CeとCeciとCelaとÇaの違い

Ce:これ、あれ、それ

・Êtreの主語として用い、前に出てきたり、話題になっているモノや人、状況などを距離や性数を問わずに指す。* "Ce"で人を受ける場合は「こちらはーです」や「あのひとはーです」といった形で人を紹介するときに使うことが多い。

例)C'est Tom. (こちらはトムです)

例)C'est un pianiste. (あの人はピアニストです)

例)C'est ma voiture. (これ/あれ/それは私の車です) *場面に応じて

例)Ce n'est pas possible. (ありえない) *話題にあがってる状況に対して

・ 強調構文や関係代名詞の先行詞として使う。

例)C'est lui qui a endommagé ma voiture. (僕の車を大破させたのは彼だ)

例)C'est ce que j'ai dit. (それは私が言ったことだ)

Ceci:これ Cela:あれ

・Ceci=Ce+Ici:Celaとの対比で近くにあるモノを指す。また、これから話すことを示す。

・Cela=Ce+Là:Ceciとの対比で遠くにあるモノを指す。単独で使う場合は目の前にあるモノでもCeciでなく、Celaを使うことが多い。また、すでに話したことを示す。

例)Lequel veut-tu? Ceci ou cela? (どっちがほしい?これそれともあれ?)

例)Ceci est ma voiture et cela est la voiture de Tom. (これが僕の車であれがトムの車だ)

例)Je voudrais acheter cela. (これを買いたいです)

例)"Mamon! Demain, je dois me lever à six heures! Rappelez-vous cela!" (お母さん!明日は6時に起きないといけないんだ!そのことを覚えておいてね)

Ça:これ、それ、あれ

・ Être以外の動詞の主語や目的語として前に出てきたり、話題になっているモノや状況などを距離や性数を問わずに指す。

例)Qu'est-ce que ça veut dire? (それはどういう意味ですか?)

例)Ça m'énerve! (それが私をイラつかせる!)

例)J'aime bien ça. (それが大好きです)

* "Ça"は通常、モノを指し、人を指すことはしないが、総称的なニュアンスで用いる場合は可能。

例)Les enfants, ça pleure toujours. (子供というのはいつも泣く)

使い分け

・ Êtreを主語の動詞として使う場合で距離を明示しない場合は基本的に"Ce"を用いる。

* Êtreの前に代名詞を伴う場合は""Ça"を使う。

例) Ça m'est égale. (気にしない) 

例) Ça y est! (やったよ!)

例) A: 5 min de retard. 
B: OK! Pas grave!
A: Et maintenant, ça l'est?                                                                                  B: Non.

*Êtreの前に"Pouvoir"と"Devoir"が来る場合は"Ce"を用いる。"Ça"を使うことも可能。

例)Ce/ Ça doit être lui! (あれは彼に違いない!)

・"Ça"は"Cela"の口語表現なので会話やメールなどで用い、"Cela"は格式の高い文章やスピーチ等で用いられる。しかしながら、格式の高い文章やスピーチであっても"Ça"は用いられる。例えば、フランスの新聞"Le Monde"にも"Ça"が主語や目的語としてしばしば使われている。

ただし、"Ça"と"Cela"がそれぞれ持っている熟語表現の代用は基本的にしない。



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