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100円ショップのあれこれでドールを作る。服も作る。

おことわり

この記事には以下の要素が含まれます
・作業中(頭を取り付けていない、胴体に穴を開けている)の裸のドール素体
・作業中(目を入れる前、髪の毛をつける前)のドールヘッド
・作業中(髪の毛が整っていない)のドール用ウィッグ
きをつけてね。


はじめに

セリアのドール資材あれこれでドールを作りたくなったのでそのようにしました。
多少失敗しても懐が痛まないので本格的にドールをいじりたい人の練習にも丁度いいですね。

材料と道具

★がついているものが100円ショップ(セリアなど)で売っているものです

  • ★ヘッド(ベビータイプ、口のモールドが彫り込まれていないもの)

  • ★ドールボディ(19cm) 本記事中では「セリア19cm」と表記します

  • ★ウェフティング(最終的に2束使った)

  • ★ウィッグキャップ(大)

  • ネオジム磁石(ウィッグの固定に使います)

  • やすり(200番台~2000番台がセットになってるやつ)

  • ★クラフト粘着パテ(ドールアイの固定に使います)

  • ★カボション

  • ★写真用光沢紙

  • 木工用ボンド・瞬間接着剤など

  • パステル(画材店とかで売ってます)

  • つや消しトップコート(模型店とかで売ってます)

  • 整髪料(人間用です)

  • その他はさみやカッターナイフ・デザインナイフ、アイロン(ヘアアイロンではなく服に使うアイロンです)、霧吹きなど

ボディの加工

セリア19cmはどちらかといえば女性らしい体格(写真では少しわかりにくいですが胸がある)ですが、ふと思い立って胸を削って男性素体にしました。削っても大丈夫かどうか調べていたらこちらの動画(7cmドールボディのお腹まわりを削っている)を見つけて、なんか割と削っても大丈夫そうなことが判明したので……。

作業前

わかりづらいんですが胸がある
横から見たほうがわかりやすい

作業後

ついでにおへそを彫り直している
横から見るとわかりやすい(2)

なかなかそれっぽい。微細な削りカスが出るので必ずマスクをしましょう。適宜素体を霧吹きかなんかで濡らしながらやすったほうが効率がいいかもしれない。

というわけで割とあっさり男性素体ができたのでせっかくだからピコやん歌手音ピコでも作るか、と思いついたので尻尾をつけるための穴も開けました。
この時はウィッグ周りで大苦戦することを知る由もなかった……


尾骶骨に相当する位置

ピンバイス→デザインナイフでちょっと広げる→先端がとがったやすりでさらに広げる→できました。
ちなみに尻尾はなぜか手元にあった断線したiPhoneの充電ケーブルです。実は根元をまだ固定していない。

写真には写っていませんが、ついでに首を差し込む穴もやや削りました。ボディ側は無加工ですがヘッドの内側におゆまる+スポンジで作った留め具を仕込んでいるのである程度首を傾げたりできます。
首周りにゴムを入れたかったんですが(参考動画)また今度ね。

ヘッドの加工

ここだけの話:アイホール開けに一度失敗したので買い直しました。

「左右で目の大きさが違う」のは私の普段の絵柄の再現です
左目(向かって右)のほうが開き気味

メイクはだいぶ前にオビツヘッドのメイクに使ったパステルがでてきたのでそのままつかいました。ヘッドが色白+血色の悪い感じにしたかったので今回は紫・白・赤の3色で塗装しています。

ドールアイの虹彩は光沢紙(写真印刷用の紙)+カボションです。本当はUVレジンを使いたかったんですが、レジンを扱っているとアレルギー症状らしきものが出るようになってしまったので……。
カボションそのものは半球よりさらに盛り上がりを抑えたものなのでクラフトパテでガッチガチに固めて後ろから固定しています。
作業中の写真がなかったので印刷した画像を置いてお茶を濁そう。最終的に黒目の直径10mmのものを採用しました(右列の上から2番目)


接着剤との相性テストも兼ねて色々作った

ウィッグ

前髪の生え際が高い位置にあるためウィッグネットの被せる位置に大苦戦。(最終的にウィッグとヘッドにネオジム磁石を仕込みました)

