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英国近辺で怒涛のフットボール観戦な冬休み

2週間の冬休みは日本から渡欧してくれた妻と、イギリス各地をサッカー観戦を中心に巡りました。今回は試合内容よりも各スタジアムの設備やグッズショップなどについてお伝えします。

1.堂安律選手が所属するPSVアイントホーフェン対ズヴォレ

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アムステルダムのスキポール空港で妻と合流し、空港直結のホテルに荷物だけ置いて電車に1時間半ほど揺られてアイントホーフェンへ。元ガンバ大阪の堂安律選手が所属するPSVアイントホーフェンの対戦相手は、元柏レイソルの中山雄太選手や世代別の日本代表でもプレー経験があるファン・ウェルメスケルケン・際選手が所属するPECズヴォレ。

PSVの本拠地「フィリップス・スタディオン」はアイントホーフェン駅から平らな道を徒歩10分という最高の立地かつ、収容人数35,000人という理想的なスタジアムでした。しかも屋根裏に暖房が設置されているので、寒さ対策は万全でした。

席はかなり奥の方かつ支柱が視界を一部遮ってしまいましたが、傾斜がガッツリあったので見やすかったです。とはいえ個人的には陸上トラックの無いスタジアムの臨場感を最大限に味わうべく、座席は極力ピッチに近い方がいいかなと思いました。

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そしてスタジアム内にあるグッズショップは広く、品揃えも豊富でした。私たちは堂安選手の写真がプリントされたクッションを購入。しかし試合中は閉店しているようでして、その理由を確認し忘れてしまったことはご容赦ください。

試合は先制されたPSVが怒涛の反撃で4点を奪い、終わってみれば4-1の圧勝でした。堂安選手は先発したものの、ゴールに絡めず後半途中で交代。とはいえ異国の地で奮闘する日本人選手の姿に自分を重ね、勝手ながらパワーをもらいました。

2.昨春に開業した新スタにてトッテナム・ホットスパーズ対チェルシーのロンドンダービー

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オランダで一泊してからロンドンへ移動。猿岩石がブレイクしたきっかけとなった1996年、電波少年のヒッチハイク企画でゴール地点となったロンドンのトラファルガー広場を訪れたり、「5 to 9」という1980年代に奮闘した働く女性たちを描いたミュージカルも鑑賞しました。

猿岩石のヒッチハイク企画から23年も経ったのかと感慨深かったです。名曲「白い雲のように」は今でもヘビロテしています。

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2019年3月に開業したばかりの「トッテナム・ホットスパースタジアム」はPSVの本拠地よりも大きい約62,000人収容の巨大スタジアムでしたが、後方の座席からでも試合が観戦しやすかったです。そして満員だったにも関わらず、ハーフタイムでもトイレの行列に悩まされることはありませんでした。

観戦チケットは注目のロンドンダービーのためダイナミックプライシングで最高値かつ入手困難なため、妻と私とそれぞれ49英ポンド(約7,000円)のファンクラブに入会し、妻にも協力してもらい先行販売のタイミングでどうにか入手しました。プレミアリーグの競技レベルだけでなく、チケット価格とその入手難易度も世界トップレベルであることを実感。

また、チケット転売サイトでは11月末にジョゼ・モウリーニョ氏がスパーズの新監督に就任してからチケット価格が1.5〜2倍だったのが3〜4倍に跳ね上がり、正式ルートで事前にチケットを確保できて助かりました。

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スタジアム内のパブの数は多く、上記写真の通り物凄い人混みでしたがビールを購入するための行列もトイレと同じくスムーズに進みました。とはいえ人の数がすごいことに変わりはなく、どうにか整列できれば快適さが増すかと思います。

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スタジアムに併設されているグッズショップはPSVの3倍ほどの広さで、韓国代表FWソンフンミンのグッズを購入する韓国人ファンがたくさん来場されていました。もちろんソンフンミン関連のグッズの品揃えが圧倒的に多く、アジアを代表するスーパースターなのだと改めて実感。

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イングランドのビッグクラブのショップでよく見かけるオリジナルモノポリーをトッテナムでも発見。Jリーグやプロ野球、さらには大相撲のモノポリーもあれば面白いなと思いますが、権利関係はどうなっていることやら。

