前へ前へ
IT専門学生のふじさわです。
本日は、ネタを考えていなかったし時間もないので、短い思い出話をさせてください。
専門学校へ入学する直前の3月末、私の祖母は他界しました。
祖母の家に来ていた介護の方が、「〇〇さん(祖母)はまだまだ元気ですね」と言った数時間後でした。
介護の方の言う通り、祖母は90歳を超えていたというのに楽しげに歌を歌い、小さく踊り、おしゃべりが達者で、驚くほどエネルギーがありました。
それでも、ひどい咳をして病院に運ばれてからはあっという間でした。
これから新しいことを始めようとする私の心は死の悲しみから抜け出せず、「結局人は死ぬんだ」と絶望に打ちひしがれていました。
「そんなことなら、変化なんかいらないから時間も進まないで欲しい」と強く思いましたが、そうはならない現実が嫌で嫌でしょうがなかったです。
これから将来、自分に起こりうる喜びなんてまったく保証されていないのに、人の死という悲しみだけは確実に存在する理不尽さに心が耐えきれず、一日中布団にこもる日々を続けました。
そんなある日、夢を見ました。
祖母の娘である私の母と叔母が、祖母を豪華なレストランに連れて行く夢です。
母と叔母が駐車場から祖母を案内している間、祖母は「私は死んでるんじゃないの?」などと自身の死に気づいていないような発言をしていて、それに対し母と叔母が「そんなこと心配しなくていいから、とにかく付いてきて」と濁していました。
その光景は、セリフこそ異質なものの、祖母の生前によく見ていたような自然な日常風景でした。
しかし、レストラン内に入ったその瞬間、周囲が暗くなり、目の前には後光に照らされた祖母がこちらを向いていました。
「新しい命・新しい繋がりがあるんだから、前に前に進まないといけないよ。前に前に。」
その一言だけ発した祖母は、今の時間がなかったかのように再び最初のような自然な状態に戻り、会話をしていました。
私は亡くなった人が夢を通して語りかけてくるようなスピリチュアルな現象を完全に信じているわけではないので、この発言も私自身の底から出てきたものなのかも知れません。
しかし、私の脳内で、私が足を止めた理由である「亡くなった祖母」の口からその発言が出てきたことは、私の中に確実にある真実です。
これからきっと嫌なことや辛いこと、身内や知人の死などが確実に待っています。それは避けられないことです。
しかしながら、人はそれでも前へ前へ進み続け、後からくる人のため、そして自分のために何かを作り、手に入れる必要があるのかも知れません。
喜びや楽しさは、きっとそういったものに付随してくるのでしょう。
私は未だに、未知のものへの恐怖心が強いため、能動的に活動することが苦手です。新しいことへの挑戦はしたくないという思いも常に抱えています。
それでも、私の頭の中の祖母の言う通り、新しいなにかのために前へ前へ進み続けようと思います。
今日はこんな感じです。
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