ソフトバンクホークスの優勝に際して

2024パシフィックリーグは福岡ソフトバンクホークスの優勝に終わりました。
開幕前から多くの方が「優勝するんだろうな~」と思っていたでしょうし、その予想通り優勝しました。私も「まあそんなとこやな」という感想です。

今年のソフトバンクホークスを語る際に、既存戦力に加えFA補強組と若手の融合によって躍進したと言われがちです。
少し引っかかるので言いたいことを言います。

え?監督の采配?栗原陵矢が9個も送りバントをしている時点で論ずるに値しません誰かのミスを誰かがカバーする、そんな組織だったんだと思います(大声)

1.FA補強

FA補強に積極的なチームです。優勝の手記で近藤健介がそう言っていたのでそうなんだと思います(古巣への当てつけみたいな手記で笑った)。
前年三位に終わり、ぶちギレ補強をしたソフトバンクはタンパリングに限りなく近い形で山川穂高を獲得し、アダムウォーカーもトレードで獲得しました。
峠を過ぎたであろう投手を複数人放出し、大胆に作り変える意思を感じるオフでした。

この他前年ではありますが、ロベルト・オスーナと4年40億以上の契約で合意し、日本ハムからは大型契約で近藤健介を引き抜きました。

確かに大型契約も多く、補強に熱心ですね。結果的に勝利に貢献したのは近藤健介と山川穂高だけですので、大成功だったとは言い難いですが、近藤健介がNPB最強打者な以上、大きな補強だったとは思います。

2.若手の躍動

こちらに私は引っかかっています。若手は躍動しましたかね??
そもそもプロスペクトの絶対数が多い組織であることは前提として、そのシステムが徐々に実を結びつつあることは承知の上です。
ただじゃあ、誰が活躍したんだよと言った時に私は名前が浮かびません。

育成選手の支配下

育成契約からの支配下は例年と比べると間違いなく多かったですし、育成出身者の開幕ロースター入りや、夏場のデッドラインで支配下からの一軍コールアップと、動きはありました。
でも育成のホークスを標榜した割には物足りないと思っています。

私は、開幕時点で書いた上記の記事にこう記しています。

育成出身三選手の一軍揃い踏みが、球団のアピールだ、イメージ戦略だとは言わせたくない。川村、仲田、緒方三人の野球人生がある
巨大すぎて停滞している船を、動かすのはフレッシュさである。

育成出身選手の起用が、球団のポーズになってはいけない
2024シーズン、支配下を勝ち取った育成選手は以下の通り。
/仲田 慶介緒方 理貢川村 友斗佐藤 直樹/
/中村 亮太三浦 瑞樹前田 純石塚 綜一郎/
8名も契約を勝ち取った動きは素晴らしいですが、起用されましたかね?
佐藤、石塚は貢献した試合もありますが全体的には寂しい数字、仲田、緒方の両名はベンチ入りしているだけで、無駄にサービスタイムを積み重ねているだけにも見えます。
貢献したと言い切れるのは川村友斗だけではないでしょうか。
ファームからバッティングで結果を出し続け川村が実際一軍でも通用したのは良かったとは思います。

イメージ作りのためだったと思いたくはないですが、実際のところは彼らの支配下昇格がチームに与えた戦力的要素は小さかったと思います。

支配下契約の若手の登用

そして、元々支配下登録で今期を迎えた選手達にも、若手は居りその選手たちの起用にも注目されました。
現場にはFA補強をしつつ、素質に優れた選手たちの起用という両立が求められました。
既に2023シーズンまでに一軍で一定の機会を得ている選手を除いて記してみます。
/岩井 俊介澤柳 亮太郎松本 晴大山 凌長谷川 威展/
/海野 隆司吉田 賢吾廣瀬 隆太正木 智也/

投手では離脱が続いたブルペンを若手が穴埋めをした格好。中継ぎとして10試合以上に登板した投手もおり、能力の高さを伺わせました。
野手では目玉としてはルーキーの廣瀬とプロスペクトの正木の起用。
廣瀬隆太の一軍起用は主に6月だが、正木智也は後半戦を通して一軍に帯同しました。

辛うじて正木智也は優勝に貢献したと表現できるでしょう。

まとめ

川村・正木の両名が、柳田悠岐の離脱をカバーしたと言えそう。
若手のコールアップ回数は多く(澤柳が行ったり来たりしていた)、球団による若手育成の姿勢は見えた一年ではありました。

ただ全体で見れば、まだ若手達の貢献は少なかったとみています。
今後に向けた足掛かり程度だったと考えた方が良いポテンシャルがある事を一軍の舞台で証明したのは間違いなく、その経験を活かして2025シーズンでより存在感を出せるかがこれからのステップとなりそう。

ではどうしてホークスは優勝できたのか
モイネロ・大津の先発転向と近藤健介ではっきりしています。
モイネロがリリーフの時と変わらないクオリティで158イニング投げた事、球史に残る打低環境の中変わらず近藤健介が打ち続けた事。
この二点に尽きます

RONSPOとまともに向き合おうなんてさらさら思っていないが、記事が上がっていたので貼っておきます。
私は若手の貢献度は微々たるものだったと思っていますけどね。
四軍制を敷いた成果が出るのはもう少し先だと思う。兆しはあるけど。

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