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Jリーガーの選手名から見る漢字表記問題

少し前だが、以下のニュースをYahoo!ニュースで見た。

注目すべき東京五輪世代代表候補、齊藤未月選手のニュースだ。

タイトルに注目してほしい。

齋藤未月ではなく、斉藤未月と表記されている。

これに対して、このようなコメントが付いていた。

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批判的なコメントとそうでないコメントがある。いいねの数は批判的なコメントが多い。

これを見て、かつて学生時代にアルバイトで、とあるスポーツ新聞のJリーグの記録員をしていたことを思い出した。

今思えば、私がこんなにサッカーのことを好きになったのは、その時のアルバイトの影響が大きい。

記者席で記録を付けながら試合を観る。サッカーのプレー経験はなくとも、この経験で試合を観る目はだいぶ養われた気がする。

ある時期は、試合記録だけでなく、戦評も書いて送っていた。

もうだいぶ前の話だが、その時は、「さいとう」という漢字表記はどの漢字であっても、一番シンプルな「斉藤」を用いるように統一されていた。

「わたなべ」もそうだ。「渡辺」に統一されていた。
※渡部と書いてわたなべと読む場合は除く。「なべ」のバリエーション違い表記に限る。

韓国人選手の表記(漢字なのか、カタカナなのか)も含め、どのように表記するのか迷いそうな選手については、どのように表記をするのか、ルールブックのようなものがあった。

誰が書いても、同じように表記されるようにかなり細かい設定が書いてあった。

私が今でもAwayのことを、アウェイではなく、アウェーと書くのはその時の影響だ。

「さいとう」の「さい」や「わたなべ」の「なべ」に関しては、私が書いていたのが新聞社だったので、活字にしたときにつぶれないようにするためにそのようなルールがあったのかな、とも思っている。

昔よりだいぶ大きくはなったが、新聞の文字は小さい。

何が言いたいのかと言うと、

「記者は意図してこの漢字を使っている可能性がある」ということを知っておいて欲しいということだ。

なんでも鬼の首を取ったかのように、「間違っている」というのは簡単だ。

少しだけ想像の翼を広げて、なぜこのように表記しているのかな?と考えてみることも大事なのでは、と思う。

インターネットの記事では、最近こういうものを見かける。

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下の部分の※のところ、オレンジ線の部分だ。

もしかしたら、媒体ルールや旧字体のために代替の漢字を書いていたものの、あまりにも批判や指摘が多かったから、このように書くルールができたのかな?と思ってしまった。

ちなみに、私の姓も旧字体を含んでいるため、正式な漢字で表記すると文字化けの恐れがある。

きちんと表記して欲しい、表記したい、と思いつつも、文字化けすると元も子もないので、簡易な漢字を用いることも多い。

誤字・脱字のできるだけない文章を書くことを心がけたいが、正式な漢字を使えない場合も時にはある。

機種依存だったり、媒体ルールだったり、状況は違えど、可能性の1つとしてそういうことがあるということを知っておいて欲しい。

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