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【脳の不思議】「思い通りじゃない」ことすら、実は「思い通り」であるというアイロニー

大好きな音楽で身を立てたいとバイトを3つ掛け持ちするも、400万円の借金を抱えてしまった松浦さん。その後出会った西の大富豪から、お金の本質やビジネスについて学ぶ一方で、脳科学や心理学も自ら学び、実践するようになりました。

脳科学や心理学を学ぶようになったきっかけは、自己啓発や成功哲学に触れるなかで、「ポジティブ」の重要性が強調されるものの、どうしてもポジティブになれない自分に気づいたからでした。(本記事の最後のご案内しているVoicyにて松浦さんが詳しく語ってくれています)

そこで、松浦さんは、【脳のある仕組み】を利用することにしたそうなのですが・・・。

今、目の前にある現実はあなたの願いが叶った状態

「フィルター」という言葉が出てきたので、ここで脳の仕組みをお伝えしますね。
 わたしたちの脳にはRASというとっても優秀なGPS機能が備わっています。
 正式名称をReticular ActivatingSystemと言い、日本語で網様体賦活系という神経の集まりです。頭の後ろを触ってみると、少しぼこっと凹んでいるところがありますよね。その奥の、脳の真ん中あたりにあるのが、このRASです。
 簡単に言うと、RASはわたしたちが外部から受け取った信号を脳に送ったり、脳で発した信号を体中に送り届けたりする機能があります。
 たとえば、指を動かすとき。脳は、わたしたちが指を動かす前に「指を動かそう」と信号を出し、RASを通して指先にまでそれを送り届けます。
 また、たとえば逆に、皮膚に触れた水の感覚を脳に伝達し「冷たい」とわたしたちが認識するのも、RASの役割の1つです。
 このRASをわたしは「脳内GPS」と呼んでいます。
 なぜなら、RASはスマホの地図アプリと同じ機能を持っているからです。
 たとえば、あなたやお友達が妊娠した際、街中で急に妊婦さんを多く見るようになった経験はありませんか?
 もしくは、欲しいバッグがあるとそれをよく見かけるようになったり、SNSで印象に残ったアイテムがあれば同じものばかりを何度も見るように感じたり……。そんな経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。
 実はこれ、RASの仕業なのです。
 RASには、脳にインプットされた情報をもとに、わたしたちにさらなる情報を次々と集めていってくれる素晴らしい機能が備わっています。
 このRASはわたしたちが脳にインプットした「情報」のフィルターを通して、検索機能のスイッチをオンにします。
 その「情報」とは、わたしたちの「記憶」のこと。脳にインプットされている思い込みのフィルターを通して、さらなる情報を集めていってくれるのですね。
 まとめると、わたしたちは思い込みのとおりに、つまり、「思いどおり」の人生を生きているということになるのです。
 これが、「思考が現実化する」仕組みであり、「引き寄せの法則」の正体です。
 だからこそ、思い込みの「フィルター」を変えること。これが、理想の人生へとシフトさせるキーポイントとなります。

「思いどおりじゃない! 」も、思いどおり

 とはいえ、「全然思いどおりじゃないよー!」と思う方もいますよね。ですが、脳の仕組み的にはそれさえも「思いどおり」なのです。
「全然思いどおりじゃない」という思い込みのフィルターがあるからこそ、RASが「思いどおりじゃない人生」にするための情報を集めて、わたしたちに見せているのです。
 わたし自身、25歳で起業をするまで、ずっとそうでした。特にお金に関してはいつもすごく悩んでいて、「わたしにはいつもお金がない」「稼いでも稼いでも消えていく」「たくさん稼ぐにはたくさん頑張らないといけないんだ」などと思い込んでいました。
 だからこそ、いっつもお財布にはお金がなく、収入が入ったそばから使ってしまったり、借金の返済にあてたり、バイトを3つも掛け持ちして、多くの時間をかけて頑張って稼いでいました。
 わたしが運営している継続講座の生徒さんの中で、「引き寄せがうまくいくものもあればうまくいかないものもあるんです」と、話してくれた方がいました。
「たとえば、わたしは恋愛はうまくいくので、恋愛カウンセラーとして活躍したくて起業しましたが、なかなか集客ができなくて……。お金は全然引き寄せられないんです」
 実はこれも、彼女がそう思っているからこそ、そのフィルター越しにRASが情報を集め、「お金は全然引き寄せられない」現実をつくっているのです。
 彼女はその後、講座の中で脳の仕組みやRASの活用方法、フィルターの外し方を学ぶうちに、みるみるとそのフィルターを変えていき、今では人気カウンセラーとして、大好きな恋愛やメイクのことを仕事にしています。
 その方法はこれから詳しくお話ししていくので、ぜひ楽しみに読み進めてみてくださいね。

