
「選ぶ側に特化していると思ったので、仕事に繋がることへの期待値が高いです。仕事が舞い込んできそうなサービスだなと。あとは単純に作品を見せる準備は常にしているので、作品の掲載や整理に時間はかかりませんでした。」

山田
「foriioに限らず、作品の見せ方で気をつけていることってありますか?」

植木
「僕の場合ブランディングや、webサイトの制作に携わっただけではなく、写真も扱えたり、作品のバリエーションが多いので、掲載する順番とバランスには気をつけています。特にforiioさんはフォーマットが一定なので、こちらでプレゼンできるものって作品の順番とかなんですよ。逆に、instagramは3枚画像を投稿すると良く見えるので、そういった点を意識しています。」

■グラフィックかテキストか

山田
「takejuneさんはどうですか?」

takejune
「事業会社で1つのサービスに長く関わっていると、ポートフォリオに載せ易いものが無いなと思いました。掲載したものは「0から1」の頃のもので、そこからアップデートしていく度に画像や記録を残していなかったので、途中で何を変更・改善してきたかが分からない。あとは厳密に「自分だけで作りきった」ものがあまり無いなと。最近のサービスデザインの現場って、figmaとかでチーム内コラボレーションをして作っていくことが多いので、どこまでを自分の作品としてポートフォリオに載せていいのか分からないんですよ。何故、どんな思いやテーマで作ったのか、という思考の部分が、真のクリエイティブだとも思っているので、それをポートフォリオとして伝えづらいのがネックです。」

山田
「そんなtakejuneさんに朗報があります。『制作ノート』っていう機能があって。」

ニシグチ
「あ、それ最近気づきました。」

山田
「ロゴ1つ取っても、1つのデザインを突き詰める人なのか、たくさん案を作って提案する人なのか、仕事の仕方だったり人となりを、作品にテキストを付随する形で説明できる機能になっています。」

takejune
「どうやって成果をまとめるかは難しいですけど、確かに伝えられる範囲が増えますね。」

山田
「ありがとうございます。……機能の宣伝になっちゃった(笑)。」

takejune
グラフィックで説明できる部分と、文字で説明できる部分。実際の選考も、その2つで回を分けることがあります。一次面接的な役割と、二次面接的な役割を兼ねることができるのは、良いかもしれないです。」

■活動報告的ポートフォリオ

山田
「最後ニシグチさん。ニシグチさんは特に興味深いことをしていますよね。」

ニシグチ
「『クリエイタープロレス』用アカウントっていうのを作っております。」

山田
「なんですかそれ(笑)。」

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ニシグチ
「東京で『上司タイガー』っていうイベントをしたのが最初です。プロレスの覆面を被れば、気持ちが強くなって、言いたいことが言えるんじゃないか、という……。デザイナー仲間の前田さんや、清川さんたちと、クリエイター以外の人にも届くように、コンテンツとして始めた感じです。Twitterも上司ニシグチがあるんですけど、最近は上司タイガーの方も頑張ってます。『上司タイガーWORLD』という動画コンテンツをyoutubeでやっていて、その動画も、foriioさんにも掲載しています。」

ポートフォリオ以外に活動報告にも使えると思います。foriioさんでの作品掲載はTwitterで拡散しても結構効果があるみたいで、foriioさん自身もTwitterとの親和性をもっと大きくしてもいいと思いますよ。……これ僕オチみたいになってますよね?(笑)」

全員
「(笑)」

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クロストーク後は登壇者・参加者全員で軽食をつまみながら懇親会を行いました!登壇者の方だけでなく、参加者の方どうしでも交流していました。皆さん楽しんでいただけたでしょうか?

Find Job!さんとのミートアップということで行われた今回のイベントですが、「vol.1」と銘打っていますので、今回のイベントに行けなかった、またはこのレポートで行ってみたくなった!という方がいらっしゃいましたら、「vol.2」の際は是非お越しください!vol.1以上にパワーアップしたイベントをご提供できればと思います!


Text / Edit : Soh Iwamoto

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