とはいえ基本的にはウィッグネットのパッケージからアクセスできる作り方ページのやりかたと同じです。
仮に被せて

本来植毛ヘッドでやったほうがよさそうな角度

ウェフティングを縫い付ける線を下書き

かなりアバウトな線

アホ毛に大苦戦し、怒りの全ボツが2回出ました(1回目:毛の処理がうまくいかない 2回目:太すぎた)。針金を芯に入れていたんですが、太くなりすぎるんですね……
これはボツになったものです。

これはホットボンドで固めたので毛束の質感も乙っている

最終的にボンドを水で薄めてしみこませて固めつつアイロンでクセをつけて成形しました。

クセつけ作業中
固まってきた気がする頃

普通の「アンテナのように飛び出ている」タイプのアホ毛だと細い毛束をボンドや整髪料でガチガチに固めるでもよさそうなんですがピコやんのような「途中で折れ曲がっている」アホ毛はつくるのがむずかしいんだなあとおもいました。

つむじやアホ毛はウィッグネットのつむじに穴を開けて裏から通します。センター分けの前髪も裏から縫い付けたりして縫い目・根元が出ないように苦労しました。

アホ毛を付ける前
外出た瞬間 アア、オワッタ・・・・・・!
なんとなく落ち着きました

一応ウェフティングも人工毛ではあるので「(人間用)ヘアアイロンで加工する」ことができるんですが、私はヘアアイロンを持っていないので普通に服用のアイロンを使っています。
具体的には「ウィッグ内に丸めたタオルを突っ込みウェフを軽く湿らせたガーゼでくるんで当て布にして台座に置いたままのアイロンに押し付ける」という良い子は真似しないほうが良いやりかたをしています。ミニサイズアイロンとかパッチワーク用こてとかが欲しい。
それでもなお髪型がなかなかキマらなかったのでギャツビーを揉み込んでガッチガチにスタイリングしました。何故か家にあったのでよかったですね。(おそらく弟が置いていったもの)

そんなこんなでボディが完成したところまではよかったんですが、セリア19cmに合う服がないんですよ。

服を作ろう

これは撮影用に以前作った着物(参考書籍)を着せたもの。1/6相当なのでなんとなくどうにかなっている。

撮影用背景も百均セットです
セリアのドールハウス床、正方形二つ折り色紙、色画用紙(くすみカラー)、だいぶ前にダイソーで買った木製スマホスタンド
まつ毛はウィッグの毛束をちょっぴり切って自作

これは手元にあった「エリーちゃん」(ダイソー)用の服……の背中側

やや無理やりとめている

エリーちゃん自体はリカちゃん人形やオビツボディにほぼ互換する体型、リカちゃん・エリーちゃん共に「背中側でマジックテープでとめる」服なので多少の体格差はありますが着せ替えて遊べます
ところがセリア19cmは結構独特の体格、具体的には手足の長さはほぼ一緒なんですが足が太くて足首から先が大きいんですね。

なのでエリーちゃんのソックスや靴も入らない

そしてセリアの「ドル活」服は10cmボディ用のものがメインなのでサイズが合わない

スリッパ型ならいけるだろうとおもったらつま先が入らなかった

靴はともかく、1/6相当の服は何度も作ってきたのでさすがになんとかなるでしょう。なった。
今からはじめる人はスカートや着物から始めると楽です。ズボンやシャツは縫う場所が多い。

シャツとズボンを作ろう

材料と道具

  • 布(いろいろ)

  • ★ボタン(ドル活の棚にあります)

  • ★ベルト(本来はブレスレットやキーホルダーにするものみたいです)

  • ★布用両面テープ

  • ラップ・マスキングテープ(型紙を起こす用)

  • その他針とか糸とかピケとか

型紙は伝統の「ドールのボディにラップを巻き付けて型取り」で作ります。

https://mofmofcloth.com/making-pattern-paper/

さらに上からマスキングテープを巻くことで型が崩れない&線が引きやすい

そこらへんにあった寿司柄

襟やボタンを付ける前の仮シャツ状態
この時点ではズボンも仮(型紙をおこさずに適当に作ったらワイドパンツになってしまったのであとから作り直した)

型紙からつくったのでぴったり
尻尾側にマチをつけました

襟をつけた時のwip写真

やや白飛びしている
余談ですがセリア19cmはスタンド無しで自立します
うまくポーズを付ける必要がありますが……

ベルトはこれです。流石に長かったので切って調整しました。穴も開け直す必要がありましたがまあまあよかろう。

別売りのカスタマイズパーツ(文字とか)をつけて遊ぼうというやつ
ベルトがでかすぎた

シャツのボタンは小さいプラスナップボタン(ドル活の棚にあります)+飾りボタンです。裾の処理を布用両面テープでやると縫い目が目立たない&形がしっかりするのでなんかいい感じになります。

