
5月10日(火):サウナの効用
日経ビジネス最新号の特集は「サウナのすゝめ 人も企業も『ととのえる』」と、いつもとは少し毛色の違う内容でしたが、それに関連した話を少しばかり。
同特集では昨今のサウナブームの最前線を追い、今どきのサウナ事情からビジネス面における効用、そしてブームの変化やその先にあるものなどに触れています。
私たちフィットネスクラブの多くはスパエリアにサウナを付帯をしているので昔からサウナが身近な存在であっただけにブームの実感はそこまでないですね。
ただ記事を読んでいてサウナにはまる人が増えている理由には合点がいきます。
作家で「サウニスト」の浅田次郎さんは「スマートフォンに奪われた思考に費やせる時間の『余白』を強制的に作ってくれるのがサウナ」だとその意義を説明しています。
また「自虐的な行為で無目的でもある。でもそれが人間には必要な時間でしょう。」とも。
記事では「サウナは現在の『茶室』に置き換えられるかもしれない」と表現していて、質素な部屋の中で心の余白を生み出し、自然や精神の変化を楽しむ、そんな「茶道」と通じる「サ道」なのかもしれません。
サウナでの発汗とその後のクールダウンは心身がスッキリするのはもちろんのこと、そのルーティンは自然と無になる面もあるから、頷けるところはありますね。
そして編集後記ではサウナーでもある同誌編集長も「仕事柄、日中はパソコンとスマホから片時も解放されず、コロナ禍のリモートワークで会議ばかりでなく飲み会すら画面の中。デジタル情報を完全に遮断する『デジタル・デトックス』ができるのは、もはやサウナの狭い空間だけかもしれません。」と語っていました。
こうしたデジタル・デトックスやリセットの側面はビジネスパーソンにとっては大きいんだと思いますね。
私の場合、ちょうど先般にキャンプをしたばかりですが自然のなかに行くことがこれと近しい状態なので、それをより手軽にしたものがサウナだと思うと、その意味合いはおおいに理解ができます。
ひとつ言えるのは心身や脳をフレッシュに保つためにもリセットをしたり、余白を持つような自分なりの時間、楽しみ方を持っておくと良いんじゃないかと思っています。