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パタプラ口語表現を30日続けてみた

パタプラ・イングリッシュの姉妹教材である、「パタプラ口語表現」を30日やってみました。ある程度、この教材の良いところ、悪いところもわかってきたので、1ヵ月レビューをしたいと思います。
前回までの振り返りはこちら。


通常のパタプラとの決定的な違い

「パタプラ口語表現」は通常のパタプラ・イングリッシュとは異なり、リピートするための工夫が全くない教材です。パタプラの音声だけで学習できる仕組みと、今日やるべきレッスンのリマインドシステムが気にいって、口語表現も購入してみようかな、という人は要注意です。

コンセプトがちょっと(私的にはだいぶん)異なりました。

パタプラ・イングリッシュは、パターンプラクティスの教材なので、例文暗唱がとてもやりやすいです。ベースとなる英文があって、その一部を言い換えるレッスンが中心だからです。

パタプラ口語表現は、パターンプラクティスの要素は全くなく、単純に、ビジネスシーンでよく利用されるフレーズ(句動詞だったり、イディオムだったり、単語だったり)を例文に当てはめて、その例文をそのままリピートするレッスンになっています。

例文は短いものだと、15単語未満のものもありますが、長いものになると、25単語以上となり、一度音声を聞いただけで、そのままリピートするのは至難の業です。

教材の使い方では、一度ではリピートできなくても、復習を複数回繰り返すことで言えるようになります、とありますが、こんなものを何度繰り返したって言えるようになるわけがない、というのが私の最初の感想でした。

そもそも、1回のレッスンで取り扱う例文は10個です。
リピート用のレッスンでは、1つの例文に対して

英文を1回リスニング
訳を1回リスニング
英文を3回リピーティング


を1セットで、例文10個に対して繰り返されます。

1レッスンの中でも、うまくいったところと行かなかったところがでてきても、レッスンファイルは1つにまとまっているので、うまくいかなかった例文の頭出しを自分で行う必要があります。あるいは、うまくいっている部分も含めて練習するとか。

つまり、用意されているレッスン音声は、すべての例文が同じ習熟度であれば問題ないけれども、苦手な例文が出てきたときに、その例文にスポットを当てて練習する手段がない、ということです。まあ、例文単位で区切ってしまうと再生も面倒だし、ひとつにまとめるというのはわかるんですが・・・。

例文の難易度が、例文ごとに異なるので、リピートできない例文に対するケアが大変です。

音声ファイルだけでレッスンをサクサク進めることができたパタプラ・イングリッシュとは大きく違うなあ、というのが私の感想です。

パタプラ口語表現、私の学習方法

そんなパタプラ口語表現ですが、せっかく購入してしまったので、活用しないわけにもいきません。提供されている教材で、できないなら、自分で補助教材を作るしかない。いや、そもそも、お金出して教材買ってる時点で、自分の時間(手間)を省略するためにお金で解決してるんだから、そこはぜひ教材販売者に頑張ってほしいところではあるんですが・・・。とはいえ、ないものはないので、作る一択でやってみました。

初回レッスン(TypeA)

初回レッスンのやり方はいろいろ悩みました。当初、初回レッスンでもリピート練習するものだと思っていたのですが、ちょっと違うようです。パタプラ・イングリッシュの初回レッスンは最初からリピート練習がありますし、そもそも、パタプラ・イングリッシュの場合、できるだけテキストは見ないように、なんていう指導もありました。

なので、最初、テキストをできるだけ見ないようにしていたんですが、それはちょっと無理ゲーでした・・・早速の挫折ww

で、今はどうしているか、というと、まずノートを用意しました。初回レッスンを聞いて、テキストを見ながら、例文をノートに書きだします。その時、構文チェックを行います。

There's a lot to go over, but in a nutshell, I think we're going to have to find new investors.

という例文の場合は、意味のあるチャンク単位で改行してノートに書きだします。

There's a lot to go over,
but in a nutshell,
I think
we're going to have to find new investors.

こうして、チャンク単位で英文を把握すると、リピートするとき、楽になります。

復習3回まで(TypeB)

で、問題のリピート用の音声です。先ほど言ったように、このリピート音声だけで、全ての例文を覚えるのは無理ゲーです。パタプラ口語表現のレッスンの進め方ガイドには、最初はテキストを見ながら・・・とありますが、いや、それじゃ、普通の英熟語本といっしょじゃない?とつっこみたい。パタプラは音声だけで学習できるっていうのが売りじゃん!テキスト見ながらじゃ、他の教材と変わらないじゃん!