今、見ている現実は、「真実」ではない

 ここまでのところでお気づきかもしれませんが、実は、わたしたちが見ている現実は、そのほとんどが「真実」ではありません。
 思い込みのフィルター越しに見ていたためにそれが真実だと「思い込んでいた」だけなのです。
 そしてその思い込みは、生まれてからずーっと、大人になるまで、様々なところで刷り込まれ続けてきたものでした。
 ご両親や学校の先生、親戚のおじさんおばさん、近所の人……。様々な人から様々な思い込みをインプットされ、無意識のうちにそのフィルター越しに現実を見ていた。だからこそ、その現実があっただけにすぎないのです。
たとえば、お金に関して言えば、お年玉は貯金しないといけないとか、こっちの方が安いからお得じゃない?とか、無駄遣いしたらいけないとか……。
他にも、努力して頑張ったらいいことがきっとあるとか、いい成績を取っていい学校に行けば将来安泰だとか、結婚して子どもを産んだら幸せになれるとか……。
 もちろん、わたしも例にもれず、ずっとこのようなフィルターの中で生きてきました。
 もちろんご両親や過去に出会った大人たちのことを責めるべきだと言いたいわけではなく、ポイントは、親も先生もみーんな、思い込まされて生きているのだということです。
 たとえばわたしの場合、最初の起業では「サロンを経営して、全国展開していくぞ!」と、意気込んで、男性と肩を並べるかのように頑張っていました。
 ですが、あとになって「サロン経営」や「全国展開」することはわたしの本当の願いではないことに気づきます。
 ではなぜ、わたしはそのように考えてしまったのでしょうか。
 それは、父からの刷り込みが元になっていました。
 父はとても教育熱心な人で、幼稚園児の頃から、わたしは勉強や習いごとをたくさんしていました。中でも英語に興味を持って自分から楽しく学んでいたため、物心ついた頃には「お前は将来外語大に行って外交官になるんだ」と言われて育ちました。
 だけど、結果はご存じのとおり。
 25歳になったわたしは、借金持ちのフリーター。
だからこそ余計に、「わかりやすい成功の形」が欲しかったのですね。そうしたら、父に認めてもらえると思ったから。
 そう、わたしは、「父が望むであろう成功の形」を選択したのでした。
 これだけ書くと父が悪人のようですが、そうではありません。なぜなら、父にとってはそれが「正しい成功の形」だっただけだから。
 さかのぼってみれば、父の父、つまり、「はじめに」に出てきたおじいちゃんは、頭が良くて戦時中にもかかわらず兵役を免除されたほどの人で、田舎の出なのに国立大学の出身でした。
 わたしには甘々なおじいちゃんでしたが、父には厳しく勉強をさせたようで、地元のトップ高校に落ちた父は高校浪人をしてまで合格し、東京の有名私立大学の法学部を卒業しています。
 もっとさかのぼれば、会ったことはないのですが、おじいちゃんの父、つまりわたしの曽祖父は、田舎の農村地帯で唯一、現在の東京電力に勤めていたエリートだったのだそうです。
 つまり、「高学歴が正しい」「学歴があれば豊かになれる」というような思い込みが、曽祖父から、いいえ、きっともっと前から、松浦家には代々伝わっていたのでした。

※本稿は『借金400万円あった私が年収3000万円になった お金に愛されるノート』(松浦有珂 著)より抜粋したものです

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(編集部 杉浦)

Photo by David Matos on Unsplash



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