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他にも当スタジアムではNFLの公式戦を開催したからか、NFLグッズも扱っており、スパーズデザインのアメフトシャツも取り扱っていました(写真は撮り忘れました、すみません!)。

そして試合はというとホームのスパーズが試合内容だけでなく、結果も0-2で完敗。しかもソンフンミンがラフプレーで一発退場になるなど、韓国人ファン、特に冬休みを利用して韓国から訪れた方々にとってはトホホな試合となってしまいました。これもまた試合展開が事前には分からないスポーツビジネスの難しさでもあり、面白さでもあると再認識。

3.食野亮太郎選手が所属するハーツ対ヒバーニアンのエジンバラダービー

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続いてはドラクエ3のエジンベア城のモデルとなった(らしい)エジンバラ城があるスコットランドはエジンバラへ。人口が約50万人のエジンバラにはクリスマスに多くの観光客が訪れるものの、8月のフェスではさらに多くの方々が訪れ、なんとフェス期間中は人口が倍増するそうです。

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さて、そのエジンバラをホームタウンとしている「ハーツ・オブ・ミドロシアンFC」では元ガンバ大阪の食野亮太郎選手がマンチェスターシティからレンタル移籍中です。本拠地「タインカッスル・パーク」は約2万人収容のサッカー専用スタジアムで、イギリスに多くあるサイズのスタジアムでした。

トッテナム・ホットスパースタジアムに圧倒されたためか、タインカッスル・パークのこじんまりとした雰囲気(とはいえ2万人収容)ではなんだかホッとしました。

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この日の対戦相手は同じエジンバラをホームとするヒバーニアン(ハイバーニアンという表記もありますが、現地の方の発音に近い方にしました)とのダービーマッチであるため、一般席は前節までに購入履歴がないと買えませんでした。そのため旅程を組んでいた10月の段階でクラブに連絡してホスピタリティ席を購入。

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試合前後に食事が用意され、どれも美味しかったです。円卓で同席した子供の頃からのハーツサポーターという40代の男性は、初めてのサッカー観戦となる恋人を同伴しており、ホスピタリティルームには家族もしくは恋人同士が多かったです。

試合前には宝くじが、試合後には高級シャンパンやサイン入りユニフォームがオークションで販売されており、売り上げは全てスタジアムの改築費用に費やされるとのこと。ホスピタリティルームの購入者は富裕層が多いと仮定すると、試合前後にこのようなイベントも開催して収入を増やす工夫が行われているとの発見でした。

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グッズショップは他と同じくスタジアムに併設されており、レプリカユニフォームやアパレル系はもちろんのこと、小物類も充実していました。

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大人が使うゴルフグッズから定番の子供服も。ハーツのチームカラーはえんじ色なので普段着にも合わせやすそうです。また、上記写真の通りIKEAのように部屋のコーディネートも展示しているのが子供の英才教育にはもってこいかと思いました。

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試合はハーツが0-2で敗れたものの、食野選手はチームのMOMに選ばれたので試合後ホスピタリティルームにて表彰されました。もちろんこのチャンスを逃すわけにはいかないので一緒に写真を撮ってもらい、ホスピタリティ席を満喫。初めてのサッカー観戦だった恋人と来場していた男性サポにとっては辛い試合でしたが、デートがうまくいったことを願っております。

そして試合後にハーツのマフラーを首に巻いたまま街を歩いていたところ、ヒバーニアンサポと思われる男性4人組に笑われました。これぞダービーマッチで敗れた後に街中で対戦相手のファンに笑われても何も言い返せないという貴重な経験でした。

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また、エジンバラでクリスマスを過ごすクラスメイトたちと各々の家族や恋人を交えてクリスマスディナーも開催。同じ志を抱いているクラスメイトたちを妻に紹介でき、そのクラスメイトたちにも妻を紹介できて心が和む一夜でした。FIFAマスターでの出会いは一生モノと聞いておりましたが、まさにその通りです。

4.グラスゴーにて世界最大級のダービーマッチ”オールドファーム”ことセルティック対レンジャース

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エジンバラの次は今回の旅のクライマックスである世界最大級のダービーマッチ”オールドファーム”を観戦するためグラスゴーへ。