しかも、復習は8回もするからそのうち覚えることができますって、どんな体育会系なの・・・そこに戦略はないのかとつっこみたい。

私にはど根性で覚える気合は全くないので、どうしたものか、これは購入すべきじゃなかったのかとかいろいろ悩みましたが、結論としては、足すだけ英会話のように、少しずつチャンクを重ねてリピートさせてくれたら、音声だけで例文が覚えられるだろう、ということでした。

パタプラ口語をやり始める前から、足すだけ英会話をやっており、長文の例文を次のように分解して、リピートしながら、最後に長文でリピートするというやり方が私にはとてもあっていました。

It would be difficult.
It would probably be difficult.
It would probably be difficult for most young people.
It would probably be difficult for most young people to live without a smartphone.

よし、全ての例文について、こんな風にチャンクを積み上げていく音声があればいいんじゃん!と解決策は見つかったのですが、1レッスンに対して例文は10個。レッスンは全部で80。つまり例文は全部で800個。え?それを全部自分で作るの??無理じゃね?

そんな時はChatGPTです。例文を渡して、こんな風にチャンクごとに分解して、少しずつ英文に足してくれとお願いしたところ、思うような結果ができました。
この辺りのプロンプトは、こちらの記事で詳しく紹介しています。

ちまちま10例文コピペしてましたが、さすがにこんな面倒なことを毎日できない・・・と早々に挫折し、1レッスン分の10個の例文をまとめて渡すからまとめて作ってくれとプロンプトを速攻書き換えました。実は、4oだと10個まとめてできても、自分で修正する部分がたくさんあったのですが、o1-previewは、修正不要なくらい完成されたスクリプトを一度で作ってくれました。

スクリプトができたとして、次の問題は、音声です。ここはもう人工音声一択。

ちなみに、足すだけ英会話方式だと、英文の前に日本語訳が流れます。そして、次に英文が来て、間があって、そこでリピートなんですが、日本語と英語交じりか・・・バイリンガルが必要じゃん・・・。
いや、待て。そういえば、ChatGPTの人工音声はバイリンガルだった。世の中にはバイリンガルのボイスがあるはずだ。と調べてみたら、NaturalReaderが複数言語に対応した音声を提供していました。

Plus LLMタイプの音声を使うと、日本語と英語が混ざってる文章は日本語は日本語で、英語は英語で読んでくれます。まあ、たまに、日本語と中国語が識別できなくて、日本語が変に発音されることもあるんですが、まあ、許容範囲です。

ただ、一点残念なのは、NaturalReaderでは、間が取れないことです。しかたないので、例文の間に、Repeat.と言わせて、リピートって聞こえたら、地道に一時停止しています。

もうちょっと手間をかければ、Premiere Proあたりで、音声切りながら、文字起こしして、動画にしてもいいんですが、さすがにそこまで手間をかけたら・・・とやめておきました。というか、切実に、パタプラの運営会社に作ってもらいたい。

パタプラ口語表現のリピート用復習レッスン音声の前にこの自作の音声で例文を叩き込む予習を行ってからレッスン音声に取り組むようになってから、いい感じに音声だけでレッスンできるようになりました。

復習(TypeC)

これは復習4回目以降に利用する音声らしいのですが、まだ30日では、TypeCまでたどり着けませんでした。2ヵ月目のレビューあたりで報告できるかしら。

これまでの感想

そんなこんなで順風満帆というわけではありませんが、なんとかくらいついています。自作音声教材も、例文をまとめて渡せば、自分好みの足すだけ英会話式のスクリプトを自動生成できるプロンプトができたので、自動化にも成功しています。そのスクリプトをNaturalReaderでMP3化し、NaturalReaderの音声ライブラリ上で再生して練習しています。

パタプラ口語表現のために、NaturalReaderは年間サブスク料を支払いました。痛い出費でしたが、NaturalReaderは他にも使い道があるので、よしとします。

正直、他のパタプラ口語表現ユーザーはどうやってこの教材をやってるのかとても気になるところです。

えー、テキスト見ながら、何度も繰り返して根性で覚えるの?私のやり方よりももっといいやり方ある?なんて、感想を聞いてみたいものです。


残念ながら、パタプラの運営会社がリポストしているSNSの投稿を見ている限りでは、ユーザー数はそう多くなさそうです。パタプラ・イングリッシュと比べると、売れていないのかも。そりゃそうだ、と納得するレベルの教材です ^^;

取り扱っているフレーズはいいと思うし、毎日どのレッスンをやればいいのか、リマインドしてくれるシステムもいいので、ぜひ、私が自作しているような音声素材を追加して、受講者のハードルをさげてもらいたいものです。

テスト機能をつけて9月から1万円あがりましたが、まじ、そんなものいらなかった。テスト行く前のリピートすらできないんだが・・・というのが、私の感想です(笑)。

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