おまえの涙腺の固さ具合、知らんし。
小5の時、すんごい泣き虫の転校生の男の子がやってきて、ほぼ毎日、手の掌底あたりで目をグリグリさせながら、うわーんって声を上げて泣くものですから、席が近かった私は、「大丈夫だから」「ぜんぜん怖くないから」と言って彼の背中をさすり、ほぼ毎日、彼を泣き止ます係をしていたのである。毎日のことなので、だんだんと彼を泣き止ますコツを覚えてきて、泣き止ますまでのタイムアタック的なことも密かにやりつつ、泣いている理由が、「新しい学校で不安だから」とか「クラスの誰々に冷たくされた」ではなく、「