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【マッチレビュー】ブライトンvsリバプール(FA杯4回戦)

まえがき

この2週間で2戦目となる両チームの対決。
前回対戦ではブライトンが3‐0と快勝。
今回も勢いそのままに勝利を手にすることができるか。
スタメンは以下の通りである。

ブライトンはララーナ・カイセド不在。


リバプールの変化

この日のリバプールはプレスの方法を前回と変えてきた。
前回のリバプールの守備戦術に関しては以下の記事を参照いただきたい。


もちろん前回は0-3で負けたわけであって、
やり方を変えるのはある程度ブライトンも予測はしていただろう。
概ねリバプールのプレスは試合を通して以下のような形を取っていた。

ビルドアップの肝となるボランチを消しに来た。

CF:CBにプレスをかけながらコースを限定
両WG:できる限りSBへのパスコースを消しながら数的優位を作らせない
両IH:ボランチ2枚にマンマーク

前回対戦ではボランチを使われまくってやられたので、
「まずはそこは自由にはやらせないよ」という格好。

しかし、ブライトンは、このプレスに対して黙ってハマりに行くようなチームではない。

ブライトンのプレス回避

①壁パスで1stプレスの回避

マークに付かれているボランチにあえてボールを出すことで、
相手を引き付けましょうよ、というプレス回避。
この形はハイプレスに来る相手に対してよく見られる。

逆CBは余裕を持ってボールを運べる

相手CFによって方向づけされているように見えるが、
逆CBにボールを渡してしまえば、時間的にも空間的にも余裕が生まれる。

②意外と出せるSBへのパス

SBを切りながらプレス!といっても、
実は簡単にパスが出せたりするものである。
なぜなら、あまりにもコースを切りすぎるとブライトンの両SHへのパスコースが空くからである。
多少ボランチを警戒しなければいけないことも影響しているだろう。

SBはしばしばビルドアップの出口に

③サイドは1対1ですよ

先述した通り、そもそもSHへのパスコースが空いている場合がある。
この試合では、あえてファーガソン・ウェルベックの両FWが下がった位置を取ることでCBを引き付け、三苫がその裏に飛び出す形も見受けられた。

両SHはブライトンのストロング。使わない手はない。

④中央突破もいけます

両ボランチが極端に近いポジションを取ることがある。
それは、FWまたは(この試合はいなかったが)トップ下への楔のパスの合図である。

中央突破ができればサイドがより活きる。

このパスが通るのはボランチがあえて寄っているから。
一見パスコースを減らしているように見えるが、それは罠なのだ。
ハイプレスを掛けてくる相手であればあるほどこのパスは有効になる。

あとがき

ブライトンにとって苦しい時間があったのは事実だが、失点を喫することなく耐えたこと。
さらには、その中でチャンスをしっかりとモノにできたことが勝利の要因だろう。

ブライトンは、先述したようなプレス回避の方法で巧みにリバプールのプレスを掻い潜り、次々にチャンスを作り出していった。

ララーナ、トロサール(移籍してしまったが)のような選手がいないと、楔のパスが収まらないのは今後の課題になるかもしれないが、
まずはこの勝利を素直に喜びたい。

三苫、ナイスゴール!ブラボー!

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