気分障害の人が知っておくべき知識
気分障害の症状が出ていても、なかなか自分自身が障害かもしれないと認識できる人は少ないかもしれません。気分障害の症状は精神的なものから身体的なものまで幅広いからです。
精神的な症状から身体的な症状まで様々なので、社会復帰や仕事への復帰にかかる工程や期間は非常に読みにくいです。
ですが、気分障害に限らず就労移行支援を利用することで、少しでも最適な手段、工程で回復まで取り組むことができます。
今回は、気分障害の基本的知識から治療と就労移行支援を利用することが就職に適しているのかをご紹介していきます。
■気分障害とは?病気にまつわる基礎知識
気分障害とは精神疾患の一種で、うつ病や双極性障害が代表的な診断病名として有名です。
理由もなく落ち込んだり、逆に高揚感(ハイ)な状態になったりするなどの症状で、ひどくなると日常生活や社会活動にも支障が出ることもあります。
気分障害(うつ病・双極性障害)と言っても精神的なものだけではなく、精神的な上げ下げ(躁・うつ)により体調面にも不調が出て、疲れやすい、不眠状態が続く、食欲がなくなるなど体調面での不調も現れるようになります。
厚生労働省のデータによれば全国で約127万人以上が気分障害などの精神疾患を患っているというデータもあります。
▽うつ病とは
気分障害の一種であるうつ病の特徴は心と体それぞれに現れます。心に現れるものとしては気分が落ち込む、憂鬱であるなどの抑うつ気分と集中力や意欲の低下がみられます。
さらに体に現れる症状としては睡眠異常や食欲の低下、慢性的な疲労や倦怠感が現れます。
その他、頭痛や部位の痛みなど人によって様々です。
▽双極性障害とは
気分障害のもう一つの顕著な症状である双極性障害は別名「躁うつ病」とも呼ばれるものです。
うつ病と違うのはうつ状態だけでなく、躁状態、いわゆるハイテンションな状態が混在することです。
活発な状態になるので、眠れなくなったり次々に浮かぶアイディアで興奮したり、大きな買い物やギャンブルなどさらなる刺激を求める傾向があります。
うつ状態と躁状態の波が激しく、体や心のバランスが崩れやすいので注意が必要です。
■気分障害を持つ方は一般企業で就職可能?
気分障害(うつ病・双極性障害)などの精神疾患を患ってしまうと、一般企業で仕事を続けることや、新たに就職活動をして勤め始めるというのが難しく感じることがあるかもしれません。
また気分障害(うつ病・双極性障害)はすぐに回復するものではないので、長期間にわたり通院しながら治療する必要が出てくることもあるでしょう。
気分障害(うつ病・双極性障害)を持つ方はまず、職場の人や上司に病気への理解を求め、通勤や働く場所の環境調整をお願いするのが良いです。
気分障害(うつ病・双極性障害)を持つ方が通院するための時間の確保や、精神的負担になりやすい通勤時間の調整、また自担勤務や在宅勤務。業務量の調整などが環境調整にあたります。
どのような配慮や調整が必要かは気分障害を持つ方、一人一人で違うので具体的な内容は会社側と密にコミュニケーションを図る必要もあるでしょう。
また、どうしても気分障害により体調の不調や仕事中、集中が続かないなど負担が大きい場合は一時休職することも選択肢に入れるのも必要かもしれません。
しかし休職してしまうと、気分障害(うつ病・双極性障害)を持つ方はなかなか立ち直れず社会復帰が遅れる事例も多いので、判断は慎重に行うのが良いでしょう。
そして気分障害気分障害(うつ病・双極性障害)を持つ方が復職したり、気分障害を抱えながら就職する際に利用をぜひおすすめしたいのが、就労移行支援制度の利用です。
■就労移行支援制度利用をおすすめする6つの理由
就労移行支援制度は気分障害やその他精神疾患や難病を持つ方が社会復帰や社会参加ができるようにと定められた制度。
就労移行支援制度を利用して就職や復職した事例は非常に多く、気分障害の方だけに限らず多くの方が就労移行支援制度を利用しています。
気分障害を持つ方は何よりも障害への理解と働く環境が整っているいわば”適職”を見つけることが何よりも大事。
