1月22日(土):非肥満でもメタボに要注意

このところは痛みの予防に付随する運動習慣について綴ってきましたが、本日も健康に関連したメタボの話を少しばかり。

先週の日経産業新聞で取り上げられていたのは筑波大が研究した非肥満でのメタボリックシンドロームの因子が複数ある人の循環器疾患の発症リスクについて触れたものです。

研究は製造業5社の健康保険組合が2015年に実施した健康診断を受診した40歳~64歳の組合員と家族のうち、分析項目を満たす4万7千人余りのデータを利用したといいます。

具体的な内容としては、肥満者と非肥満者とを分けて、高血圧・高血糖・脂質異常というメタボ因子を複数抱える点と生活習慣との関連を調べたものです。

それによって非肥満者であっても循環器疾患の発症リスクが高くなる要因として、以下の項目との関連性が明らかにされています。

・男性
・高齢
・20歳の頃から10キロ以上の体重増加
・喫煙
・歩くのが遅い
・食べるのが速い
・1日の飲酒量が日本酒換算3合以上

これらの項目自体は取り立てて目新しさはなく、どれも合点がいくものばかりではありますね。

ただ、今回の研究では先に挙げた項目のうち、「男性」「高齢」「体重10キロ増」「飲酒量」は、それに該当する人とそうでない人と比べた場合の相対リスクが、肥満者より非肥満者のほうが高く、代謝異常への影響がより大きいことがうかがえた、という点は新たな知見のように思えます。

このうち「男性」と「高齢」に関して、そこに当てはまってしまう人は動かしがたい要件なので、なおさら残りの2つに足を踏み入れないように気をつける必要はあるでしょう。

同記事では「太っていないからメタボじゃないと安心せず、生活を改善すべきだ」と研究を行った筑波大のコメントも掲載されていたように、目を向けるべきは日常の習慣ですね。

この数日間のブログで記したことと同様ですが、腰痛や膝痛などの痛みにしてもメタボにしても、これらは突如として生じるものではありません。

いずれも遡っていけば日々の習慣に帰結する話なので、なんらかの疾患が生じる前から、より良い習慣へと日常を整えていくのが一番だと思います。



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