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かつて中村俊輔選手も所属したセルティックが宿敵レンジャースと対戦する大一番もチケットは一般販売では購入できなかったので、クラブのチケット担当者に連絡して試合前後の食事付きなホスピタリティを購入。

ビールの蒸留所に隣接されているパブで食事をしてからスタジアムへ専用バスで移動したのですが、両チームのサポーターの衝突を避けるために道路が一部封鎖されていたのでバス移動ができて正解でした。

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スタジアムに隣接されているグッズショップはPSVより小さめで、特にこれといった目玉商品は見つけられず。

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とはいえベビー服や子供服は完備されておりました。

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そしてビッグクラブでは定番のモノポリーも。クラブの公式サイトでマスを確認したところ、中村俊輔選手のマスを発見!

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試合はまたもやホームチーム(セルティック)が敗れ、しかもセルティックがホームでレンジャースに敗れるのは9年ぶりとのこと。試合後の食事会場は重たい雰囲気だったのですが、歌手の方が「敗戦で負った心の傷はおいしい食事と音楽で癒しましょう」とセルティックにまつわるフォークソングを歌われていたことにピンときました。

例えばガンバ大阪のレジェンドと試合前に吹田駅にあるアサヒビールの工場見学をし、試合前後にゲストホールで飲食付きのトークショーなどがあれば参加したいなと思いました。

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こちらは試合前に提供されたイギリス定番の朝ごはんのベーコン、ソーセージ、スクランブルエッグなどです。試合後のメニューは柔らかい牛肉や鶏肉のソテーとビールを頂きました。

ドリンク券は一人4枚も含まれていたのですが、こちらのビールは日本と比べて濃いビールが多いのか、すぐに酔っ払ってしまうため2杯でストップ。とはいえセルティックが勝っていたら場内はどんちゃん騒ぎになって私もさらに飲んでいたのでしょう。

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グラスゴーを散策していたら素晴らしい店名の高級イタリアンレストランを発見。せっかくなので食事をしようかと店外に展示されているメニューを確認したのですが、断念せざるを得ないほど高価でした。

5.元日には稲本潤一選手が所属したフラム対レディング

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元日には閑静な住宅街を抜けて稲本潤一選手がかつて所属し、現在は2部にあたるチャピオンシップに属するフラム(こちらもフルハムではなく現地の方の発音が近い表記にしました)の本拠地「クレイブン・コテージ」へ。

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レスターでの授業で講師の方からクレイブン・コテージをオススメされ、実際に訪れてみるとレトロ感が満載なレンガ造りの外壁が。

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メインスタンドは立て直すため全席を現在工事中なのですが、ギラヴァンツ北九州の本拠地ミクスタ名物の海ポチャならぬ「工事現場ポチャ」が試合中に何度か発生。また、客層は40〜50代の男性ばかりだった他のチームとは異なり、Jリーグのように家族連れが非常に多く、野太いチャントよりも子供たちの歓声がよく聞こえました。

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そしてメインスタンドの工事現場の関係者らしき方が試合中にチームカラーの旗を振って応援している光景も。

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バックスタンドから見て左隅にあった小屋はチーム関係者や選手の家族などの観戦席とのこと。

メインスタンド拡張後は収容人数が25,700人から30,000になる予定なクレイブン・コテージはイングランドでは決して大型スタジアムではありません。そのためプレミアリーグに昇格し、定着するためには、大型スタジアムを有するビッグクラブに追いつくためには経営規模をどのように拡大するのか楽しみです。

FIFAマスター第2章の舞台となるミラノ入り

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そして2学期の授業が行われるボッコーニ商業大学があるミラノ入りしました。

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ミラノではクラスメイトたちと男4人でルームシェアをします。今回は韓国人、インド人、パレスチナ人というアジアンな部屋となります。

1月7日から始まるミラノでの2学期はスポーツに関するビジネスやマネジメント、ファイナンスなどを学びます。私は大学時代にスポーツビジネスを専攻していたものの、10年以上も前のことなので最先端のスポーツビジネスを学べることが楽しみです!

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