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365日色の話 似たところばかりの全然似ていない少女のような友

高校時代に東京に引っ越して、友だちいない、関西人いない、
勉強の進み具合違った私が見つけた、清楚で上品な今も変わらない友。

高校2年で東京の高校に転校しました。
そこにいたのが、
声が少し高くて女らしい皇室の方のような友でした。

私が間違ったのか、友の前の席になり、
友の意思の強さと表現の静かさに
すっかり惹かれてしまいました。

私にはまったくない素敵さでした。

ある日、思い切って
少女まんがのように
「友達になってください」
と断られたらどうしようと内心ドキドキしながら
お願いしました。
「わたし?他に私より仲がいい人いっぱいいるんじゃない?」
「ううーん。お願いします」と私。

それから、友情は始まりました。
学校真っすぐの駅の出入口からは、
遠いほうの駅の出入口のそばに友の家はあるので、
おしゃべりしながら、
毎日送って行ってから、帰っていました。
それが、楽しかったのです。

お家に伺ったら、
「ベルサイユのばら」の漫画がいっぱいあったのには驚いて、
友、漫画読むの?
新しい友の発見でした。
それから、
借りて読むうちに、私もはまってしまいました。

電話で問題の答え合わせを何時間もして・・・
当時は、何時間かけても、電話料金が10円の時代です。
あ~あ、受験勉強、あ~あ、青春!

あれから、大学は別々で、
就職先ももちろん別々。
お互いに結婚相手になる人のことを相談したり。
私がほとんど相談していました。
出産、子育て・・・

高校時代のように毎日会う日は終わり、
友がご主人の仕事のために、
東京から離れ、
それでも、関係は変わらずに細々と続いていました。

転機は
私がカラーの会社を始めたことと
友のご主人の会社がアパレルメーカーであったことで、
急に接点ができたのです。

転機の後は、
会えば、お互いの仕事の悩みを話していました。

本当に仕事の話ができる数少ない関係です。

あの皇室の方のような、佇まいの可憐な友は
私と同じように、
今は仕事で悩み、
でも、やり続ける
根っからのキャリアウーマンです。

アルプスの少女ハイジとクララのような私たちでしたが、
長い年月で、共通項が増えてきたように感じます。

友情は自分にないものに惹かれ、
補い合うものかと思っていましたが、
友のご主人様から
「2人は全然違うタイプだと思っていたけれど、
本当は似てるね。」と
困ったようにおっしゃっていました。

そうなんだなあと最近よく思います。

「花に例えるとどんな花だと思う?」と友に聞いたことがあります。
友は「カラーの花」と答えました。
凛とした可憐な花!

このまま、いつまでも、
友とのいい関係が続いて行けばいいと心から思うのです。


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