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29歳-33 解決型と諦観型
ネット印刷が安く、便利になっているということだった。カラー修正などはできないが、色もよくなってきていると。この日記をいつかは本にしてみたい。
個人で文章や絵を書いている先輩は、新聞みたいな影響力があればいいのに、と納得できる誠実な仕事をしながらもっと広範な影響力を欲していた。自分がメディアにいたらもっと書くのに、とも言っていた。その先輩ならもちろん書くんだと思うし、上司とも戦える戦闘力も持ち合
29歳-32 通いの効用
能登に来ている。本当に山深く、土地が人を受け付けていないように感じる。被害は広範で、誠実に考えるならこの地域にずっと沿っていく必要があるんだろう。
先輩に聞くと、何年か住んだとしても土地の人にはなれないし、ならないためにも、少し離れて通う、という選択をしたということだった。彼女は小野和子さんを尊敬しているとのことで、目指しているところがちょっとわかったように感じた。
もう一つ、ドキュメンタリ
29歳-30 商才とパッケージ化
坂口恭平と千葉雅也の対談を動画で見た。彼らは創作者であり、商人であり、したたかな野生という感じがあった。パッケージ化してしまう大事さが説かれていた。自分の創作物をお金に換算し、それを人によって値段を変えて売るというところまで、すごい商才だと思った。虹のあるところに市ができる室町時代の話をして、そんな感覚なんだと言っていた。坂口さんは特に、ちょっと長めの対談で、質問コーナーになると少し飽きが来たの
もっとみる29歳-29 地球発、地球行
この写真はパートナーの撮ったもの。冬の中に春が忍び込んでいて、フィルムカメラで撮ると、その光はとても柔らかい。今回の投稿が今日の分。ヤノマミの本を読んでいて、森の理という表現が出てきた。ヤノマミの男性は死んだら白アリになるとされているようだ。そしてヤノマミの女性たちは、子どもを産んだ後に精霊として森に戻すか、人間として育てるか決める。その際に、胎盤、あるいは胎児すらも白アリに食べさせる。白アリは
もっとみる29歳-28 あくまで足し算
映像はいま34分。あと9分削らなきゃいけないんだけど、それができなくて悩んでいたら、小森さんに20分にして5分足すという風にやってみたら、とアドバイスされた。ちょっとトライしてみて、また戻ってきます。
29歳-27 創造主体としの自己
坂口恭平ブームがきている。彼の生き方は何かのアンチではなく、ただシステムや決まりをひょいっとくぐり抜け出して、自分の恭平コードをギターで作ってしまう、そんな軽やかさがある。彼にはまた、生きることに対してすごく苦しむ時間があるから、その軽やかさは軽いのではなくて、真摯に生きるためのオルタナティブを描き出す。
角幡唯介さんが冒険とは、基本的にはシステムの外に出ること、と言っていてそことも重なる部分
29歳-26 シナジー
9と5を打ち間違えて、自分が25歳の時、何をしていたのかと思った。社会人になったのは2019年なので、会社に入って2年目の夏、ということになる。ちょうど県北の通信部に行った頃だった。仕事に慣れるのに必死だったというか、楽しくやっていたような気もする。通信部での出会いは、今にも繋がっているから、そういう意味では、行ってよかったのかもしれない。当時からどちらかといえば海外の文化に惹かれる気持ちが強か
もっとみる29歳-25 前提として
いま、56分強なので、あと30分程度削らなければならない。たぶん会話部分が長すぎるから、それかな。
恵まれている。何度言い聞かせても足りないかもしれない。この国に暮らし、家があり、食事ができ、音楽が聞けて、最愛のパートナーと出会い、恵まれている。
29歳-24 ちょうどいい挨拶
髪を切った。美容師さんは、家近くのコンビニで店員さんと仲良くなってしまうと、恥ずかしくなってもう通えなくなる、と話していた。イギリスではどうかと聞かれたので、顔を合わせた時のあいさつのようなものはレジやドア口の警備員さんとするし、それはなかなか気持ちのいいものです、と話すと、いいですねえ、とのことだった。たしかに日本語には「調子どお」「いい1日を」みたいな挨拶がないから、なんとなく詮索みたいな形
もっとみる29歳-23 Multiple意味
忘れないようにここ2日間の工程を書いておこうか。日曜日までに2ヶ月間の映像を見終わり、月曜日は全体をまた見ながら鬱々と要素ごとに色分けしながらタイムラインに載せた。火曜日は、とりあえずオープニングを考えようと思って、そこがどこで誰が主人公か分かるようなそれっぽい映像をまとめ、要素ごとに各4分ごとにするくらいの目標でオープニングともう一つ要素まで編集した。でも火曜日午前はほとんど身が入らずging
もっとみる29歳-22 苦しみの先に
編集が苦しすぎて困り果てている。映像を撮る対象について、色々考えるところがあった。Eちゃんがいないのはとてつもなく大きい。ブラジルにしておけばよかったと思ってしまうが、それは今の状況における私の弱さであって、とにかく時間とエネルギーを投下して一定線までは持っていきたい。
Duolingoの鳥が死んでしまいそう。
小沢健二を聴いている。最近の彼の声を聞くと歳をとったんだなと思う。56歳。この前
29歳-21アップの暴力性/意思決定後の撮り始め
映像を見終えた。数年前に撮ったものも見返した。やっぱり、昨年末に亡くなってしまった撮りたいと思っていたEちゃんが本当に面白い。彼を見ていると、ひとりでに笑いが出てくるような。それにしても当時の私は、想田さんの影響を強く受けてだと思うけど、ものすごく顔をアップにしている。ちょっと暴力性を感じるほどに。
そしていま土本典昭の水俣を見てみると、やっぱりアップが多い。けれどそこまでの暴力性はなくて、静
29歳-20 焦り
まだ撮った映像を見返していて、そろそろ本当に焦ってきた。ざっと見て、繋げていく?いや今回はとりあえず見切った方がいい気がしていて、そうしようかな。ちょっと投稿が短くなっていってしまいそうだ。10月にはこの生活も終わっていると思えば、短期決戦。加油。
29歳-19とうそうの場所
沢木耕太郎の無名を読み返した。加藤典洋のあとがきによれば、親が理由なく子を抑圧する存在から、心配ばかりする存在へとなったために、子どもたちは反抗する対象を失い、社会において猟奇的な犯罪、犯罪としての親殺しが目立つようになった原因の一つということだった。沢木自身、無名の父を畏れ、遂に反抗する対象にすることなく死んでいった。なるほど、白米に塩をかけ食べる日もあったような沢木が、学生闘争に本質的に関与
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