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有終の美を飾るシン・エヴァンゲリオン劇場版:||観劇後印象  ※ネタバレなし&トイレ行っとこ

2021-03-09 No.703

どうも、北海道の元アニメーターのレーニンと申します。

1995年10月4日から
テレビシリーズとして始まった
アニメーション作品
新世紀エヴァンゲリオン。

2021年3月8日に
最終回となる劇場版が公開され
26年の歴史に幕を下ろしました。

庵野監督と奥様の安野モヨコ氏
参加されたアニメーターの方々
作品に携わった全ての製作者の皆様
本当に、本当にお疲れ様でした。


内容:
・作品を観終えた感想
・有終 仕事を終わらせることの大切さ
・映画館へ足を運んで欲しい


作品を観終えた感想

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[エヴァンゲリオンのビデオ・DVD・原画集やパンフレットなど]

観終えて
映画が終わり
最後に画面右下に「終劇」と
字幕が入り、
劇場が徐々に明るくなります。

映画終わった瞬間「本当に終わった」と分かりました。

庵野監督の「僕のエヴァはこれで終わりです」
という声が聞こえるようでした。

新世紀エヴァンゲリオンが
26年の長い歴史に終止符を打つ瞬間でした。

感想は『本当にお疲れ様でした。』です。

特に作画担当の方々が
どれほど苦しい仕事を
こなしてきたのか...

本当に、本当にお疲れ様でした。


新世紀エヴァンゲリオンの変遷 セルアニメからCGへ ビデオからネット配信へ

同作品が始まったのは1995年10月4日。

まだセルアニメの時代です。

作品販売方法もビデオやLD(レーザーディスク)の時代でした。

その26年後の2021年では
セルアニメは無くなり
デジタル作画やCGとなりました。

作品販売方法もブルーレイや
ネット配信へと変わります。

制作方法も販売方法も
劇的な変化を遂げた26年でした。


庵野監督の26年 そしてシン・ウルトラマンへ


庵野監督自身も
制作場所をガイナックスから離れ
自身の会社カラーを立ち上げ
漫画家の安野モヨコ氏と結婚されました。

ガイナックスとの訴訟も抱え
心身ともに苦しいながらも
エヴァンゲリオン以外にも
シンゴジラ総監督や
ジブリ作品「風立ちぬ」声優など
多くのチャレンジを重ねる
不撓不屈の精神をお持ちの方です。

エヴァンゲリオンが
終わったと思ったら
今度は『シン・ウルトラマン』。

庵野監督の挑戦はまだまだ続きます。


庵野監督とガイナックスとの関係性は以下の記事が参考をggr:
ダイヤモンドオンライン 【庵野監督・特別寄稿】『エヴァ』の名を悪用したガイナックスと報道に強く憤る理由


なお、アニメと特撮の文化を後世に遺し継承するため、アニメと特撮に関する資料を保全、普及啓発をする活動を行う団体があります。

NPO法人 アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC:Anime Tokusatsu Archive Centre)

庵野秀明氏が理事長です。

月1000円から寄付を募っています。余裕がある方は寄付の検討をいかがでしょうか。ちょっとした特典もあるようです。


有終 仕事を終わらせることの大切さ


シン・エヴァンゲリオン:|| は
仕事をしっかりと終わらせる
難しさと大切さを、
改めて教えてくれたように思います。

長く複雑に絡みこんだ
多くの伏線を回収し、
テレビシリーズ最終回でも描かれていたように、
物語の原初へ収斂していったように思います。

この物語のテーマは
最初から最後まで碇シンジの
成長の物語だったのだと。

複雑に膨らんだ作品を最後で
最初へ収斂させていく様子を、
庵野監督の「照れ」というか
「次はウルトラマンやるんで~」と
言っているような感じで捕えました。

ちょっと驚きのラストは
有終の美を飾るにふさわしく、
庵野監督自身が出発点に戻り
私たち観客の新しい生活を応援するような
そんなラストでした。


未完の怠惰


話はそれますが...

長大になった作品は
終わらせるのは難しいのだと思います。

美内すずえ【ガラスの仮面】
永野護【ファイブスター物語】
富樫義博【ハンター×ハンター】

など、名作ほど終わらない。

作家と編集部の怠慢以外の何物でもありません。

上記三名には
しっかりと仕事を終わらせた
庵野秀明氏の爪の垢を煎じて
飲んでいただければと思います。


映画館へ足を運んでほしい

画像2

[2021.3.8 9:40 シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 平日の朝、地方都市の映画館に老若男女問わず人が集まる]

映画館の様子について。

田舎で100人以上
2021年3月8日公開初日の朝に
地元の映画館に行きました。

平日、月曜日の朝。

映画館の駐車場に
妙に車が多いのが
気にはなりましたが、
観客はいても10人程度かなと
軽く思っていました。

エレベーターに乗ると
私以外に学生らしき2人の女の子たち。

エレベーターが開いた瞬間、熱気が!

私「ゑ?」
エレベーターの女の子「ヤバッ!」

あまりの人の多さに声が漏れます。

100人以上、200人弱はいたと思います。

多くの人で劇場に溢れています。

老若男女、世代も性別もバラバラ。

北海道の田舎の劇場で
これほどの人を見たことがありません。

これほどの多くの方々が
これほど多様な人たちが
エヴァンゲリオンを
待っていたのだと実感し、
すでに泣きそうでした。

「お前たち...俺たちは仲間だ!」的な涙。

チケットが獲れないと焦りましたが
辛うじて最前列の席を確保。

どうせ、
その内モニターで見るし、
たまに最前列で見るのも良かろうと。


膀胱が持たない


気になったのは上映時間。

最初の宣伝も含めると3時間弱あります。

9時40分に始まり
12時30に終わりました。

膀胱がゆるんだ
初老オタクたちには
厳しい長さです。

途中席を立った方もいました。

私は当日の朝は水一杯だけ飲み
直前にトイレに行き、
事前対策した上で臨みましたが、
それでも最後は厳しかったです。

映画を見終わった余韻は
トイレで味わいました。

「ふーーッ」。


TV最終回のおめでとう綾波のクリンナップ。

綾波くりんe

[おめでとう綾波レイ セルアニメ用クリンナップ セルアニメは影の色を表に付ける デジタルは裏に影を付けます]


シン・エヴァンゲリオン劇場版。

けっして、子供たちが見る作品ではありません。

鬼滅の刃のように爆発的な興行成績は残せないだろうと思います。

それでも、子供たちが大人になる前にみて欲しい作品だと感じます。

そして、映像の緻密さと懐かしさを感じる生活感のあるシーンなどアート作品としても素晴らしい仕上がりです。

これほどのアニメーション作品はもう日本では作れないかもしれないと、そんな寂しさも感じる作品でもありました。

もしよかったら、
映画館へ足を運んで欲しいと思います。

私はまた見に行きたいと思います。


庵野監督にありがとう

エヴァンゲリオンにさようなら

新世紀エヴァンゲリオンに関わった全ての製作者に、おめでとう:||


したっけぃ

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