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科学で解明!張りつかない餃子

私のところに商品開発担当のIさんから相談があったのは23年の夏の終わり頃でした。

「餃子がフライパンに張りついてしまい、お客様が困っている。誰が焼いても失敗しないギョーザに進化させるため、餃子がフライパンに張りつくメカニズムを解明してもらえないか?」
話を聞くと、餃子の張りつきに困っているお客様から、3000個以上のフライパンが送られてきているとのことでした。これは何とかしなければ!とそこから私たちも一緒に検討を進めることになりました。

私の部署は、科学的なメカニズムに基づき将来冷凍食品に求められる技術を長期視点で開発しており、科学的な分析やメカニズムの考察に強みがあります。そこで私たちは、そもそもフライパンと食品がなぜくっつくのかというメカニズムを明らかにすることから始めました。金属と食品を加熱するとなぜくっつくのか、フッ素樹脂コーティングはなぜくっつかなくなるのか、論文や特許を読み込み、科学的なメカニズムを整理していきました。
今は、そのメカニズムに基づき考案した改善策について効果の検証を行っています。Iさんと一緒に、お客様にお送りいただいたフライパンの中から、特にくっつくフライパンを選抜したり、実際に餃子を焼いて状態を観察したりと日々研究を続けています。

検討の甲斐もあって、フライパンにギョーザが張りついている理由や、張りつきを改善する方法が科学的に整理されつつあります。2024年2月の改定で今まで以上にきれいに焼けるギョーザを実現していますが、これに妥協することなく、さらにより一層きれいに焼ける餃子に進化させるべく、今もなおチャレンジ(研究)を続けています。

R&D K


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