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アルタムーラ

都内の駅ナカの充実度には帰国する度に驚いていますが、どこの駅にも必ずあるのが、ベーカリー。日常食としてパンが深く根付いている証拠ですね。あんパンから始まる日本の菓子パン文化、おかずパン文化は世界一と言って良いほどユニークで種類が豊富だと思います。高級食パンブームなどもイタリアでは考えられない現象です。柔らかさやふわっとした口溶け感が人気の秘密と聞きますが、私個人的にはお菓子でもなく主食でもなく何とも不思議な食べ物という印象です。

「イタリアのパンはまずい」と言う声を聞いたことがありますが、それはプーリアのパンを食べたことのない人に違いありません。イタリア随一の穀倉地帯もあるプーリアは粉物文化がとても発達しています。中でも原産地名称保護制度(DOP)に登録されているプーリアの内陸部にあるアルタムーラという町のパンは名実ともに納得の美味しさです。このアルタムーラのパンの特徴はパスタにも使われる硬質小麦のセモリナ粉を使うことで、もっちり、しっとりとした食感と粉の旨さが強く感じられるところです。通常パンの塊と言えば一つ500gほどですが、アルタムーラのパンは小さくても倍の1kgほど。大きなものでは1つ4kgのものもあります。生地をまんまるではなく二つ折りにして成形するのも特徴的。切り売りして売っていますが、1週間ほどであれば硬くならずに美味しく食べられるので大きな塊を買ってゆく人も多いのです。

プーリアのフォカッチャも定評があります。シンプルに生のトマトが上にのっているものが定番ですが、カルチョッフィ(アーティチョーク)きのこなどが上にのっていたり、炒めた玉ねぎやオリーヴの実が間に挟まれたりしている具沢山のものもあります。ピッツァのようなイメージで、言わばプーリアのファストフードです。

アルタムーラでは20年ほど前にマックドナルドが開店3ヶ月で撤退に追い込まれたと言う事実があり、「ハンバーガーを食ったフォカッチャ」と言う見出しで新聞でも大々的に報道されました。アルタムーラの人々のパンに対する愛着とプライドを表しているとプーリア人が大喜びしました。なんとその一件をテーマにした映画まで作られたほど。当時の州知事をはじめ、プーリア出身の有名俳優がこぞって出演しています。
Foccacia Blues (フォカッチャ・ブルース)トレイラー
https://www.youtube.com/watch?v=r_LCYq_lKns

日本のイタリア料理店ではパンの代わりにフォカッチャを出す店も多いようですが、フォカッチャはイタリアではおかずパン的な存在でパンの代わりと言うとちょっと違う感覚です。実は同じフォカッチャと呼ばれるものでもイタリア各地で微妙に違ったものを指します。日本ではプーリア風フォカッチャよりローズマリー風味のジェノヴァ風フォカッチャの方が知られているかも知れません。

日本でプーリアのパンの美味しさを味わうにはアルタムーラで修行をした
山本シェフのフォカッチェリア(フォカッチャ専門店)、その名も「アルタムーラ」と言う店が裏神楽坂にあります。
http://www.altamura.jp

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大橋美奈子
Minako Ohashi
有限会社ダ・プーリア Da Puglia.Ltd.
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    +39 349-585-9908 (イタリア)
NOTE:『南イタリアプーリア便り イトリアの谷の食卓から』 
     (FOOD104 マガジン内)
https://note.com/food104/m/m9a0da102c884

YouTube:【vlog】南イタリア・プーリア便り 
https://youtube.com/user/mgiraffa/

大橋美奈子さん経歴

 演劇の勉強で欧米に留学し、欧米の料理に馴染みました。主人のジョバンニ・パンフィーノはスイスの有名ホテル学校を卒業後、レストランビジネスに入り、 高級ホテルやイタリア高級レストランのビーチェのヨーロッパの店舗で働いた後、 東京椿山荘に開業した超高級ホテルのフォーシーズンの高級イタリアンとして開業したビーチェの指導責任者としての勤務経験がある外食のプロです。
 そのジョバンニ・パンフィーノと,日本で知り合い結婚し長女を授かり育てていたのですが、数年前に子供の教育と生活環境を考え、主人の故郷であるイタリア・プーリアに本格的に移住したのです。母が料理学校を主催している関係で食に興味を持ち、自ら自家農園で野菜を育て、自家製のオリーブオイルで体に優しい料理を楽しんでいます。現在はプーリアで生活をしながら、イタリアの情報発信をしたり、コンサルティング、輸出入ビジネスを行っております。

 また、時々イタリアの食ツアーを開催しています。これから私が惚れ込んだイタリア・プーリア地方の自然を堪能する食情報をお届けします。

 ブーツの形をしたイタリア半島のちょうどとがったヒールの辺りがプーリア州です。私たちが日本とプーリアの架け橋になろうとダプーリアという会社を起したのは15年前です。その頃と比べ、日本でも随分認知度が高まったプーリアですが、この数年主に欧米人のヴァカンス先として大変注目を浴びています。
https://www.facebook.com/1438029856464276/photos/a.1438031556464106.1073741828.1438029856464276/1523683344565593/?type=1&theater

 プーリア州の中心部にあるイトリアの谷(谷というより盆地という方がふさわしい)にあるこの地に東京から移り住んで6年、兼業農家的生活も板に着いて来ました。プーリアといえばイタリアの食料庫といわれる程の一大農産地でオリーヴオイル、ワイン用のブドウをはじめ多くの野菜や果物がイタリア1番の生産量を誇ります。

 また、この地特有の地元でしか食べられない産物も沢山あります。プーリア料理の身上は新鮮な食材をシンプルに食す事。この地で生産されるチーズやワインもその料理と切っても切れない関係にあります。そんなプーリアの我が家の毎日の食卓に上る食べ物、飲み物たちをご紹介させていただきます。
 我が家では7対3の割合ぐらいで一般的に言うところのイタリア料理(プーリアの郷土料理)と日本食、その他(私が個人的に好きなアメリカン及びアジアンテイストな創作料理)を食べています。

有限会社ダプーリア 
http://www.da-puglia.com/

大橋美奈子プロフィール 
http://www.da-puglia.com/archives/000047.html

プーリア州の説明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%83%E3%83%AA%E3%83%A3%E5%B7%9E

ダプーリア
大橋美奈子


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