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【野球少年2人が異例の兄弟創業?】【目指すはカレー界のハーゲンダッツ】(♯4)

ではでは、Section4では【角田憲吾(弟)運命の変わり目は、異世界から】と題し、角田憲吾(弟)が海外で直面したカルチャーショックについてを語りました。

■Section1【兄弟起業編 兄弟起業という僕らのユートピア】
https://note.com/foodcorner2020/n/nd0e591ac0e78
■Section2【事業選択編 アイデンティティとの対峙、そして唯一無二との出会い】
https://note.com/foodcorner2020/n/nf32cb56dc660
■Section3【完全受注生産型D2Cモデル編 世の軋轢と闘う若輩者】
https://note.com/foodcorner2020/n/n8d6cbca6fa7e

【カルチャーショック編 角田憲吾(弟)運命の変わり目は、異世界から】

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【角田憲吾(つのだ・けんご)】1995年生まれ。千葉県野田市出身。野球部。大学時代オーストラリアに留学、20か国の渡航をし、本場のソウルフードを食べ続けた。そこで各国での食事価値の違いに衝撃を受ける。その後、一部上場IT企業の営業、ITベンチャー企業(株式会社ネモフィラ)経営企画室(新規事業立ち上げ、資金調達、人事評価制度の刷新に従事)を経て、2020年7月に株式会社フードコーナーを起業し、代表取締役社長に就任。

- Masa
 海外で受けた食事おける影響ってどんなことだったの?

- Kengo
 そうですね。僕は全く違った土地、アメリカ、サンフランシスコとオーストラリアのシドニーで食文化の違いを感じました。正確には食文化というよりは、人生における食事の位置づけといった方が正しいかもしれませんね。

- Masa
 人生における食事の位置づけ?そんなこと考えたこともなかったな(笑)

- Kengo
 はい。僕も深くは考えたことはありませんでした。しかし、初めて18歳で一人でサンフランシスコに行き、彼らの当たり前が僕の当たり前ではない環境に置かれたことで、僕にその気づきを与えてくれました。

- Masa
 当たり前が当たり前ではない環境か。サンフランシスコではどんなことが当たり前ではなかったの?

- Kengo
 まず、コンビニに美味しいご飯がないという環境。日本にいるとコンビニってぱっと入って、おにぎりやホットスナック買って、すぐ食べれますよね。名前の通りめちゃくちゃ便利です。けど、アメリカであるのはファストフードと路面のホットドッグ屋さんくらい。さすがに飽きますね(笑)

- Masa
 なるほどね。コンビニのバラエティの多さとクオリティの高さには海外の人は驚くと言うしなあ。

- Kengo
 はい。そこは良いことだと思ってます。

- Masa
 そこは?気になる言い方だね~(笑)

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- Kengo
 そのコンビニが当たり前になりすぎて、気づかなかった部分を気づかせてくれたのが、フランス人の友達でした。彼に、「日本のコンビニはもっとバラエティが豊富だよ」なんて他愛もない話をしていたときです。彼に「だけど、エルメスのバックを持った女性が100円のコンビニおにぎりを食べているなんて日本は面白い国だよね」と言われました。
この友人はファッションの意識は高いのに、食事の意識が低いのが不思議だったようです。
なんだか、「外見は気にするのに中身は気にしないんだね」と言われたようで恥ずかしい思いをしたことを今でも覚えています。

- Masa
 なかなか、衝撃的な一言だね。確かに、日本では気づけないね。そんなの当たり前の光景だもんね。

- Kengo
 はい。日本のコンビニが進化しすぎたことで、日本人は自ら食事の価値を下げてしまう結果となっていたんです!

- Masa
 そこはトレードオフなのかなあ。。。

- Kengo
 いえ、便利だから食事体験の価値が下がるのはイコールではないと思います。しかし、便利は人から思考力を奪います。なので、便利な食事でもその目的をはっきりさせてあげる必要があります。「腹を満たすこと」なのか「体を回復させること」なのか「心を回復させること」なのか。

- Masa
 なるほどね。そこから、食事の位置づけ、食事の価値について考えるようになったんだね。

- Kengo
 はい。もうひとつ僕の食事の価値を考えさせる印象的な出来事がシドニーでありました。シドニーには一年ほどいたのですが、なにより驚いたのが、お店での滞在時間です。彼らは平気で4時間、5時間お店にいるんです。それに食事のペースもゆっくり。これは経済的には非合理的ですよね。

- Masa
 たしかに!日本では時間制で店を出なければいけないお店がほとんどだもんね。

- Kengo
 お店の回転率が一番重要視されますからね。ここでも日本人の効率思考が働いています。日本のカフェは席には「この席は2時間までとさせていただきます」と書かれていることさえありますし。

- Masa
 コーヒー一杯でカフェで勉強や仕事をする人はたくさんいるからね。僕もやりがち。。。(笑)

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- Kengo
 わかります(笑)ただまさにカフェの使い方で僕はシドニーのスロー食事ライフを実感しました。僕は半年ほどシドニーのカフェで働いていたのですが、リピーターがお店に来ることがほとんどです。それは向こうのカフェのほとんどが個人経営であり、気に入った店に通い詰める文化があったからでもあると思います。余談ですが、彼らのコーヒーに対する愛着は相当なものです。そのリピーターのお客さんたちは、土曜日の朝10時ごろ家族で来店し、13時ごろまでテラス席で食事をしていました。最初は「まだいるのー?」とびっくりしました。

- Masa
 確かに長いね(笑)というか優雅と表現した方が、良いのかな?

- Kengo
 でも、やっぱり彼らにとっても食事はコミュニケーションの場であり、心身ともに癒される場であったことは間違いないですね。それだけ時間を使えるということは、食事の位置づけが人生において高いということです。

- Masa
 週に一度でも習慣的にそういう場があるからこそ、幸福な人生が送れるともいえるかもしれないね。

- Kengo
 そう思います。面白い話があって、レストランの語源はフランス語で、「回復する」って意味があるらしいです。もともとレストラン、食事をする場というのは、人々を癒し、回復する場であったんですね。それが僕らのサービスの根幹でもあり、ミッションの「エモい食事体験の生産」につながっているんです。エモいと感じたとき、つまり心が動いたときに人はその食事の価値を最大化させることができ、人を回復させることができるのだと信じています。

- Masa
なるほどね。まさに原体験からの気づきによって、ミッションを掲げたわけだ。

- Kengo
 まさに僕らのサービスはすべて原体験からの気づきによって形成されています。

- Masa
 面白いね。また、他の原体験の話も聞かせてよ。

- Kengo
 もちろんです。

- Masa
じゃあ次は光史のカルチャーショックを聞かせてもおうかな。

〜Section5へ〜



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