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ベラゴアルドの世界


こんにちは。
ギーが語る物語を代筆しておりますナマケモノです。

先日、「ベラゴアルドクロニクル 竜の仔の物語」も第一章が終わり、一息ついたところでございます。現在は二章が順調に進んでおります。

感想メッセージ、援助、支援等、くださった方々。その他、念話、暗号通信、祝詞、念仏、まじない、等々ともかく密かにでも具体的にでも応援してくださった方々に、改めてお礼を申し上げます。

本当にありがとうございます。

もはやベラゴアルドはあなたたちのために存在いたしております。

ギーもそう申しております。



ということで、良い機会(?)ですので、今回はわたしがギーから語られたベラゴアルドの世界を、手元にある地図をもとに、紹介していきたいとおもいます。

全くの他愛もない私事ではありますが、今まで辛抱強く読んでくれている方々が、ベラゴアルドをより知っていただければ何よりです。

また、新しくこの世界を気に留めてくれた方がいて、その一歩を踏みだす切っ掛けとなれば、尚のこと喜ばしいとも考えております。

・・というか、タイピング中毒なので、何か書かずにいられないのです。




−以下、敬体省く−


これがベラゴアルドの全体地図である。現在物語で語られた箇所を日本語に書き起こしておいた。この地図を片手にベラゴアルドクロニクルの世界を案内していきたい。地図

魔法使いの話によれば、原初の三竜、テマアルトが陸を持ち上げ、パズウクが割った世界がベラゴアルドである。

まずはじめに目につくのがハースハートン大陸。中心を太古の森に守られるようにしてハイドランド遺跡がある。太古の森は古の盟約により、エルフの領域とされ、ハースハートンの住人たちが足を踏み入ることはない。
また、この大陸はレムグレイド王国の統治とされているが、王国が干渉できるのは、実質、大陸の南側のごく一部の領域だけとなっている。太古の森及び大陸の北側が王国に干渉されることは滅多にない。ギーの話によれば、北側にはウルフェリンクの国が幅を利かせているという。

内海を渡り南に進むと、レムグレイド大陸が見える。
レムグレイド九世治むる同王国は、三千年余の間、その中心に白の塔を掲げ繁栄し続けている。

物語はおおむねレムグレイド王国の価値観に準じている。通貨、暦、歴史、神話、等々のすべてが王国基準で語られている。

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ベラゴアルドクロニクルの始まりの短編、「小鬼と駆ける」は、レムグレイドから北東、ドライド諸島の一端に位置するコルカナの外れ、名もない村から物語が始まる。

魔の物の存在すらほとんど見かけない平和な村に、突然小鬼が現れるようになり、村人を拐いはじめる。被害に困窮した人々が村を捨てる協議の最中、村に戦士ガレリアン・ソレルが訪れる。
ソレルは小鬼退治を約束するが、閉鎖的な村人の抱いた猜疑心により、思いも寄らぬ苦戦を強いられることになる。

この物語の主人公ガレリアン・ソレルは、「駆ける者」ストライダとしてベラゴアルドに広く知られる存在である。彼ばかりではなく、各地で魔の物を狩るストライダたちは、クロニクル全体を通じて物語の重要な役割を担っていく。


次の短編、「妖精王の憂鬱」は、コルカナから海を渡り丁度真西に位置する自由都市タミナで繰り広げられる物語だ。

ここでは人形の姿を借りた妖精王、アリア・アルア・リア・ルーアンとおてんば妖精ファフニンを中心として描かれる。
妖精の国を出てハイドランドを目指すルーアンたちが出会ったのは、旅芸人のウンナーナ団であった。彼らとの交流から意図せぬ事件に巻き込まれるが、彼らは次第に運命の奔流へと必然的に進んでいくこととなる。
小さく弱き者たちの冒険ではあるが、クロニクルの重要な鍵となる妖精王の話である。


レムグレイドをさらに東へ、竜の尾列島を渡り、ナガラルの小さな港から海を渡りガンガァクス大陸を東にひたすら進むと、ガンガァクスの魔窟と呼ばれる場所がある。

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ガンガァクスの魔窟からは太古より魔の物が這い出して来る。その不浄なる物たちを大地に解き放つことなく、魔窟に封じ込めることはベラゴアルドの住人にとって、共通の使命である。
そしてその共通の目的を胸に携え、種族性別問わず集まる無名の戦士たちは昼夜問わず戦い続けている。

そんな戦士たちの戦いを描いたのが、「ガンガァクスの戦士達」である。
レムグレイドの姫であり、白鳳隊二番隊長である女騎士マール・ラフランが手荒いガンガァクスの戦士たちの洗礼を受けつつも、確実に戦士として成長していく様が描かれている。


それではもう一度ハースハートン大陸へ戻ってみよう。
自由都市タミナから続く街道を西に進むとダネアリの街がある。王国の威厳が薄れたこの街は、治安も非常に悪く、不正に行われる奴隷売買が横行し、奇しくもそれにより近年急速に発展している街ともいわれている。
また、一説によればその奴隷売買を取り仕切るのは、悪知恵の働く上級吸血鬼たちだという噂もある。

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もしダネアリから奴隷船以外の船を見つけられたのならば、イーニアニへと渡ることもできるかもしれない。
そこはドラゴニア群島の一端であり、かつて魔法衝突により汚された貧しい土地が広がっている。

その痩せた土地に不気味に聳え立つマリギナーラの塔こそが「銀と金」の舞台となっている。

怪しい研究を続ける闇の魔法使いアイカレ。その研究に利用され、血を抜かれ続ける謎の少年ルグ。彼はアイカレの薬と魔法で思考を奪われていた。
やがてルグは、奴隷の少女ミルマとの交流を通じて、本当の自分を取り戻していくが・・。弱き者、虐げられし者たちの揺るぎない、折れることのない意思の話であり、今までの短編の要所に語られてきた、“竜の仔”へと通じる物語でもある。


さて、最後はもう一度コルカナへ戻るとしよう。


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そこから南東に進めば、ソレルが当初目指していたモレンドの要塞が見える。通称、“紫砦”。長きに渡りフラバンジ帝国の侵略からレムグレイドを守ってきた不落の砦だ。

そこで繰り広げられる戦いを描いたのが「紫砦と石の竜」だ。
フラバンジから来る石の竜と、歴戦の戦士たちの戦い。激しい戦いの中で描かれるのは、世代を通じた揺るぎない意思であった。


さあ、そうして五つの物語を覗き込めば、膨大な世界の一端を理解することができだろう。ベラゴアルドに影を落とす謎の存在、あるいは数々の英雄たちの武勇譚を信じることができよう。
そして、その中心に居ながら、密やかに隠され沼地で生まれた竜の仔の存在が気になりはじめるに違いない。

それは必ずしも胸をすくような物語ではないかも知れない。辛く困難な思いもするのかもしれない。ベラゴアルドは夢と幻想の理想郷ではないかも知れない。もしかしたら、あなたの欲求を満たすものではないかも知れない。

しかし、もしあなたが厳しい旅路や冒険を厭わない気持ちがあるのなら。もし、あなたが困窮の果てに進むべき道があるのなら。あなたが剣を携え魔窟に赴く勇気があるのなら、きっとこの物語はさらなる力を与えるに違いない。あなたに魔法が備わっているのなら、おそらくその物語は、かけがえのない共感を与えるに違いない。

さあ、地図を手に取り、ベラゴアルドの世界に飛び込もう。


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ジョン久作さん、遊行剣禅さん。本当にありがとうございます。

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