ボタンつけ位置のめやす
スナップのメス(凹)とオス(凸)がズレないように縫い付ける方法は適宜調べておくように(丸投げ)
完成品がこちら
畳(ドールハウス床)の上に置くと妙な生活感がある

ズボンは足首まわりの処理がめんどくさいのでダメージジーンズ風切りっぱなし処理にしました。

割とそれっぽい

今回はベルトで締めて固定していますが余裕があれば前開き部分にホックかボタンをつけて固定したいところですね。

ズボンの前開きを「フライ」というのはさっき調べて知りました

というわけでひとまず完成しました。

左下の物体はサイズ比較用の針山(自作DDRパーノゥ風)
タイトル画像用に撮った

おまけ:天使界隈風オーバーサイズトップスを作ろう

天使界隈というのはファッションのジャンルのひとつで、なんかこういうのです。(まるなげ)

最初はゴプニク風ジャージ(要するにアディダスっぽいあの感じ)を作ろうかと思ったんですが、セリア19cmが不良ヤンキー座りができなかったのでボツにしました。股関節の前方向の可動域が意外と狭い。

材料

★キッズサイズ手袋(ダイソー)

手袋を買うなら冬のうちにお店に行こう

このサイズにちょうどいいスムースニットがなかなか見つからなかったんですが、百均をさまよっていたら良いものが見つかりました。
1双で作れますが、指部分はあまり使いません

★小物入れ(ダイソー)

2個入りなのでもう1個は有効活用しています

小さい&短い&ちょうどいい色のファスナーがなかなか売ってないので小物入れからむしり取ってきました

サテンリボン3mm(白)(トーカイ)
流石に細いリボンは手芸店に行ったほうが良い。今回はトーカイで購入しています。

このように手袋を切り出す


見頃用 赤斜線は袖がつく部分です。指は使わない
袖用 中指・薬指部分の生地で襟を作ります
ダイレクトに線を引く

見頃側は切り開いたら「親指のついていた部分」が前身頃の正面になるようにします。

親指部分(正面)にファスナーがつく
勢いが大事

袖も胴と同じように親指の穴部分で切り開けば良かったのでは?と思ったが後の祭り 縫い閉じた部分はリボン装飾で誤魔化します

縫い閉じた縫い目の上からリボンを通して隠す

いろいろありましたがとにかく完成しました。伸縮性があるので着脱が楽で良いですね。

ワンピースっぽくてキュート
袖リボン部分
うしろから

おまけ3:収納箱を作りました

アホ毛だけで頭0.8個分ぐらいのスペースをとるのでどうにか型くずれせず保存できないかと考えた結果、このような箱になりました。足を90度曲げた状態(座っているポーズ)で格納します。

仕切り板部分にアホ毛を通すスリットがある

材料

  • 段ボール

  • ★フェルト

  • ★キルト芯

  • ★布(確かクッションカバーかなんかを解体ほごして布に戻した状態のものが転がっていた)

  • ★マグネットホック(差し込み式)

  • スタッズ(何故か家にあった)

段ボールにフェルトを貼り付けて見栄えとクッション性を確保、マグネットホックを固定してからキルト芯を巻いた上から外装用の布を縫い付けてなんとか完成。

段ボール同士をグッと曲げてボンドで貼り付けてクリップで固定

スタッズはマグネットホック周辺の補強です

何に使ったか記憶がないがとにかく家にあったスタッズ

まとめ

・100円ショップの資材はお手頃ですが質も値段相当なので多少値が張っても良いものを使ったほうが良いこともあります。道具は特にそうですね。
・セリア19cmボディ+ドールヘッドは頭身が低めで手足が大きい独特の体格なので可愛い系の印象になりますね。アウトフィットがマジで無いので頑張って作りましょう。靴はそのうちなんとかします。
・それはそれとしてUSBケーブルで給電できるピコやんスマートドールが欲しいので何かしら考えておきます

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FMIC7743
手書きで「おさいせんばこ」と書かれた箱が置いてある。投入されたサポートはガソリン代になり、動画の素材になります。