探る街(2016/4)
友だちを殺す日に着る服装を決める基準が知りたいだけだ
大好きなバンドの名前が出てこない、それで背骨がなくなってしまう
上行けば下、下行けば上と繰り返すプログラムである母が微睡む
無理ならば無理と私が云えるなら、あなたを騙ることもなかった
退屈な狂いが厭になったなら、眼医者の裏に座ってみなさい
意識裡の遊戯だと知りつつ加わる みんな死ぬけど仕方がないだろう
上書きされたファイルは潰されてけれど死ねずにずっと呻いている
ルールだと思っていたのに妄想で、逃れようにも自分が阻む
無機質な部屋に球体投げ込んで 姉の行方を占う二月
ついさっき眠ったはずの自意識が泣きそうな声で『いつまでいるの』と
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