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幸せになるための思考デザイン①「自分にできる工夫編」

今回のテーマは「幸せになるための思考デザイン」

今激変する社会、文化。

その影響は多くの方が肌で体感されているのではないでしょうか。

ネットや書籍、テレビの情報。

職場での体制の変化や年功序列の崩壊。

それらに触れるたびにソワソワしたり不安になったり

または、変化に対応するために新しいことを始めてみたものの

なかなか形にならない。

その度に焦ったり

僕たちは幸せになるために仕事を選び、恋人を作り、結婚をし、住まいを選び

毎日を営んでいるのに、

何故かどこかに潜むソワソワや不安、焦り

どうせなら、限られた一生、限られた時間を「幸福感」で満たしたい

そして幸福感に満ちた人の行動はさらなる幸福を呼び寄せます。

幸福を生み出すのは全て自分自身の「思考」からだと考えていますので、タイトルに「思考デザイン」とつけさせていただきました。


ここでは、

①幸せになるための思考デザイン「自分にできる工夫編」

②幸せになるための思考デザイン「人間関係編」

というテーマで必要な心理知識を語っていければなあと思います。

そして、これらを綴っていくとかなりの長編になりますので、

2つの記事に分けてお伝えしていきます。

今回は最初の①について。


①幸せになるための思考デザイン「自分にできる工夫編」

物質的な充実ではなく、自分の心の中を幸福感でいっぱいにしたい!

そんな方は、言わずもがなですが、やはりポジティヴな気持ちを維持できることが重要です。

「あなたは幸せでいいわね〜」と身近な人に言われるくらいになれば、合格ラインかもしれません!

ここで一つ留意していただきたいのが、

受動的に得た幸福感というのは長続きしないということ。

例えば引越しをしたとか、物を買ったとか、旅行に行ったとか…

お金を払ったにしても、向こうから与えてもらった充足感は一時的なもの。

つまり、幸福感は自分から生み出すものだという認識をしていることが、

最も大事。

その上で、ポジティブ状態を維持することは重要と言えます。

実際に、ハーバード大学のエイカー博士の観察分析によると、脳がポジティブな状態にあると効率よく働き、ネガティブな時よりも3倍の生産性を発揮するということが言われています。

では、どうすればポジティブな心理状態を生み出し維持することができるのか。

結論から言いますと

1 理想の自分を書き出す

2 少しの運動を続ける

3 笑顔を作る

4 giverになる(人に与える)

を提案させていただきます。

(様々な研究結果や方法がありますが、自分個人の幸福感を高めるという観点で、ここでは上の1〜4に絞りました。)

1 理想の自分を書き出す

カリフォルニア大学のソニア氏の実験で、被験者に自宅で4週間にわたって「理想の自分」について書くことを指示。

書くことに意義を見出し積極的に取り組んだ人ほど幸福度を高める結果となりました。

私なりの考察ですが、書く作業は手の感覚(触覚)目でみている(視覚)言語化する(脳内の言語野)を活用しているので、脳内が整理されやすい作業だと思います。

ぼんやりとした理想も、書き出すことで、脳がはっきりと輪郭を捉えることができるのだと思います。


2 少しの運動を続ける

バーモント大学の研究。

被験者に無理のない範囲で20分の自転車こぎ運動をさせ、2、4、8、12時間後の気分を確認します。

運動をしなかった人と比べると、自転車こぎ運動を20分間した人たちの気分がどの時間もはるかに良いという結果になりました。

つまり20分程度の無理のない運動で1日気分良く過ごすことができるのです。

3 笑顔を作る

19世紀後半の心理学者ウィリアム・ジェームスの「アズイフの法則」によると

人は楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい」ということが分かっています。

これは心理学者のシルヴァン・トムキンズも「表情フィードバック仮説」で同じことを言っています。

つまり、口角を上げて笑顔でいると、脳が表情筋に反応して「楽しい面白い嬉しい」という感情を誘発しやすいということ。

「笑福万来」はあながち嘘ではなさそうです!

4 giver(与える人)になる

このところ、taker , mucher , giver というようなキーワードを聞きます。

taker ・・・人に施しを受ける人

mucher・・・与えてもらった分と同じだけ返す人

giver・・・人に与える人

上の中であなたはどれですか?

もらうばかり得るばかりのマインドの人はtaker。

してもらえば返す。でも必要以上にはしすぎない。そんな人はmucher。

施しの精神に満ちていて他人のために与えられる人。giver。

この中で最も幸福度の高い人は、実は意外にもgiverということが分かっています。

この理論は組織心理学のアダム・グラントという方の研究です。

takerは利己的でサイコパス寄りな傾向にあるとのこと。

一方でgiverは自己犠牲の精神も持ち合わせているため、悪質なtakerに搾取される場合もなきにしもあらず。

かといってバランス型のmucherも物質主義的な印象。

ではどの状態がベストかというと、giver 寄りのmucherという説があります。

してもらった分返すのは大前提で基本は人に貢献できるマインドセット

一方で、搾取されないバランス感覚も持ち合わせている。

これが望ましいとされています。

大昔に、キリストやブッダなど、神として崇められている人たちは、自分の身を削ってまで人の幸せに尽くしたと言われていますが、その代償として、多くの強いフォロワーが付き、何世紀もその教えを引き継いでくれています。

このようにgiverには自分自身へのフィードバックが期待できる部分もありますが、人の心理を追求していくと、

見返りに関わらず、

人のためにコストをかけることが幸福感に与える影響は大きいということが

ブリティッシュ・コロンビア大学のエリザベス・W・ダンの実験でも実証されています。

giverには一石何鳥もの効果があるようですね。

次回は

②幸せになるための思考デザイン「人間関係編」

についてお話ししていきたいと思います。


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