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伊豆旅行記③ バナナとかワニとか季節外れの雪とか

どうぶつの森が楽しすぎてすっかりnoteを書くのが後回しになってしまうな。みなさんどうぶつの森やってますか。私はDIYに島内緑化に住宅ローン返済に非常に忙しい日々を送っております。

さて、3月中旬の恋人との伊豆旅行の記録も今回で最後にしよう。MOA美術館に行って温泉に浸かって美味しいご飯を食べたのが前回までの記録。

2泊1日の伊豆旅行の2日目は、宿で朝食をいただくところからスタート。鯵の開きに煮物などの付け合わせ、海老が丸ごと入ったお味噌汁。こういう朝食が一番いいよね。毎日こういうの食べられたら幸せだろうなあと思う。個人的にはこういう宿で出てくる朝食で海苔でご飯を食べるのが好き。味付け海苔に醤油をつけて、それでご飯を巻いて食べる。これは家でやろうと思えばいつでもできるんだけど、意外とやらないんだよなあ。

朝食を食べ終わり身支度をしたら、昨日に引き続きレンタカーで2日目の目的地へ。1日目は恋人に運転を全部任せたので、この日はまずは私が運転することに。あいにくの雨で少し視界は悪い中だったが、山道を慎重に走らせる。

恋人が隣で色々とナビしてくれたおかげもあり、思ったより順調にドライブは進む。恋人を助手席に乗せて車を運転するのはこれが2回目。1回目には、2年前の社会人になりたての頃に私の軽自動車で養老の滝へ出掛けたことがある。その頃は免許を取得してから半年も経っていなかったのもあり、だいぶ危なっかしい運転だったのだろう。ブレーキの踏み方やスピードのことで恋人に助手席から色々と指摘されるのにイラつき、街中で道が分からなくなりパニックに陥るという散々なドライブになったのを覚えている。そういうことがあってからの今回だったので、またしくじって変な空気になるのではないかと若干の不安はあったのだが、実際車を走らせると思ったより何の問題もなく運転することができた。まあ私も毎日通勤のために2年間運転をしたわけで、知らないうちにある程度運転スキルも上がっていたらしい。人間、慣れれば大体のことはできるようになるものだ。

途中道の駅に寄ったりしながら無事目的地に到着。気まぐれな寄り道ができるのが車での旅行のいいところだ。

さて、たどり着いたここがどこかと言うと、熱川バナナワニ園だ。以前からずっと行きたいと恋人と話していたのだけれど、車移動でないと立地的に行くのが難しかったので行けていなかった場所。過去の言い間違いから勝手に「バニワナナ園」と呼んだりしていたこの場所に、いざ上陸。

この日はあいにくの雨だったので寒かったり移動の際に濡れたりとちょっとだけ大変だったのだが、幸いなことにこの公園は基本的には屋内を見て回れる造りなので雨天にはちょうど良かった。公園は3か所に分かれていて、メインとなるワニ園、道路を挟んで向かいにある植物園、2,3分バスに乗って移動する分園を順番に回った。

ワニ園には、当たり前だがワニがたくさんいた。それ以上の感想がなくて申し訳ないのだが、本当に、ワニがたくさんいた。小さいワニから大きいワニまで様々。プールの水の中で二足で立っているワニが可愛らしい。水中で二本足でよたよたと歩く。ワニを見ていると側の通路を黒い影が通った気がしたので見ると、丸っこい小動物が茂みの中に入っていった。おそらくあれはリスなのではないか。園内で飼育しているものなのかと思ったが、そのまま柵を乗り越えて建物の外に出ていったので、きっとあれは野生なのだろう。熱川はすごいところだ。

ワニを見終わり分園へ移動。分園の目玉はレッサーパンダだ。雨もだんだん強くなってきてこのころにはなかなかの寒さになっていたのだが、それに負けないくらいレッサーパンダは可愛かった。彼らには一頭一頭なまえがついていて、特に「かがやき」というお米の品種みたいな名前の子がすごく愛嬌があって私たちはくぎ付けになった。いい年の大人が二人で「かがやきー!」と檻の外から動物に向かって声をかける。かがやきはずっと私たちの方を凝視していた。人間の愚かさに呆れていたのかもしれない。

