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育つぶ『トランプ』

神経衰弱


旅先で息子くんは新しい遊びを学んだ。
トランプ。

宿の子どもたちと一緒トランプをした。
楽しい思い出が頭に焼きついてるのだろうな。

息子くんがやれるのはルールが簡単な神経衰弱から。

ババ抜きもできるようになったけど、神経衰弱の方がお気に入りみたい。

2018年の夏は連日の酷暑。
日中外に遊びに行かない代わりにトランプしようと誘ってみた。

最初は息子くんお得意の“負けたくない精神”が出て

「息子くんはしんぱ〜ん(審判)」

と言ってゲームに参加しない。

参加しないなら負けないというわけだ。


この気持ちの持ちようについては別エントリーに譲ることにして、
見てるだけじゃ意味がないので何度も誘ってやっとやる気になってくれた。

めくったカードが同じ数なら取れるっていういたってシンプルなルールは、息子くんのようなトランプ初心者にはうってつけ。

最初は慣れない息子くんでしたが、
回数を重ねるごとにどんどんコツを掴んで、
妻やパパがまったくノーマークのカードを当ててくる力強さ。

細胞分裂し続けて発達している脳と、時計の針が進むごとに細胞が死滅している脳との違いをまざまざと見せつけられることになりました。

息子くんが勝つことで、機嫌よく何度もゲームにチャレンジするのが
パパにとっては嬉しかったです。

今では日課に

今は毎日のようにトランプで遊びたがる息子くん。
保育園に行く前にひとゲーム。
寝る前に数ゲーム。
妻が付き合うことになるので申し訳ないですが、
それくらい息子くんはすっかりハマってしまっています。

これまで息子くんが遊ぶおもちゃは、
幼児が興味を惹かれるように工夫されたものばかりでしたが、
トランプのような大人が馴染みのあるおもちゃで息子くんが遊ぶようになると、なぜか大人に近づいたなぁ、成長したなぁと感じてしまいます。

大人のパパが知ってる遊びをしてるだけなのにね。
大人や親の奢りですね。

私たち一般市民レベルだとトランプでは勝ったり負けたりします。
ちょっとの上手い下手はあるでしょうが、
何度もやればそれ程大差ない結果に落ち着くでしょう。

ゲームは勝ちも、負けもあることを、
そして勝ち負けがあるからこそ楽しいんだということを
息子くんには学んでほしいです。

例えば、今年のサッカーW杯で日本代表がやったように、
社会に出ればそういう選択が美徳になることもあるでしょうが、
まだまだ息子くんには結果や、結果の先にある展開を考えずに
目の前にあることに全力で取り組むことで
得られる何かを重宝してほしいです。

勝負に破れたら勝ちたいという欲望が湧き出てくること、
そして勝つためにはもっとたくさん努力しなきゃならない、

それを学んでほしいです。

そんなパパの気持ちを分かってくれたのか、
負けると腐ってた息子くんが負けに耐えて次に勝とうとする姿勢が
見えるようになってきた気がします。

ある父親とひとり息子の毎日を描いています。 息子の行動や発言に気づきを覚えたことをテーマに、 父親として子育てに取り組む姿を見ていただければ嬉しいです。