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【出張料理 初プチ遠征】

8/8と8/10
出張料理してきました!
場所はなんと[グランピング施設]!✨

今回の依頼はいつもお世話になっているワインファームTAMURAのオーナーの田村さんからの紹介でした!
改めてありがとうございます(*^^*)
自分にとってめちゃくちゃ良い経験になりました!
自分のキャパシティや実力が全く誤魔化しの効かない中で様々な事に気付きました。
それを受け入れ、反省し、つぎに向けて改善していきます。

まず考えてみると
僕がここで解決しないといけない問題は3つありました。
・わざわざグランピング施設で食べるフランス料理のフルコースの提案
・お客様が美味しくて楽しかったと思って貰えること
・いかにして非日常を感じて貰えるか


結論自分の納得いく内容にはできませんでした。💦
もっと出来たことがあるだろうしもっと考えられることがあったと思います。

確かにお客様からは「美味しかった!」と言って頂けましたがあくまでそれは最低ライン...
プロとして言い訳はしたくないですが1つ気づいたことがありました。
「経験の無いことは想像出来ない」ということです。
グランピングを利用したことが無ければグランピング施設に行く理由や何が楽しむ要素なのかやどんな食事であれば嬉しいのかなど...
お客様目線でこのサービスを利用する想像力が全く足りませんでした。
今度誰かグランピング行きませんか〜?ww
体験してみたい✨

これからそんなメイキング的な事をより深く書いてみます。
少し長いですがお付き合い頂けると嬉しいです✨
(これからはnoteのサークル機能を使ってこの様なメイキングを発信して行こうと思ってます!
ぜひ良ければ覗きに来てください✨)

まず
依頼を受けたのが8/5で実働が8日と10日でした。
リミットは3日😅
5日の時点で家にあったのは包丁だけ...
ん?
まずはやってみないと分からないから二つ返事で「行きます!」と即答したはいいものの調理器具何も無いことに気付きました💦
その日は夜に予定があったので合羽橋まで行く時間が作れそうに無かったので
まずはメニューを考えました。
次の日に合羽橋へ行き両手と背中いっぱいに道具を買ってきました。

グランピング施設という行ったこともない未知の環境で「そもそも求められる料理は何?」という問に答えるのがめちゃくちゃ難しかったです。



まず施設の運営者に質問をしました。
・現地の気温
・食事をする場所でのエアコンの有無
・施設のコンセプト
・利用者の年齢や性別等の詳細
・施設の売り
・過去の料理
・厨房の設備

一先ず僕の出した答え(メニュー)です。
(ワンオペで忙しくて料理の写真撮るの忘れました💦)
●メニュー
・ウェルカムフード
(これは施設に来た時にまず最初にウェルカムドリンクと一緒に楽しんでもらうおつまみのようなものです)

鹿のサラミ
36ヶ月熟成のパルミジャーノ・レッジャーノ
桃と生ハム
カプレーゼ

・アミューズ
1口サイズの3点盛りにしました。

鮎の春巻き仕立て 内蔵のソース
パテドカンパーニュ
冷製のカボチャのポタージュ

・オードブル
真鯛のタルタル
ガスパチョのスープ仕立て
バジルソースをアクセントに

・ポワソン
スズキのポワレ
ブールブランソース

・ヴィアンド
熟成牛のロティ
エシャロットソース
焼ナスのピューレと季節野菜のグリル

・デセール
ガトーショコラ
グレープフルーツ添え


今回のメニューで一貫して意識したのは暑い中でも食べ疲れせずに最高まで楽しんで頂けることです。
なぜかというと
この施設にはエアコンのある所が無いんですよね💦
僕もこれを聞いた時はめちゃくちゃびっくりしましたがそれは適応するしかありません。

なので食事する時にも必ず暑い...
ある意味グランピングが目的なのでその方がいいのかもしれませんが個人的には暑い中フランス料理は食べたくありません💦

それでも少しでも食べやすくするために塩味と酸味をバランス良くし、冷製の物を多く組み込みました。

まずウェルカムフード
都心から3時間近くかけて来ることになりある程度疲れと暑さが感じられてることを想像して
僕なら塩味のあるものをキンキンに冷えたシャンパンと楽しみたいと思ったのでこんな内容にしてみました。