最後に植物園へ。もうワニとレッサーパンダの2台巨頭を見納めて結構満足していたので、植物園に関しては半分おまけみたいな気分で私はいたのだが、この植物園のボリュームがすごい。温室が展示されている植物のジャンルによって複数に分けられているのだが、これが温室8まであって、見ごたえが半端ないのだ。まず順路の序盤の方にバナナ園が来る。そうだ、まだバナナを見ていなかった。私は施設名の半分を占めるバナナのことを完全に忘れていた。ごめんバナナ。温室の中にはたくさんのバナナの木。そこには緑色のバナナの房が上を向いて立派についていた。バナナのほかにもたくさんの南国の果物の木があった。あいにく季節が悪くほとんどの果物は果実がなっているのが見れなかったのだが、パパイヤやコーヒーは果実が見られた。コーヒー豆って木になっているときは赤いんだなあと改めて思う。

そして個人的にすごくよかったのが睡蓮の温室。一回行ってみてほしいのだが、温室の扉を開けると目に飛び込んでくるのは一面の睡蓮。体育館を盾に半分にしたぐらいの面積の中に、ひたすらに睡蓮が咲き誇っている。この温室が順路のだいぶ終盤にあって、私はこの段階になると結構疲れてきていたのだが、この一面の睡蓮を見た瞬間、あまりの壮観にテンションが上がり写真を撮りまくった。

そういえばこのバナナワニ園にはフルーツパーラーがあり、私たちもそこでちょっと休憩をしたのだが、これがまた楽しかった。恋人がミラクルフルーツを注文した。これはアーモンドぐらいの大きさの小さい赤い果物なのだが、これを食べてから酸っぱいものを食べると、なんと酸っぱさではなく甘みを感じるのだという。小さめの皿にミラクルフルーツ、それからレモンが乗ったものが運ばれてきた。恋人がいざ実食。数分間ミラクルフルーツを口の中になじませ、レモンにかじりつく。これが面白いもので、本当に甘いのだという。あまり美味しそうにレモンを食べるもので、傍から見ればかなり変な光景だったと思う。豪快にレモンにかぶりつく男と爆笑しながら写真を撮る女。ミラクルフルーツの効果は4~6時間続くらしい。この後にレモンをかけたから揚げを食べたらすごく不味いのかもしれない。私は無難にアイスクリームとフルーツの盛り合わせを注文した。これだけ言っといてなんだが、実は私はバナナが苦手だ。それでもこれを機にアイスに添えられていたバナナを食べてみた。が、やはりバナナはあまり美味しく感じなかった。チャレンジすることに意味がある。

バナナワニ園はとても面白い場所だった。暖かくなってから行けばもっとたくさんの種類の果物が見られるかもしれない。伊豆に行ったらぜひ行ってみてほしい。

レンタカーで名古屋に帰ることにした。高速の入り口に向かって車を走らせる。ここで緊急事態が発生。雨の中山道を走っていると、急に雨が雪に変わり、あっという間に積もり始めた。まさか3月の半ばに、東北や北海道でもないのに雪が降るとは露にも思わず、車もスタッドレスではなく普通タイヤ。このときは私が運転していており、だんだん白くなっていく景色に半べそをかきながらゆっくり車を走らせる。山の方に向かっていくルートで進んでいたのだが、このまま普通タイヤで山の方に向かっていくのは不可能と判断して、何とか山を通らずに済むルートを探した。流石に私では不安すぎて運転は恋人に代わってもらった。本来こういう時に助手席の私が上手にナビをするべきなんだろうが、例に漏れず方向音痴で地図を読むのが苦手な私では力及ばず、ほとんど恋人に任せることになってしまった。あの時はとても申し訳なかったと思うが、何とか無事に安全そうなルートに乗ることができ、だんだん雪は雨に戻り、雨もやんでいった。

もし恋人も私のように地図の読めない人間だったら、確実に私たちは変える方法を失って途方に暮れていたと思うので、恋人がいてくれて本当によかったと思った。「一緒に旅行に行けてよかった」と帰りの車を運転する恋人に言ったら、「何を今生の別れみたいなことを」と笑ってから、「雪が色々調べて計画してくれたから楽しい旅行になったんだよ」と言ってくれた。「また旅行行きたいね」と話しながら、私たちは自分たちの帰る場所へ向かう。好きな人との旅行はとても楽しい。きっとこれからもっとたくさんの場所へ、二人で旅をすることになるんだろう。それでも、今回の旅の思い出は最初で最後。同じ旅は二度とできないから、こうして形に残して心の中に大切にとどめておきたい。

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