適職でなければ、なかなか気分障害を持つかたは継続して務めることが難しいです。
そんな気分障害を持つ方はまずは就労移行支援制度をもとに作られた就労移行支援事業所を利用するのが良いでしょう。
就労移行支援事業所の利用をおすすめする理由は以下の6つです。
・自分にあった適職を見つけることができる
・職業(ビジネス)スキルを身につけることができる
・ストレスコントロールやコミュニケーションスキルを習得できる
・職場や職種を体験できる
・就職・再就職活動のサポートを受けることができる
・採用・雇用成功後の継続就労
▽自分にあった適職を見つけることができる
就労移行支援事業所を利用する際にはまず経験豊かなスタッフが、まずは気分障害などの精神疾患を持つ方にあう仕事(適職)を見つけるためにカウンセリングを行います。
このカウンセリングを通じて気分障害を持つ方に合う仕事を見つけ、目標設定を行います。
就労移行支援事業所の利用期間は原則2年間なので、その人に合ったペースで考えていきます。
▽職業(ビジネス)スキルを身につけることができる
WordやExcelなどと言った基本的なビジネススキルから、より実践的なものまで、目標とする就職先で必要になるビジネススキルの習得を目指します。
▽ストレスコントロールやコミュニケーションスキルを習得できる
気分障害(うつ病・双極性障害)など精神疾患を持つ方にとって、新しい環境や人が多くいる仕事場では精神的ストレスがかかるもの。
しかしそれを恐れてばかりいては仕事をすることはままなりません。
そこで就労移行支援事業ではストレスコントロールや、パニックになったときの対処方法などを学ぶことができます。
また職場の人とのコミュニケーションや上司、または会社とのコミュニケーションの取り方などもトレーニング可能です。
▽職場や職種を体験できる
就労移行支援事業内で仮想のオフィスを設定し、上司役の人と作業してみたり、連絡や報告をきちんとできるようにするなど実践に近い形で仕事をすることそのものをトレーニングします。
また就労移行支援事業が連携する企業や紹介先の会社に実際に通ってみて職場を体験することもあります。
▽就職・再就職活動のサポートを受けることができる
就労移行支援事業は職業求人紹介所ではないので、ハローワークや紹介会社のようなことはしません。
しかしそれらと利用者の間を繋いだり、終活に必要な履歴書の書き方や対策、面接応対の方法を学んだりすることができます。
気分障害(うつ病・双極性障害)を持つ方は対人コミュニケーションに不安があることが多いので、これらは非常に貴重です。
▽採用・雇用成功後の継続就労
これも大事な要素です。気分障害(うつ病・双極性障害)を持つ方はせっかく一般企業に就職できても症状が安定せず、途中で仕事場に通えなくなったり、長期お休みを取らなければいけない状態になることもあります。
そうならないためにも就労移行支援事業所のスタッフが就職成功後も気分障害(うつ病・双極性障害)を持つ方と定期的に面談したり、職場とうまくコミュニケーションが図れていない点があるのであれば間に入って調整したりもします。
■まとめ
気分障害(うつ病・双極性障害)は現代人において身近な障害です。
前日までは元気にしていても、突然糸が切れたように気分障害などの精神不調に陥ることは十分考えられます。
一度気分障害の診断を受けると、完全回復まではかなり時間がかります。
完全回復を待っていると社会復帰や参加が遅れてしまうので、治療と同時並行で就職活動や再雇用のための復職活動を行う必要があります。
そんな時に一人で気分障害の治療を行いつつ、就職活動や復職活動を行うのは正直困難です。
そこでおすすめしたいのが先ほどご紹介した就労移行支援事業所です。
多くの気分障害やその他精神障害、身体障害を持つ方が就労移行支援事業所を利用し就職や復職に成功した事例があります。
ぜひ一人で不安を抱えたまま悩まずに就労移行支援事業所にお問い合わせください。専門のスタッフが対応してくれるでしょう。
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