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vol.2 アルバイト医として生きていく ~開いてしまったパンドラの箱~

やさぱす サウザーの白熱教室
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※試聴版。オリジナル版(59:58)は購入後に視聴可能。

貴方が医者なら、この方法を使えば簡単に金を持つことが出来る。

労働力を殆ど消費せず、むしろ回復しながら稼げるので金がどんどん貯まる。
しかしここで示す”金"はただの数字に過ぎない。何故ならこの方法で得られるのは文脈や背景を持たない金だからだ。

文脈が無い金は人を狂わせる。人生の目標を木っ端微塵に打ち砕く。完膚なきまでに貴方という器を破壊する。
まぁ普通の人は文脈が無い金を得るには宝くじにでも当たるしか方法がないんだけど、医者の場合なら年末ジャンボの2等に毎年当たるぐらいの金を確実に得られる方法があるよって話。

つまり文脈の無い金を与え、貴方の人生をぶっ壊すためにこの音声を録ったってこと。
ぶっ壊した後に何が起きるかも示した。壊れたまま終わるかもしれないし、壊した後に何かが残るかもしれないし、そこから何かが作り上げられるかもしれない。

そんな金を得られる方法について詳しく話す。

何故こんな話をするのか。


それは、今まさに終わりに向かって突き進んでいる者にとっては、これが起死回生の一手になるからだ。

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医師の仕事に誇りとやりがいを求める→素晴らしい!
医師の仕事に金を求める→はぁ?何のために医者になったの?

医師以外からの評価ってこんな感じだよね。んで医師からの評価は、もっと強烈にそんな感じ。

但しこの医師からの評価ってのは、大学病院みたいなアカデミアにいる医師だけを指している。
大学病院で勤めるような真面目な医師の多くは、明に暗に上記の様な事を言ってくる。

「誇りとやりがい?そんなもんで飯が喰えるか!世の中は金だよ、金!」

この音声はそう考える人への応援歌である。

…ごめん、嘘。この音声は表面だけ聞くと上記の様に聞こえるけど、実際は全然違う。

この音声は、誇りややりがい、理想を叶えること、目標を達成することを心から欲している者の魂の叫びだ。

この資本主義の世の中には貴族みたいな奴らというかサイヤ人というか天竜人というか血継限界というか、生得的な力=資本力が桁違いな奴らがいる。
そんな相手と私のような村人Aが正面から戦っても勝てるわけがない。貴族がいくら誇りとやりがいに全振りしたような仕事をしていたところで、生まれ持った資本力から生まれる富だけで村人Aが必死で稼ぐ金の量なんて遙かに上回る。
そして彼らはその唸るような額の金を使って、誇りとやりがいを更に追求していく。

そもそも他人の誇りとやりがいなんて理解できないものだ。
それらを追求しながら仕事をするのは鼻歌交じりで働いているようなもので、彼らの誇りとやりがいなんて下らない…下らないものを!そんな何かを探すように貴族達は立ち振る舞う。

その過程で村人Aの誇りややりがいなんて小さな矜持は、理想みたいなちっぽけな希望は、目標のような僅かな尊厳は、蹴散らされ、翻弄され、踏み潰される。
貴族達の戯れによって。もしくは資本主義の荒波に飲まれそうになった貴族達の心変わりによって。

彼らが何かを成そうとした時に、村人Aの事情なんて一寸も考慮されない。
村人Aが何かを成すにはやはり力を手に入れるしかないのだ。資本主義社会において基礎的な力とは勿論金を指す。

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誇りややりがいを求めるにしろ理想を叶えるにしろ目標を達成するにしろ、それは自分の我が儘を押し通すということだ。
この資本主義社会で我が儘を通すには金が必要で、まず金を稼がないとお話にもならない。
本物の誇りとやりがいが欲しいからこそ、まず敢えてそれらを諦める。全力で、と言うよりはむしろ全脱力で金を手に入れる。
この音声で提示したのはそんな外法だ。外法だからこそ露悪的に、冗談めかして、自分を小馬鹿にするかのように紹介した。

「医師免許って病院で寝て食って金貰うためのパスポートでしょ?」
なんて事を平気で言えるくらい自分を貶められないと資本主義ゲームで1マス先には進めない。
やりがいと誇りも大事だからやっぱり少しだけ専門性のある仕事を…なんてクソ甘い考えの奴は一生そこから抜け出せない。
やりがいが欠片も無い,誇りも僅かしかない寝当直だからこそ労働力を温存して金を稼げるのだ。

誓って言うが内容は真摯だ。寝当直は何かを成すために先立って金を稼ぐには一番良い方法だと思ってるし、自分も全力で実践している。
だからこそ話し方は出来る限り軽薄に聞こえるよう努めた。だって真剣に話したら本気で説得されてしまう人が大量に出てきかねない。

本編でも再三説明しているが、寝当直には依存性がある。大学病院勤務の傍らに寝当直している間はこんな依存性程度にやられる事は無いだろうが、専業になると凄まじい依存性が牙を剥く。
ほぼほぼ寝てるだけで金が入ってくる生活なんて相当強い信念を持ってなきゃ抜けだそうなんて発想にはなれないが、寝当直だけで暮らす医師など当然の如く何の技術も磨かれず、寝当直依存者の行き着く先はそれこそ何の誇りもやりがいも無い廃人だ。

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どうして廃人になる程の危険性がある手段を使わねばならないのか?

何故なら村人Aには、医師になれる程度の賢さしか無いからだ。
貴族達を出し抜く為には、村人Aが勝つ為には毒薬を飲むしかないのだ、例え依存症になって野垂れ死ぬかも知れないとしても。

反則技=チートを使うしか我が儘を通す方法は無い。そのためのチートアイテムが寝当直。
ただしチートを使うからには後戻りは出来ない。勝つ以外に自己を正当化する方法はない。

金を稼ぎ、手に入れた力を使って今度は文脈や背景のある金を作る。
私の場合はボロ戸建DIYから始めたがその部分は何でもいい。自分の好きな商品を創り上げ、チートに頼らなくても生計を立てられる様になること。それが依存症を回避する手段。

依存症から逃れられなければ村人Aというキャラが崩壊するか人生がバグって終わる。

それでも挑戦するのだ、
村人Aの下らない理想を叶えるために。

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今日私は杯を配った。それは力を与える薬に成り得るし、人生を台無しにする毒にも成り得る。
どう扱うかは貴方次第だ。

こんな大言壮語を吐いておきながら私自身が依存症になり廃人になってしまうかもしれない。
不意の事故で道半ばで終わってしまうかもしれない。
想定してなかった波乱で目標が永遠に達成出来ない事が確定するかもしれない。

しかしそれでも私は、水しか飲まない人生より、薬も毒も併せ呑む人生を選ぶ。

皆に配った杯を、率先して呷り続けよう。

だって、
そんな人生の方が、


絶対面白いから。


著:やさぱす

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