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『MUSIC BLOOD』ってこれからどうなるの?を勝手に考えてみました

毎週金曜日23時から日本テレビ系列で放送されている『MUSIC BLOOD』(ミュージック・ブラッド)。この番組はバーティカルアプリ『smash.』と連動しており、地上波での放送後に収録したUNCUT映像を『smash.』で独占配信するため、番組名の冠に『smash. presents』とついています。

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先日のニュースで『MUSIC BLOOD』から『smash. presents』の冠が外れることが発表されました。

『日本テレビは10日、4月改編説明会を行い、月・水曜21時以降のゴールデン・プライム帯、土曜ゴールデン帯、深夜24時台を中心とする改編を発表した。』(中略)
『金曜23時の音楽番組『MUSIC BLOOD』は、「smash. presents」の冠が外れる。』

いよいよ来たなと思いました。
『smash.』側にはもう『MUSIC BLOOD』に大きく広告を出す理由がなくなったのでしょう。それで冠を外すことになったのだと私は考えています。(あくまでも素人の推測ですが)

以下、私が考えるその理由をざっと書いていきたいと思います。

まず、この『MUSIC BLOOD』という番組は『smash.』という有料アプリと連動しているのが特徴でした。
そこで、視聴者を有料アプリに導くことが『smash.』側の目的で、その対価として『smash.』がスポンサーとして『MUSIC BLOOD』を支えている構造ではないか、と以前noteに書きました。

ここで『smash.』について簡単に説明を。
『smash.』とは、スマートフォンで短尺の動画を視聴できるアプリで、音楽、ドラマ、アニメ、バラエティなど幅広いジャンルの映像が用意されています。有料プランの価格は月額550円です。

また、『smash.』を運営する株式会社SHOWROOMは、ストリーミングサービス『SHOWROOM』を運営している会社で、昨年5月にはBTSやENHYPENらが所属する韓国の芸能プロダクション HYBE社と資本業務提携することが発表されました。

HYBE社に所属している主なアーティストはBTS、TOMORROW X TOGETHER (TXT)、ENHYPEN、SEVENTEEN などですが、彼等の多くは『MUSIC BLOOD』のゲストとなっております。

2021年6月18日:BTS
2021年7月9日:ENHYPEN
2021年11月12日:TOMORROW X TOGETHER

SEVENTEENはまだゲストにはなっておりませんが、HYBE社のアーティストは既に3組もこの番組に出演していることがわかります。

そして、バーティカルアプリ『smash.』では、BTSの『MUSIC BLOOD』出演日である6月18日に合わせて『smash.』でしか見られないBTSのオリジナルコンテンツを配信開始するなど、アーティストの番組出演に合わせて企画を連動させることもありました。

『MUSIC BLOOD』でのBTS出演は非常にインパクトがありました。2021年に番組に出演したゲストの中では最高の視聴率を記録しております。(個人視聴率3.6% / 世帯視聴率6.2%)

テレビ出演の影響もあったのだと思いますが、『smash.』の利用者は順調に増え、2021年7月11日には約122万DLまで達したそうです。

さて、前述したように『smash.』が『MUSIC BLOOD』に関わっていた主目的が『smash.』の加入者獲得だったとすると、既に大きな数字の見込めるHYBE社の所属アーティストの出演、とりわけ世界的に有名なBTSの出演が終わった今、もう十分に投資額は回収できたのではないでしょうか。そこで、番組開始から1年が経ち、冠を外すことにしたのだと思います。

なお、『MUSIC BLOOD』は2021年10月から新たにTikTokのアカウントを作って発信しています。穿った見方かもしれませんが、これは『smash.』との提携が解消されることにより始められた代替策かもしれませんね。『MUSIC BLOOD』はTwitterとInstagramのアカウントは番組当初から持っていましたので、10月から新たにTikTokのアカウント開始、という所に何かの理由があったことを感じます。
ちなみに、本日2022年3月12日時点では、番組公式ホームページにはTikTokアカウントの表示はありませんので、『smash.』と何らかの契約が残っているのかもしれません。(それかHPの更新を忘れてるか?)

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TikTokであれば、より当初のターゲットである若い世代(とりわけ16歳から24歳の「Z世代」)に向けて発信力の強いSNSツールとなりますので、『smash.』終了後の戦略としてはふさわしいのではないかと思います。

今回、『smash.』がスポンサーでなくなることは、『smash.』側にとってはきっと予定通りなのだと思いますが、日本テレビ側が『smash.』側にやられっ放しということも到底考えられないので、初めからこの路線は決まっていて、何らかのメリットが日本テレビ側にもあったのだろうと思っています。
それが何なのかは分からないのですが、HYBE社とは繋がりができましたので、今後BTS、TOMORROW X TOGETHER (TXT)、ENHYPEN、SEVENTEEN などHYBE社所属アーティストが日本テレビの音楽番組に多く出演するのかもしれません。

そして『MUSIC BLOOD』は今後どうなって行くのだろうかと考えます。
この一年間で音楽番組としてのスタイルは固まってきたように思いますが、番組の面白さは回(ゲスト)によって異なっているように思います。主観ですが、最近で言うと2月4日の天月-あまつき-さん、2月18日のmiletさんの回は面白かったですね。
両者ともBLOOD への思い入れが深かったのでトークが面白く、また音楽的にもとても楽しめました。

ただ、ゲストがZ世代向けの時と、どう考えてもそうではない時もあり、ゲストの選定基準が今一つわかりません。
Z世代向けの番組なのか、それともテレビを良く見る世代向けのゲストを呼んで、視聴率を稼ぎたいのか……。
昨年1年間の番組のゲストと視聴率をまとめましたが、素人にはゲストの傾向も視聴率もバラバラに見えました。

『smash.』の看板が外れた後、『MUSIC BLOOD』が当初の目的通り、Z世代など若者をターゲットにしたゲストを迎えて番組を作っていくのか、それとも今までのようにそれ以外の世代向けのゲストも交えた番組作りをしていくのか。
MCはそのままで行くのか、「自分の血脈となっているBLOOD(尊敬するアーティスト)を探る」というコンセプトはどうなっていくのか。
今後も色々な側面から、この番組を見守っていきたいと思います。

素人の考察になりますが、読んでいただきありがとうございました。

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