ランドセル
ランドセルを下ろして早10年が経つ。
町で、ランドセルを背負って並んで歩く子供の姿を見るとほっこりするのは私だけではないはずだ。
そんなランドセルに関して、「youこれ」や「ワイドナショー」でも取り上げられた「さんぽセル」なるものが話題になっている。
このことについて、世間では“ランドセル論争“が盛り上がったようだ。
たしかに、自分の背中よりも大きなランドセルを背負い、両手に体操服や絵の具やピアニカを持って歩いている姿を見ると気の毒になる。
その逆も然り。
大人顔負けの大きさに成長した高学年になると、ランドセルのサイズ感はどんどん小さくなる。
成長は嬉しい話だが、大きくなった背中に対して、ランドセルがちょっと大きめの背番号ぐらいのサイズ感になり、窮屈そうに背負っている姿を見ると、それはそれで気の毒。
実際、自分の小学校生活の晩年もそうだった。
その意味では、キャリーケース型のランドセルもありなのかなと思う。
そこで、自分のランドセルの思い出を思い出した。
自分の小学生の頃はランドセル以外に選択肢はなかった。
それだけに、始業式や終業式の日に、ランドセル以外での登校が許された時はとびきり嬉しかったことを覚えている。
間違えていつも通りランドセルで登校すると、周りから「ださぁ〜」という目で見られることもあった。
何らかの事情でランドセル以外で登校した子がいると、それだけでその子は一日中ヒーローだった。
それもこれも、“ランドセル“という日常の下地あってからこそだ。
突如訪れる非日常感に心ときめく。
非日常のときめきは、大人も子供も普遍だ。
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