そこから3時間後ディナーが始まります。

アミューズでは
せっかく山の中で食べるのなら川魚を使いたいと思い、今が旬の鮎をつかいました。
それと自然の滋味深い感じと季節感と冷製という3つをクリアしているカボチャの冷製ポタージュ。
インパクトのあるテリーヌ

オードブル
まだまだ暑さを感じていると思うので
冷製で酸味のある料理にしました。
白身魚の中でも特に味の強い瀬戸内海の真鯛をタルタルにしました。
食感のアクセントにラディッシュときゅうりとパプリカを細かく切ったものとセルフィーユというハーブを一緒に混ぜました。
ここでも酢とレモン汁を使い爽やかさのあるタルタルに仕上げました。
ソース代わりとして夏に飲みたくなるガスパチョをつくりました😋
ガスパチョの酸味と旨み(トマトのグルタミン酸)のある複雑さが真鯛のタルタル(真鯛のイノシン酸)をより美味ししてくれたので良かったです✨

ポワソン
これは夏が旬のスズキを使いました。
シンプルに皮をカリカリに焼きました。
ソースは酸味のあるバターソースにしました。
淡白なスズキにはバターのコクもありつつ重さを感じさせない適度な酸味のあるソースに仕上げました。

ヴィアンド
熟成牛もも肉を使いました。
脂身がほとんどなくサッパリとしているが熟成しているので旨味と香りのある食べ応えのある物を選びました。
ソースも肉を邪魔しないように強すぎず寄り添えるエシャロットソースにしました。
エシャロットとブランデーの香りがしっかりあるソースにしました。
熟成香との相性も最高でした😋
仕上げにレモン汁を少し入れてより食べやすくしました。
付け合せでは季節の万願寺とうがらしやナスのピューレを使いました。

デセール
ガトーショコラは個人的に好きなかなり濃厚な作り方の物を選びましたw
ただ濃厚なものなのでやっぱり食べ疲れすることもあります。
なので酸味の強いグレープフルーツを添えました。
定番の組み合わせですが定番だからこその美味しさがあります😋
グレープフルーツのおかげで1皿を無理なく食べ終えることができるようにしました!


メニューは以上のような感じで自分なりに深堀りして考えてます。

[初めてワンオペでやってみて]
8日の初日
初めて料理を仕込みから仕上げまで全部1人でやることになりました。
結論グダグダで全くお客様のスピードについていけずかなり待たせることになりました😭
今までレストランでは基本的にポジションが別れていたので食材事に1番美味しくなったタイミングで皿に乗せることができるのですが、1人だと全てを出来たてで乗せることができませんでした💦

直前で仕上げないといけないものを極力減らした構成にしてなかったので全く間に合いませんでした...
今まで通りの構成はワンオペでやるときには不可能に近いことを学びました。
なので2回目の10日は少し内容を変えてホントに大事にしたいことだけを重点的にした構成にしました。

なんとかスムーズに提供することが出来てホッとしました✨

[施設のコンセプト]
これが一番難しく全く表現できてないことです。
このグランピング施設はサーカス団をテーマに作られてるそうです。
ですがその要素が全く組み込められませんでした。
せっかくならサーカスと奥多摩というここだからこその料理を作れるようになりたいと思います。

全く分からないので何かいい案がある方は教えてください😅


ひとまず
何が正解なのか本当にお客様の需要に応えられてるのかは分かりませんが
経験値を積み重ねることができたので良かったです!😊

せっかくなのでウェルカムプレートも描いてみたw
喜んでくれて良かったです✨

次は14・15日にこのグランピング施設へ出張料理!
楽しんでこよ!

もし良ければサポートして頂けると嬉しいです✨ 出張料理人としての活動費とさせて頂きます! 宜しくお願い致します(*^^)v