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「人生の折り返し地点」で新たなチャレンジ!水野達男氏のマラリアへの挑戦から学んだこと

こんばんは。hanaです。
「人生100年時代」と言われて久しいですが、
みなさんは、「人生の折り返し地点」について、考えたことはありますか?

私はある本との出会いで、人生にも「折り返し地点」があることを改めて意識しました。

人生100年と考えると長いですが、実際に元気に動き回れる年齢は、何歳くらいまででしょうか?
また、折り返し地点を50歳と考えると、アラサーの私にとってはそこまで遠くない未来のように思えてきます。

「人生の折り返し地点」をどのように迎えたいか?
そんなことを考えるようになったのも、この本がきっかけです。

その本のタイトルとは・・・
「人生の折り返し地点で、僕は少しだけ世界を変えたいと思った。」です。

マラリアに挑む、水野達男氏の第二の人生

まずはこの本の著者である水野達男氏について、ご紹介していきます。
水野達男氏は、22年間の米外資系企業勤務を経て、住友化学株式会社に入社。2007年、アフリカのタンザニアでマラリア予防蚊帳を製造・販売する事業部の部長に就任されています。

新米部長として事業部を成功に導くことに集中していた2008年、
突然腰が抜けて歩けなくなり、「うつ状態」の診断を受けました。

こうして、40日間の自宅療養を強いられたのをきっかけに、水野達男氏は人生を考え直しました。
その時点で、彼は53歳。まさに人生の折り返し地点です。

それまで順調にきていたサラリーマン人生でしたが、この時初めて挫折を味わったと本書には綴られています。

しかし、それだけ身体にガタがくるほどの過密スケジュールで働いていた生活から一変し、心の余裕が生まれてきた、ある日。
彼の頭に、ふと思い出された光景があったそうです。

その光景とは、仕事関連で見た、目の前であっけなく死ぬ我が子を見つめる、アフリカの若い母親の映像でした。
子どもの死因はマラリア。

当初も、水野達男氏は映像を見ながら涙したものの、
その後の忙しい毎日にかまけてその映像を見たことすら忘れてしまっていたようです。

マラリア予防の蚊帳を仕事で扱ってはいたものの、いつしかそれもただのビジネスツールでしかなく、会社にどれだけ利益をもたらすことができるかの方が大切なことになっていました。

しかし、53歳の療養期間をきっかけに、
何のためのビジネスなのか?という、そもそもの目的・ビジョンに立ち返ることとなったのです。

蚊帳をアフリカの人々に届けることで、困っている人の役に立てること。
具体的に救える命があるかもしれないと、アフリカの人々の顔を初めて意識するようになったことで、
彼の気持ちも前向きに変わっていきました。
同時に、彼の体調も回復し、第二の人生をスタートすることとなったのです。

水野達男氏は、その後日本初のマラリア専門NPO法人「マラリア・ノーモア・ジャパン」の設立に携わりました。
現在は専務理事兼事務局長としてご活躍されながら、イベントや講演による啓蒙活動や、マラリア対策の事業開発に取り組まれています。

私もあるイベントで直接お話を伺ったことがありますが、
少年のように生き生きとされている姿がとても印象的な男性です。
まさか60歳を超えているとは思えない、肌ツヤの良さ、笑顔の素敵さに感銘を受けたことを覚えています。

シニアこそ新たな挑戦を、20代30代はとにかく経験を

私が水野達男氏から学んだ一番のことは、何歳になっても新たな挑戦ができるということです。
私にとって、そう遠くはない未来である、人生の折り返し地点。
その地点に立った時にこそ、新たに見えるものがあるのかもしれないし、活かせる経験があるのかもしれません。

本書の中で印象的だった一節があります。

本当に難しく、また大切なのは、挑戦を続けることだ。
(中略)
小さな変化を次につなげるためには、諦めず挑戦を続けていくしかない。
そのために必要なのは、かっこいい夢や一時的な感情ではなく、地道な行動の積み重ねだ。
と同時に、行動だけでもおそらく足りない。自分なりの信念や使命感がそこには不可欠なのだ。世の中の役に立ち、世界を良い方向へ変えていくための「場」を見つけ、自分のミッションを持ち続けなければならない。
この2つがあれば、たとえ50代でも60代でも世界を変えていくことができる。そう僕は信じている。
(本書11ページより引用)

「世界を変える」というととても大きな話のような気がしますが、
水野達男氏の本のタイトルのように、「少しだけ変えたい」という思いをストレートに表現するのも素敵だなと思いました。

彼にとっては、それがマラリアという世界三大感染症の一つに挑むことであり、その「場」として日本初のNPO法人設立に至っているのだと思います。

私自身、学生時代にアフリカでボランティアをした経験があり、
その時、助けにいったつもりの現地の方々が、逆に幸せそうに見えたことから、たくさんのことを考えさせられました。
むしろ、日本の人々の方が心が貧しくなっているのではないか?
そう危機感を抱き、何かしらその時感じた課題に取り組むために、今も日々頑張っているような気がします。
(過去記事参照:大学時代に旅を重ねて感じたこと〜その①〜

水野達男氏のように、私にもしっくりくる「場」を見つけること、
自分なりの信念や使命感を明確にすることは、今後も意識してやっていきたいと思います。

何より、人生の折り返し地点を過ぎたシニア世代が新たな挑戦を始められるようにするためにも、20代30代のキャリアはとても大事だ、と水野達男氏は本書で述べています。

毎日目の前のことで一生懸命になっていると、そうやって人生を俯瞰して見ることすら忘れてしまうことがあるように思います。
しかし、自分の人生の折り返し地点をどう迎えるか?と考えていくと、
確かに20代30代で守りに入るような生き方をするよりは、何事も経験で、迷ったらまずはやってみるくらいの冒険心があってもいいなと思うようになりました。

20代30代で、「もういい歳だから落ち着かなきゃ」と考えている方がもしいらっしゃれば、ぜひ本書を手にとってみてはいかがでしょうか?
素敵な歳の重ね方をするためにも、人生の先輩からたくさん学びを取り入れながら、私も日々精進していきたいと思います!




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