見出し画像

自信が欲しかった

私は人より臆病で、自信がなく。
いつも小さくなって生きていた。

私の場合、何をやるにも自信がなさすぎて、この社会で生きていける気さえしなくて、自暴自棄な感じで引きこもったタイプなんですね。

だから、
「どうすれば引きこもらずに済んだのか?」
という問いに、
「自信を下げなければよかった」
と瞬時に思いついたのは、そんな経験があったからです。

もちろん、そうじゃない人はたくさんいるのでしょう。
だから、人によって必要なもの・答えってのは様々なんでしょう。
どれがいいのかなんて、私には言えないけれどもさ。

先に書いたように、私はとにかく自信がなくて「もうどうなってもいいや」な感じになってたので、やっぱり自信が欲しかった。

当時は明確には意識してなかったけれど、書き出した「当時やったことリスト」を見たら結果的に自信につながる行動が多かった。
というか、そう分析できた。

別に誰かに教えられたとかではないし、本を読んだりしたわけではなく。
それでも自分に何が必要なのかくらいは分かってたのかもしれない。

今ほど本屋に自己啓発の本はあふれてなかったけど、それっぽいことを発信してるブログを覗いてたり。
環境を変えたくて、物を処分したり。
苦しかったから、話せる人を見つけて会いに行ったりしてたから。

そうしてできたひとつの行動に対して、また別の行動をとって。
そうやってどうにか進もうとしてたのが、こうして振り返っても分かる。
どうにかして、この状態を抜け出したかった。

そういうのを積み重ねていったら、自分の中に余裕ができたんだと思うんですよ。
今まで「バイトは絶対に嫌!(正社員じゃないと許せない)」とキレてさえいたのに、
「今のままは嫌だしな、、、」
と素直に思えた自分がいて。

そりゃあ、ちゃんとした稼げる仕事を探そうと思えば、もっと大変だったのかもしれないけど。
視野を広げたら、結構面白そうな、興味のあるものなんていくらでも転がってて。
こうじゃないとダメという視野の狭さに、見えてないものも多かった。

なんといっても、楽観的になれました。
もう走り出してから、考えればいいやって。

考えて考えて、考えきってからじゃないと動けなかったから、ずっと動けずにいたけれど。
ああ、そういうやり方もあるんだなって、自分に許せた。

もちろん辞めた直後に即動けてたら、もっと楽だったのは間違いないでしょう。
その時より3年も若かったのだから。
(20代の3年って、結構デカい)
今振り返っても、随分な遠回りをしたものです。

でも当時の精神状況では、どこへ行っても同じだと思ったんですよ。
自分がこうだから、うまくやっていけないんだって。
自分が変わらない限り、同じ状況をまた引いてしまうだろうって。
そしてまた同じように傷を味わう。

だから、自分を変えたかった。
(あくまで当時の若い私の考えです)

なんて、「今」だからこそ冷静に思えることなんですけど。
ただ、なんというか、あんまり自分を侮らない方がいいです。

私はずっと、20代は何もできなかった、後悔しかないって思ってたけど。
それこそ30代になってから、20代の時にできなかったことをちょっとずつ始めたので。

「当時できなかったこと」ってなると、そっちに引っ張られて「できなかった」の方に意識が向いて。
できたことも沢山あるけれど、「できなかった」が印象として残ってしまった。

特に30代は分かりやすく動きまくってたので、小さいことばっかやってた頃をちょっと馬鹿にしてた。
そういう分かりやすい方を、私たちは評価しがちですもんね。

でも動きの少ない20代は、動きが無いなりに私、頑張ってたのですよ。
ただそれを、自分が認めてなかっただけで。

そして比較的つい最近まで、そんな当時の自分の価値を低く見積もってたことに気付いたのでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?