「肛門記(作:朝井リョウ)」がやや他人事でなくなった話〜入院編①〜
※これは序章、大腸内視鏡編そして入院準備編の続きです。よろしければそれらを先にお読みくださいませ。
「肛門記(作:朝井リョウ)」がやや他人事でなくなった話〜序章〜|三河珊瑚 (note.com)
夏なんだか秋なんだかよくわからない陽気にうんざりしていたら、記事を書きそびれていました。これじゃあまるで術後の経過が悪かったみたいじゃないか!万が一不安に思わせてしまった方がいらっしゃったなら誠に申し訳ない!!元気ですんで!!ネタバレすると通院も終わったので!!お医者さんにサムズアップ(親指立てるハンドサイン)してもらったくらいなんで!!
それでは当時に戻って書いていきます。
当日朝。軽く朝食を摂る。初めての「入院」というイベントに手術(というか腰椎麻酔)の怖さよりもワクワク気分が勝る。遠足前の小学生の気持ち。いや、麻酔は怖かったんですけど、そればっかり考えていたらどうかなりそうだったんで。それから、大腸内視鏡検査の際は家で下剤を使う指示がありましたが、入院当日は無かったんです。それも要因だったかな。下剤を使うのは気が重いですから。でも、お尻の手術だから、腸のなかは空っぽじゃないといけないんじゃないかな……とは頭の隅にあったんです。ということは……から先のことを考えないようにしていました。ふふふ……。
さて、病院に到着します。必要書類や預り金(数万円)を受付の方に提出し、預り証を受け取ります。無くしそうでめっちゃ怖い。とりあえず必要書類を入れていた封筒にそのまま入れました。大事にしまいこむとむしろ無くすので重要なものは「ここ」と決めたところに固めます。お金や家の鍵もそんな感じで固めときました。(おかげで退院の時も受付の方に預り証の提出を促されて、存在を忘れていた私は一瞬焦りましたけど、ちゃんと取り出せました!忘れるなよ、そもそも。)
そしてそのまま術前検査です。採血は大腸内視鏡検査のときに一緒にしていたみたいなので(記憶は飛んでいましたが)尿検査とレントゲンを受けました。他のお手洗いはすべて洋式だったのに尿検査用のお手洗いだけ和式で、久々だったのでちょっと焦りました。しかも大きい方まで出てきて一人でプチパニック!ままならない下半身です。ついでに血液検査の結果も渡されました。THE貧血。あらゆる項目に「↓」がついていてビビる。こんなに酷いの見たことない……!ただ、事前に先生からは「ものすごく酷い貧血だったりしたら入院前に連絡して必要な処置をとるからね」と説明を受けていたので、「まぁ、連絡なかったってことはとりあえずは大丈夫か」と思えました。事前に説明しておいてもらえるとこういうときに精神的に助かってありがたいですね。
病室に移動し、一日の流れなどをざっと説明してもらいました。そして術衣に着替えたら車で送ってくれた家人とはここでサヨナラ。彼も午後から仕事なのだ。お互い異なる戦場で頑張ろうな……。明日健康なお尻になった私が玄関で出迎えることを期待してなよ!
そして看護師さんから施設の説明をしていただく。私は一泊だったのでそれほどでしたが、洗濯室や談話室があり「そうか……洗濯するくらい長く入院することもあるんだよね……」と我がお尻の武運長久を祈ったりしました。
そして部屋に戻り荷物整理をしていると再び看護師さん。とうとうやってきました。浣腸です。成人男性の拳くらいあるんじゃないの?みたいなサイズ。そして浮き輪用空気入れでしか見たことない形状。えっこれが今から私のお尻に……???でもここのところ便秘ぎみだしそんなに出ないんじゃないk……トイレトイレトイレ!!!!出す前に少し我慢してからね、と看護師さんに指導されていたので必死に耐えてから座ります。寒気がものすごい。震えながら我が胃腸とお尻を励まし、どうにか小康状態に。体中の余分な水分とかそういうものが全部出たんじゃないかな。からっぽになった感じ。看護師さんが外から声をかけてくださったので、ちゃんと出たことも報告。浣腸ってこんなに大変なんですね……。小さい頃の酷い便秘以来、およそ20年振りに使ったと思いますが、あの時の私頑張ったんだなぁ……。(ちなみにそのときは浣腸でも出ず、父とかなりの距離を歩いたり走ったりしてようやく開通したような、おぼろげな記憶。)
あとは術前の点滴まで当分お部屋で待機。三人部屋でしたが、真ん中のベットが一つ空いていたのでそれほど同室の方のことも(この時点では)気にならず。お互いに静かに過ごしていました。ただ、持ってきた本4冊のうち2冊をこの段階で読み終えてしまい、この後の時間をどう乗り越えるかが少し心配になってました。(そしてこの不安は的中する……!!)
結構な字数を稼いでしまったのでここで一旦区切ります。
一日の出来事だったのに、まだ手術すらしてない……。
また続きを書いていきますのでよかったらご覧ください。