永田鉄山

内閣人事局「国家公務員の人事管理に関する戦略的中枢機能を担う組織」とは何を意味するのか

 自民党安倍政権が行っている人事権を手に入れ官僚をコントロールする手法は、戦前に永田鉄山が行った手法とよく似ている。

永田鉄山

https://www.ndl.go.jp/portrait/e/datas/303.html
Nagata, Tetsuzan
(1884 - 1935)
https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/
内閣人事局
内閣人事局は、国家公務員の人事管理に関する戦略的中枢機能を担う組織
https://bunshun.jp/articles/-/13286
「太平洋戦争を止められた」エリート軍人・永田鉄山は本当に歴史を変えることができたのか
現代にも通ずる「日本型官僚エリート」の限界値
「1934年3月に軍務局長に就任すると、統制派の林銑十郎陸相(のち首相)の下、皇道派の将官を軍の中央から外す人事を進めた」

 永田鉄山は、1935年8月12日相沢事件において、軍刀で切りつけられ、背中を刺し通され死亡している。これによって、永田鉄山の跡を東條英機、安倍首相の祖父である岸信介らが継ぐこととなる。永田鉄山は、優秀な天才タイプであったようだが、その跡を継いだ東條英機らは凡庸な秀才タイプであった。見通しの甘い、机上の空論でアメリカに戦争を挑み、真珠湾攻撃でアメリカと開戦し、その結果として、原子爆弾を2発も落とされることとなる。原子爆弾を落とされなかったその他の大都市の多くは、空襲によって廃墟となった。
 東條英機は、日本の敗戦を事前に把握してた。だが、それを精神論によって克服できると東條英機は主張し戦争へと向かった。

東条英機

https://www.ndl.go.jp/portrait/e/datas/142.html?cat=175
Tojo, Hideki
(1884 - 1948)
http://www.chuko.co.jp/bunko/2010/06/205330.html
昭和16年夏の敗戦
猪瀬直樹
開戦直前の夏、若手エリートで構成された模擬内閣が出した結論は〈日本必敗〉だった。だが……。知られざる秘話から日本の意思決定のあり様を探る。

 現在の自民党安倍政権の手法がもたらす結末が、永田鉄山、東條英機、安倍首相の祖父である岸信介らが招いた日本の惨状を再びもたらす可能性が高いことは無視できないであろう。

https://lite-ra.com/2020/01/post-5214.html
安倍首相が「日米安保改定60年」で祖父自慢連発! ならば教えよう、岸信介がA級戦犯逃れるために米国の手先となった証拠
https://lite-ra.com/2020/01/post-5214_3.html
〈つまり東条は岸の頭脳と集金力を利用し、岸は陸軍を利用しながら権力の座を目指したが、その陸軍の頂点に、権力の権化と化した東条がいた。だがアメリカ軍の攻勢の前に、東条の力など見る影もなくなってきている。こんな男と便々とつるんだまま、一緒に地獄に落ちるのはご免である〉(前掲『満州裏史』)

 同じ手法をとれば、おのずとその結果を踏襲することは避けられない。同じ手法を採用する理由は、その目的と指向性が似ているからである。これらによって、その手法を採用する組織、人物のバイアスも同様となる。
 自己利益の最大化を目的とする国家元首およびその仲間によって支配されることによって、憲法及び、あらゆる法律を超越した決定を正当な手続きを無視し、独断を可能とする状況を醸成することとなる。
 だが、自己利益の最大化を追求することは、多くの歪みを社会に及ぼすことになる。正しい情報を共有できなくなり、これによって正しい判断が不可能となり、結果としてどのような決定も正しく行われなくなるのである。
 公正な規則によって、お互いに公正に扱われることが明示されている場合において最も効率よく社会、組織を機能させることが可能となる。暗黙の了解など、規則が明示されていない場合、これによって生じる情報の不均衡により、社会、組織は非効率となり機能不全を生じさせることになるからである。
 このようにして、社会、組織が機能不全となり、最終的には破滅の道をたどることは避けられなくなる。自民党安倍政権は、戦前の大日本帝国同様に、多くの不利益を国民に背負わせ、その責任一切を放棄することは当然の帰結と言える。
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