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「ブレーメンの音楽隊2020」第5話と解説。…バベ活20:グリム童話のすばらしさを再構築!!


※もともとのあらすじ

⑤転…目的外行動

すると、明かりが灯る家に気づいたので、その家に近づいてみると、中では泥棒たちがごちそうを食べながら金貨を分けている。

※※第4話 あらすじ

4人は、日が暮れた森で休むことにし、どこかに食べるものがないか?と、ニワトリが木から辺りを眺めることに… バベ活19へ記載。

※※※参考…シュヴァルツブルク家(from wiki)

①シュヴァルツブルク家の紋章…「青地に王冠を戴き赤い爪を持つ歩行姿勢の金色の獅子」。

②1900年頃のシュヴァルツブルク侯国の主要な産業…林業や農業。工業としては御用窯・御用工房での磁器およびガラス製品の生産。鉱業や冶金などさまざま。

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「ブレーメンの音楽隊2020」

第5話


ニワトリは、高い木のうえから、あたりを見おろしました。

ただでさえ暗い森です。日がくれてしまいましたので、森はなおさらまっくらでした。

(なんも見えんわ。しかたない。もどるとするか…)

と、年老いたニワトリが、もういちどだけあたりを見わたすと……あれ?すぐそこにあるお城のまどに、ポツンとあかりがともります。

ニワトリはよろこびのあまり、キカリキーと、ひとつないて、みんなのもとへおりました。

「おおい。ここからすこし行ったら、お城があるわ。どうやらだれかいるようじゃった」

それを聞いて、みんなはおおよろこび。

年老いたロバが言いましす。

「みんな。あとすこしだけ、がまんしよう。人のそばには、きっと食べものがあるはずだから」

それを聞いたみんなは、とてもつかれてヘトヘトでしたが

「ああ。あとすこし。あとすこし」

と、まっすぐお城へ向かいました。

夜がふけてさらに暗くなった森では、けっしてまよわないように、月のあかりとながれる星にもしたがいました。


さて、四人は大きなお城につきました。

そこかしこにぶらさがるはたのなかで、おうかんをのせた獅子(しし)の絵が、四人をにらみつけています。

はたはどれもが、はんぶんちぎれたり、かすれてしまったり…。

どうやら、ずっと前からだれもすんではいないようですが、まっくらやみなお城のなかから、なぜか、人のわらいごえが聞こえています。

四人はお城のかべをつたって、外からそんなこえをめざしてゆきました。

やがて、ひとつだけあかりのついたへやが見えてきましたので、まどからソロリ、へやのなかをのぞくと……ふたりのどろぼうが、ながいテーブルにごちそうをならべて、ぬすんできた金貨(きんか)をわけています。

まどのそとにいる四人は、きゅうにおなかがへってきました。

四人はどうぶつたちなので、金貨なんかはいりません。

ゆらゆらゆげをあげているソオセエジや、スウプや、プレッツェル… そんなおいしそうなごちそうばかりを、ただじっとながめました。

どんなにおいがするのでしょう。

どんなにおいしいことでしょう。

…ところが、年老いたロバだけはちがいました。

ひとりだけ、すてきなおへやをうっとりながめていたのです。

大きなかべにはなんまいも、やさしい天使の絵があります。

かみさまが、にっこりほほえむ絵があります。

どろぼうたちのわらいごえのうしろでは、ユリのかたちの蓄音機(ちくおんき)から、大好きなピアノソナタがきこえていました。



6話へつづく。

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★5話 解説

①ここを「終の棲家」にするための設定を開始。このため、「家」から「ドイツの有名な城跡」に変更。

⇒ 人が後にした地=エデン、神・天使…宗教画に囲まれた部屋=「楽園」、そして蓄音機「音楽」のある場所…没落した貴族城の跡ならスムーズか?と。

②月明り・流れ星に従う

…これは、尊敬する翻訳家で作家の『瀬田貞二』先生の作品『お父さんのラッパ話』のオマージュ。

⇒ 作中で「運命は、従うものを潮にのせる」と、ある。これは、今尚ぼくの心に根付いている。どんなときでも、自分を信じることができる、ぼくにとっての「魔法の言葉」。

また、㋐昼の光だけでなく、月も星も手伝うもの としたかった。 ㋑ここが彼らのゴールであることを、「夜」設定にすることで薄い下地に。

③目的の転換1

理想をうち破るものは、生きることを一心に願うときのみ。これは「おそろしさ」を感じるときもしかり。

⇒ 動物たちは「生きる」=「食べる」ことがほとんどであるため、この力を借り、文章も徐々に当初の目的から移行させる。

人から逃げてきた・捨てられたはずなのに、人の存在=あかりを喜ぶ。

⇒ この逆転が、あらすじから読み取った「ブレーメン原作」の構成主軸。そこにならう為、5話前半という大部分を費やした。が、修正するかもしれない。出来に満足しているが、それでも(少し言葉を割きすぎか?ほんとにいるか?)がつきまとう。※要・検討/調整

④目的転換2

ロバの視点=主人公視点=読者視点 であるのを強調する為、「みんなとは違う感覚」を取り込む。

⇒ 「大衆は、常に間違う」…四人が同じ方向を向いてしまえば、後にこのごちそうにありつくこと=「悪知恵」を働かせ、奪って手に入れる を斡旋することになってしまう。これはNG。人見の思いに反する。

… このため、この場所が気に入ったから、㋐金貨に無関心 を書かねばならず、また㋑どろぼう(勝手に住みついている悪者)を追い払う に変えるべきか?と、ロバの心理のみ二次転換を行う。※特別な存在にする という意味はないが、別にそうとられても仕方がないし、どうでもいい。


※まとめ

面白さはたしかに不道徳にも存在するが、童話の設計では、こうした「ブレてはいけない信念の刷り込み」が、いかに重要か をこの話で考えることとなった。そこに間違いはないと確信し、引き続きこの転換が自立したゴールを目指す意味を探る。

こうして書いて、はじめて分かることの多さに驚いたが…そろそろ時間切れ。以上。

またあした(5/7夜かな?)。

2020/5/5 ~ 5/7 5:30


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