
3月12日(日):「劇場」と「接客」で支持を集める銚子丸
先週号の日経ビジネスの特集は「推し企業ランキング」で、業種ごとのNPS(ネットプロモータースコア)によるランキングとあわせ、値上げをしても選ばれる企業の条件に触れたものでした。
昨日はその中でビジネスホテルのカテゴリーでトップだった「ドーミーイン」のことを取り上げました。
私自身も利用を重ねた中で感じたユニークさと小さな心配りが張り巡らされたなかで生まれる「らしさ」が支持基盤になっているようです。
前述した推し企業ランキングに関連して本日は飲食の回転ずしのカテゴリーでトップだった銚子丸を取り上げます。(2位がってん寿司、3位魚べい、4位はま寿司、5位くら寿司)
銚子丸にしても、がってん寿司も同様ですが、上位にランクインする店舗は回転ずしといえども、板前さんが握りたてを出してくれるお店です。
シャリロボットにネタを載せるだけでアルバイトスタッフでも対応可能な寿司とは根本的に商品価値が異なります。
特に銚子丸では寿司好きに支持される店舗を目指しているだけにメインの寿司そのものへの妥協はありません。
また接客を含めたサービス全体に重きを置いているのも大きな特徴だと思います。
店舗は劇場、スタッフは劇団員、来店客は観客と位置付けていることからも、その考え方が伺いしれます。
以前都内に住んでいた時には近くに銚子丸があったから好きでよく行っていましたし、必ずなめろうも食べてました(笑)
引越しをして以後は周辺に銚子丸がないのでご無沙汰をしていますが、それでも今回のランキングには納得感はありますね。
ここから先はランキング云々とは違った話しですが、個人的に親近感が持てるのは業種は全く異なるものの自社の考え方につながる部分を感じるからです。
私たちの事業はフィットネスクラブの運営ですが、昨今は24時間クラブが増えて、業界全体では無人やアルバイトスタッフによるサービスが中心です。
でも自社では無人やアルバイトスタッフ中心の効率最優先の運営ではなく、銚子丸の板前同様にトレーナーの存在を重視しています。
職人のような存在がいることで商品の基本的な価値は引き上がるし、サービスが生む関係性や空気感も含めた場の効用も価値だと捉えてやってきました。
ランキング全体でいえば効率優先の店舗よりも、基本の商品やサービスも含めて大事にしている店舗の支持が厚い結果は少なからず勇気づけられる面もありました。
こうした結果も踏まえながら、引き続き自分たちの取り組みを進めていければ良いと思います。